時代は変われど、描く夢は変わらず
ポルシェは、ル・マン24時間耐久レースに参戦するハイパーカー『963』のストリートバージョン『963 RSP』を発表。ウインカーやナンバープレートこそついているが、公道を走ることができるポルシェの中で最も過激なクルマといえる。
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この963 RSPは、1975年にイタリアの貴族、グレゴリオ・ロッシ・ディ・モンテレラ伯爵のために製作された『917』の公道仕様車にインスパイアされており、仕様もそれに準じるものとなっている。なお、この917のロードカーは、現在でもグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードやコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステなどのイベントに頻繁に姿を現している。
963 RSPの中身は、現役のル・マン耐久レーサーとほぼ同一だ。963は、フェラーリ499PやアルピーヌA424、BMW MハイブリッドV8などと同じWEC(世界耐久選手権)に参戦するLMDhマシンであり、カナダのマルチマティック社が製作したLMP2規格のシャシーをベースにしている。
その心臓部には、ポルシェ918スパイダー由来の4.6L V型8気筒ツインターボをハイブリッド化した、最高出力680psのパワートレインを搭載。0-100km/h加速は約3.0秒、最高速度は330km/h超とされ、ナンバープレート付きポルシェとしては最速といえるパフォーマンスを発揮する。
嬉しい専用カップホルダー付き
この963 RSPの製作を担当したのは、ポルシェの長年のパートナーであり、IMSAスポーツカー選手権で963を走らせている『チーム・ペンスキー』のオーナー、ロジャー・ペンスキー氏。車名の『RSP』は彼の名前に由来する。
元レーシングカーを転用したのではなく、最初から公道仕様車として製作されたのも注目すべき点。米国アトランタにあるポルシェの特注プログラム『Sonderwunsch(ゾンダーヴンシュ)』担当部門が中心となり、ル・マン周辺の一般道でのテスト走行も実施され、公道での走行が可能であることが証明されている。
公道走行に必要な装備として、ウインカー、ブレーキランプ、レース仕様よりも高い車高、レインタイヤ、そして細部にわたる空力パーツの調整が施された。例えば、フロントフェンダーの通気口は塞がれ、タイヤが跳ね上げた小石がウインドシールドに当たらないよう配慮されている。
レーシングカーではおなじみのボタン式ドリンクシステムが取り外された代わりに、カップホルダーが装備されている。
外装色には、ロッシ伯爵の917と同様のシルバーを採用。これは『マルティーニ・レーシング』を想起させる色味で、オールカーボンファイバー製ボディに均一な塗装を施すのは極めて難易度が高かったという。インテリアも当時と同様、タンレザーによる仕上げがなされている。
ただし、ナンバー付きとはいえ一般的な市販車とは異なり、エンジン始動にはラップトップPCの接続が必要だ。これは、キーを捻るだけで始動した917との大きな違いだ。
963 RSPは、ル・マン24時間耐久レースの会場に展示された後、7月にはグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにも登場予定。価格は非公表だが、およそ500万ユーロ(約8億2600万円)と推定されている。
ポルシェは、963 RSPは「今のところ」は1台限定のワンオフ車とする予定だが、オーダーがあれば再び製作を検討する可能性もあるとのことだ。
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