創立25周年記念モデルが超級コレクターズアイテムへと進化?
クラシックカー/コレクターズカーのオークション業界最大手「RMサザビーズ」社が、2025年5月23日~24日にイタリアで開催した「MILAN」オークション。今回は注目したのはスーパーカー界のスーパースターであるランボルギーニ「カウンタック」です。英語圏では「アニヴァーサリー」、母国イタリアでは「ユビリオ」あるいは「アニヴェルサリオ」とも呼ばれている、ランボルギーニ社創立25周年記念モデルを紹介します。
「え? ベースはボクスター!?」完成度が高すぎるランボルギーニ「カウンタック」仕様
パガーニ開祖の置き土産、カウンタック アニヴァーサリーとは?
ランボルギーニ カウンタックの生産期間は16年間にも及びながらも、1990年をもって生産を終了したときでさえ、デビュー時と同じようにモダンでフレッシュな存在だった。ランボルギーニ・ブランドの創立から四半世紀を記念して「ユビリオ」ないしは「アニヴェルサリオ」と名づけられ1988年に発表された25周年記念モデルは、まさしく「究極のカウンタック」と呼ばれるに相応しい変身を遂げていた。
この創立25周年記念モデルは、型式認定の取り直しを必要とすることのない、ギリギリのレベルのリスタイリングが施された。コスメティックや人間工学、メカニックの面で、このモデルは事実上、25周年記念バッジのもと新たに誕生したカウンタックだった。
この記念碑的な開発作業を行うために、当時はランボルギーニ社内のスタッフだったが、のちに自らのハイパーカー・ブランドを構築することになるオラチオ・パガーニと、当時は社外コンサルタントとしてランボルギーニに参画していたラリー界のレジェンド、サンドロ・ムナーリに白羽の矢が立てられる。
パガーニ氏はフロントバンパーやリアフェンダーのエアスクープ、テールランプを再デザイン。彼の発案によるといわれる、グランドエフェクトも意識したリアバンパーが、カウンタック史上初めて装着された。そのかたわら、ムナーリ氏のテストと監修によってサスペンションの見直しも図られ、前後のタイヤサイズは最大化された。
このドラスティックなモダナイズによって、0-60mph加速の想定タイムを0.5秒低下させるのに十分なグリップが得られたとのこと。くわえて、インテリアではクライメートコントロール、パワーウィンドウとパワーシートが標準装備化されたほか、シートやステアリングアッセンブリーも刷新されることになった。
もはやアニヴェルサリオは“リーズナブルな”カウンタックに非ず
RMサザビーズ「MILAN 2025」オークションに出品されたカウンタック アニヴェルサリオは、1989年生産のシャシーNo.#KLA12465。今なお「ネロ(ブラック)」の純正ボディカラーを残し、ベージュのレザートリムで覆われたこの希少な欧州スペック車両は、20年以上ぶりにマーケットへと売りに出されることになった。
RMサザビーズの公式カタログには、とくに20世紀の来歴について詳しく明かされていないようだが、フランス在住のオーナーが所有していたというこの#KLA12465は、2004年6月に今回のオークション出品者でもある現オーナーによって購入され、故郷のイタリアへと舞い戻ってきた。
現在では「A.S.I.(Automotoclub Storico Italiano:イタリア自動車歴史クラブ)」が発行する「歴史的・収集的価値証明書(Certificato di Relivanza Storica e Collezionistica)」も取得している。いっぽう、過去20年以上にわたり極めて使用頻度の低い状態で保管され、オークションカタログ作成時点での走行距離は1万2433kmに過ぎない。
カウンタック史上もっとも生産台数が多い
このオークション出品にあたり、RMサザビーズ欧州本社は45万ユーロ~65万ユーロ(邦貨換算約7335万円~1億595万円)という、かなりレンジの広いエスティメート(推定落札価格)を設定した。ところがミラノ市内の「ミラノ・コレクション」の期間中には、本格的なファッションショーが開かれることもあるというコンベンション施設で行われた競売では、エスティメートをはるかに超越した113万ユーロ。現在のレートで日本円に換算すれば、約1憶8500万円という驚きの落札価格で競売人の掌中のハンマーが鳴らされることになったのである。
2010年代までのランボルギーニ・カウンタックといえば、オリジンである「LP400ペリスコピオ」が現代のマーケットではもっとも高く評価され、その改良型である「LP400S」や「クアトロヴァルヴォレ」などがそれに次ぐ評価。いっぽう総計658台(試作車1台と657台の生産車両)という、カウンタック史上もっとも多くの生産台数が計上された(ほかに諸説あり)アニヴェルサリオは、以前ならば歴代カウンタックのなかでも比較的リーズナブルな価格で取り引きされるのが通例だったはず。
ところが、LP400ペリスコピオは依然として3億円前後で取り引きされるトップランナーであることは不変ながら、いつのまにか中間世代のカウンタックに対して最終型のアニヴェルサリオが同等、あるいは凌駕してしまうような1億円オーバーの相場感が形成され始めているかにも見える。
これはあくまで筆者の推測ながら、やはりここ数年の世界的ヤングタイマー人気にくわえて、今や「生けるレジェンド」としての地位を確立したオラチオ・パガーニ氏創成期の作品としての認知もまた、影響を及ぼし始めているかに思われるのだ。
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