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メルセデス・ベンツが開発した型破りなクルマ 30選(後編) 革新に垣間見える「狂気」

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メルセデス・ベンツが開発した型破りなクルマ 30選(後編) 革新に垣間見える「狂気」

C 111(1969年)

自動車メーカーにありがちな話だが、メルセデスが開発した最も注目すべきクルマの1つであるC 111は、一般向けには販売されていない。実験用としてさまざまなプロトタイプが製作され、300 SLと同様にガルウィングドアを備えていたが、エンジンはミドシップに搭載されていた。

【画像】メルセデスの狂気? 特殊すぎる6輪駆動のGクラス【G 63 AMG 6x6を詳しく見る】 全31枚

多くのC 111にロータリーエンジンが搭載されたが、メルセデスは今日に至るまで同種のエンジンを量産化したことはない。後期のプロトタイプにはV8ガソリンエンジン、あるいは3.0Lディーゼルエンジンが搭載された例もある。

ゲレンデヴァーゲン(1979年)

『ゲレンデヴァーゲン』はドイツ語でオフロード車を意味するが、その名の通りオフロード走行重視で開発された。一般道での走行も想定されていたが、必ずしも快適とは言えない。ゲレンデヴァーゲンは後に、Gクラスと改名されることになる。

メルセデス自身が言うように、このゲレンデヴァーゲンは「まったく新しいジャンルを切り開いた」と言えるだろう。さまざまなバリエーションが展開され、1992年まで生産が続けられた。現在でもGクラスは販売されており、2024年4月には完全電動モデルが発表された。

190E(1982年)

W201シリーズは初代Cクラスに直前に位置する中型モデル群である。中でも最も注目されたのが190Eで、特にコスワースが開発した16バルブシリンダーヘッドの2.3L(後に2.5L)エンジンを搭載したモデルが際立っていた。

BMW M3にほぼ相当する存在であり、優れた高性能ロードカーだった。競技用に改造されたバージョンは圧倒的な性能を発揮した。しかし、190Eで最も有名なのは、1984年にホッケンハイムで行われた特別レースで、F1にデビューしたばかりのアイトン・セナ(1960-1994)が、経験豊富なライバルたちを打ち負かした1台である。

C 36 AMG(1993年)

AMGはもともとメルセデス車用のパーツ専門チューニング会社だったが、数年かけてメルセデスに吸収されていった。初の市販車共同開発モデルがC 36 AMGで、3.6L直列6気筒エンジンを搭載していた。

最高出力は約280psと、後のAMGモデルよりはるかに非力だったが、見事なバランスを誇り、公道でもサーキットでも運転する喜びを与えてくれた。

SLKクラス(1996年)

初代SLKにはさまざまな4気筒エンジン(一部はスーパーチャージャー)や3.2L V6が搭載された。メルセデスとしては異色の存在だったが、人気を博したため、2004年に2代目へとフルモデルチェンジすることになった。

その際、ダイムラーとクライスラーの合併を受け、初代SLKはクライスラー・クロスファイアとして生まれ変わった。一方が廃止したモデルを、提携先の他方が引き継ぐという経緯もまた、物議を醸した。

Vクラス(1996年)

ほぼ1世紀の間、メルセデスが商用バンに座席と窓を追加して乗用車を作るなんて、ほとんど考えられなかっただろう。しかし、それがVクラスとして実現した。商用車のヴィトーをベースとする乗用車バージョンだ。

一見すると奇妙なことのようにも思えるが、この計画は成功し、今日でもVクラスは存在している。

Aクラス(1997年)

これはかなり昔の話だが、初代Aクラスについて語る際、誰かが必ず「エルクテスト」に言及する時期があった。このテストはスウェーデンの雑誌『Teknikens Varld』が長年実施しているもので、1997年にAクラスはゴール手前で横転するという、見事な失態を演じてしまった。

独創的な二重フロア構造に関する話題はすべて忘れ去られ、この事故は大きな論争を引き起こした。多くの議論を経て、メルセデスはサスペンションを改良し、横滑り防止装置(ESC)を導入した。その結果、1998年型Aクラスはエルク(ヘラジカ)を難なく回避できる性能を獲得した。

Mクラス(1997年)

