■セレナe-POWER「e-4ORCE」どこがスゴい!?
日産は2026年2月、人気ミニバン「セレナ」のマイナーチェンジを実施しました。
【画像】超カッコいい! これが日産「“斬新4WD”」の仕組みです! 画像でサクッと見る(30枚以上)
上位グレードのエクステリアデザインを変更したほか、Google搭載のインフォテインメントシステムを搭載するなど、さまざまな点で進化を遂げています。
そんなセレナであらためて注目したいのが、ハイブリッド「e-POWER」の4WDモデルに搭載される独自の電動駆動4輪制御システム「e-4ORCE(イーフォース)」です。
ミニバンの4WDといえば、かつては雪道で滑ったときにのみ作動する補助的な存在と捉えられていました。
しかしセレナ e-POWERのe-4ORCEは、状況を先読みするように前後トルクを配分する電動4WDです。
2024年10月にセレナ e-POWERへ追加されたe-4ORCEは、エンジンで発電し、その電力でフロントモーターを駆動するシリーズ式ハイブリッドのセレナ e-POWERモデルをベースに、リアにも駆動用モーターを搭載した電動4WDシステムです。
前後輪は機械的なプロペラシャフトで接続されておらず、後輪は電気的に駆動されます。
フロントモーターの最高出力は120kW、最大トルクは315Nm。リアモーターは最高出力100kW、最大トルク195Nmと、後輪側に高い駆動力を確保しています。
前後モーターは独立して制御され、発進時や加速時、旋回時に駆動力と回生ブレーキを統合的に調整し、車両姿勢が乱れにくいよう常時きめ細かく制御されています。
e-4ORCEがもっとも効果を発揮するのは、雪道や凍結路といった低μ路面(注:μ=摩擦係数・滑りやすい路面)です。
発進時にはモーター出力とブレーキ制御を瞬時に統合し、仮に一輪が空転しても、他輪へ即座に駆動力を配分します。
ブレーキLSD的な制御と似た考え方ですが、e-4ORCEはモーター出力そのものを緻密に変化させるため、応答性に優れるのが特徴です。
また、舗装路での旋回時には、前後トルク配分と4輪のブレーキ制御を組み合わせてヨーモーメントト(クルマが回転しようとする力)を最適化。タイヤの接地荷重変化に応じてグリップを引き出し、アンダーステアを抑制します。
その結果、背が高く重量のあるミニバンでありながら、旋回時の挙動が安定し、ドライバーは安心してステアリング操作に集中できます。
減速時にも特徴があります。
前後独立制御の回生ブレーキにより、減速時の前後荷重移動を抑制。急減速時の前後の揺れが抑えられるため、後席の乗員にとっても快適性が向上します。
とくにファミリーユースでは、酔いにくさという点で体感差が生まれやすい部分です。
電動4WD化に伴い、リアモーターやインバーターなどが追加されるため、車両重量はe-POWER 2WDモデルに対して約110kg増加します。
しかし主要部品は車両の低い位置に搭載されるため、重心高の観点では不利になりにくく、結果として安定感のある走りに寄与しています。
なおカタログ燃費はe-POWER 2WD(Xグレード)が20.3km/Lであるのに対し、e-4ORCE は16.8km/Lで、約3.5km/Lの差が生じます(WLTCモード燃費/数値はグレードにより異なる)。
価格も同等グレードの2WD車と比較して、おおむね30万円高く設定されています。
※ ※ ※
「低μ路での高い安心感」「舗装路での安定した旋回性能」「減速時の快適性」などのメリットがあるセレナe-POWER e-4ORCE。
安全性や乗員の快適性に直結する領域だけに、実際に体感すると違いが分かりやすいシステムといえます。
一方で、燃費と価格は2WDモデルに対して明確な差があるのも事実です。
日常の主な走行環境が降雪エリアや山岳地域なのか、あるいは都市部などでの日常使用が中心なのか。用途と優先順位を冷静に整理したうえで選択することが、後悔しないためのポイントといえるでしょう。(吉川 賢一)
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みんなのコメント
加速、減速、停止で車体が水平なまま。
しかも超静か。日産が電気自動車の技術を、ハイブリッドに持ってきて、更にGTRの技術を入れた。乗ったらわかるが、他社が追従できないレベルにある。
これを積んだセレナの走りに、ヴォクシーやノアでは全く太刀打ち不可能。
前車のBRZでグリップを探りながら走るような状況でも、加速、カーブ全く緊張せず走れる。e-Pedal使用なら減速もアクセルオフ(〜緩める)で安定して減速し、最後にブレーキを少し踏んで止まるだけ。
安定しすぎでつまらなくもあるがセレナには向いていると思う。
クセがわかってくると、ドリフト的ではないがちゃんと操縦についてくる感じもある。