【MotoGP】今のMotoGPタイトル争いは「ミスの選手権」とバニャイヤ。限界まで攻められてしまうタイヤが悪い？

　MotoGPのタイトルを争っているフランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）は、今年の争いが「ミスのチャンピオンシップ」になっていると語った。

　2024年のMotoGPチャンピオン争いは、14戦を終えた段階でホルヘ・マルティン（プラマック）がバニャイヤに対して24ポイントリードしていた。

　しかし第15戦インドネシアGPの2日目、予選でポールポジションを獲得したマルティンが、スプリントレースでは1周目に転倒してノーポイントに。バニャイヤが勝利したことで、その差は一気に12ポイントまで縮まった。

　この結果は3連覇を目指すバニャイヤにとっては望ましいモノだっただろう。しかしその一方で、バニャイヤは今年のタイトル争いが、『どのライダーがミスを少なくできるか』の争いに変化しつつあると、冗談めかしつつも、MotoGPが現在直面している状態について語った。

　なおバニャイヤは今シーズン、既に7回のDNFを記録。マルティンもDNF4回となっている。

「今シーズンは”ミスのチャンピオンシップ”のようになっていそうだ」

　スプリントレース後にバニャイヤはそう語った。

「僕の考えでは、これはタイヤのパフォーマンスから来ている。今のタイヤは、ずっと進歩しているんだ」



「リヤのパフォーマンスが上がっていて、ブレーキングが凄く難しくなっている。そしてコーナー進入スピードがさらに速くなっていることで、問題も多くなっている」

「今シーズン、ミシュランのパフォーマンス改善は信じられないほどのものがある。どのサーキットでもペースが大きく向上している。でも限界に達していると、クラッシュの可能性も大きくなる。だからチャンピオンシップでは集中力を維持することがとても重要なんだ」

　バニャイヤはインドネシアGPにおいて、マルティンに一歩先行を許してきた。しかしレースコンディションにおいては、自らがより高いパフォーマンスを発揮できると考え続けていたと彼は言う。

「レースが始まるまで、今週は最高というわけではなかった。でもセッションごとに僕らは改善していって、予選でも最後はイエローフラッグのせいでやりきれなかったけど、一歩前進したんだ」

「優勝争いに十分なパフォーマンスがあるというのは分かっていた。だから（マルティンの）転倒を見たときに僕は速度を上げていき、そしてそれから遅くしていった。終盤をコントロールできるよう、序盤3周でプッシュしていたんだ。それが上手くいったよ。今日は勝てて嬉しいね」