Mクラスはメルセデス初のクロスオーバーSUVであり、アラバマ州タスカルーサにある同社初の米国工場で生産された。シリーズ全体の名称は『Mクラス』だったが、それとは別に、個々のモデルはML(+エンジンサイズを示す数字、例:ML 230)と命名された。これはBMWのMモデルとの混同を避けるためである。

このややこしい名称問題は、後継モデルがGLEクラスと呼ばれるようになったことで解消された。

ヴァネオ(2001年)

メルセデスはこの小型車のヴァネオを「ファミリーサルーン、レクリエーショナル・ビークル(RV)、広々としたステーションワゴンを1つにまとめたもの」と説明した。一見、バンをベースとしているように見えるが、実際にはそうではなく、Aクラスの派生モデルである。メルセデスは乗用車ベースであることを強調しようと努めたものの、車名の最初の3文字が「van」で始まることもあって、なかなか誤解は解けなかった。

メルセデスのラインナップに違和感を与えるモデルはこれが初めてではなかったが、ヴァネオの販売は成功せず、2005年に市場から撤退した。

マイバッハ(2002年)

ヴィルヘルム・マイバッハ(約1世紀前にダイムラーを去っている)の名を冠した高級車マイバッハは、メルセデスの名を持たないものの、確かにメルセデスの作品であった。標準の57とロングホイールベースの62は価格も維持費も非常に高額で、ある調査では、英国における購入後1年の価値の下落率は他のどのクルマよりも大きいとされた。

マイバッハというサブブランドは2013年に廃止されたが、現在ではSクラスやGLSクラスなどをベースとする超高級モデルが『メルセデス・マイバッハ』として販売されている。

SLRマクラーレン(2003年)

SLR(Sport Leicht Rennsport、スポーツ・ライト・レーシングの略)は1950年代のレーシングカーに因んで名付けられた。そして、その名の後半部分が示す通り、マクラーレン・グループが開発に一部関与していた。AMGが開発したスーパーチャージャー付き5.4L V8エンジンは600psを大きく超える出力を発揮し、フロントミッドに搭載された。それに合わせてキャビンはさらに後方に配置され、少なくとも横からのシルエットではドラッグレース用のファニーカーに似た外観となった.

「業界の二大巨頭から期待されるような、無敵のハイパーカーとは言い難い」と当時のAUTOCARは評したが、「それでもSLRは唯一無二の、人を陶酔させる野獣である」と付け加えた。

Rクラス(2005年)

従来のセグメント分けの境界を曖昧にするもう1つの例が、このRクラスだ。スポーティなセダン、ステーションワゴン、ミニバン、SUVという馴染み深いコンセプトを融合させたもので、メルセデスは豪華な6人乗りの「グランドスポーツツアラー」と称した。

ほぼ他社が手を付けていないカテゴリーを独占することになったわけだが、最終的に12年も生産されたことから、一定の需要はあったようだ。6.2L V8エンジンを搭載したR 63 AMGは「メルセデスの狂気じみた発想の1つ」と評されたが、おそらくやり過ぎだったようで、生産期間は短く、わずか200台ほどしか売れなかった。

A 45 AMG(2013年)

A 45 AMGの最大の特徴はターボチャージャー付き2.0Lエンジンで、当初の360psという出力は量産4気筒ユニットとして世界最高だった。

車名がメルセデスAMG A 45に変更された頃には、出力はさらに381psに上昇した。このエンジンの後継機は基本レイアウトを継承しつつ、現在では400ps超の出力を誇っている。

G 63 AMG 6×6(2013年)

歴代Gクラスで最もパワフルなのはG 65 AMGであり、AUTOCARも「見事なまでに不必要なツインターボ6.0L V12」と評したそのエンジンは630psを発生する。しかし、狂気度で言えば、5.5LツインターボV8で543psと控えめな出力のG 63 AMG 6×6が首位だ。

その名の通り、このモデルは6輪駆動である。たった1台だけでも十分驚くべき存在だが、実際には100台以上が生産・販売された。

メルセデス・マイバッハSクラス(2021年)

かつてのグロッサー・メルセデスに相当する現代のモデルは、最上位のSクラスだ。これはヴィルヘルム・マイバッハの才能にふさわしいトリビュートと言えるだろう。

611psのV12エンジンを搭載したS 680について、AUTOCARは「信じられないほどの洗練性、強力なパフォーマンス、大型車としては卓越した路上追従性、世界トップクラスの乗り心地、そして真に特別な乗員体験を提供する」と評している。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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