モータースポーツの「歴史」に焦点を当てる老舗レース雑誌『Racing on』と、モータースポーツの「今」を切り取るオートスポーツwebがコラボしてお届けするweb版『Racing on』では、記憶に残る数々の名レーシングカー、ドライバーなどを紹介していきます。今回のテーマは2001年の全日本GT選手権GT300クラスを戦った『プロジェクトμ・エスペリアMR-S』です。
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『ライトニング マックィーン apr MR-S』トヨタの若手が切磋琢磨した“カーズ”号【忘れがたき銘車たち】
全日本GT選手権(JGTC)のGT300クラスにおいて、1999年から“昭和の名車”AE86型スプリンタートレノを走らせていたレーシングファクトリー、クラフト。
彼らは2001年の第3戦スポーツランドSUGOまで、AE86を戦わせ続けていたものの、同レースを最後に“ハチロク”の退陣を決定。そのラストレースは炎上、リタイアという悲劇的結末となった。
だが、クラフトは次なる一手をツインリンクもてぎが舞台となった第5戦より導入することを決めていた。そのマシンがトヨタのコンパクトミッドシップオープンスポーツMR-Sをベースとした『プロジェクトμ・エスペリアMR-S』である。
クラフトが走らせたMR-Sは、先行してレーシングプロジェクトバンドウが導入していたウェッズスポーツMR-Sと兄弟車ともいうべき共通した作りの車両だった。ただクラフトのマシンはより軽量化が進んでおり、さらにタイヤもウェッズスポーツの横浜ゴムに対して、MR-S勢としては唯一ダンロップを装着していた。さらにダンパーなど、サスペンションの仕様も違っていたとされる。
プロジェクトμはデビューを迎える第5戦のレースウイークにようやくシェイクダウンを行なうような状況にあった。その影響もあり、予選では下位に沈んでしまう。また決勝レースでもGT500クラスのマシンに追突されてリタイア、と苦難のデビュー戦となってしまう。
しかし、参戦2戦目である鈴鹿サーキットが舞台の第6戦で、クラフトのMR-Sはデビュー戦の雪辱を晴らす。
予選こそ8番手に終わったプロジェクトμ。決勝においては上位陣が脱落したことで上位に進出すると、残り5周でトップの車両にペナルティが出たことで首位に浮上し、そのままトップチェッカーを受けた。
わずか2戦目にして初優勝を遂げたのと同時に、当時GT300クラスで少数派だったダンロップタイヤにも勝利をもたらしたのであった。
[オートスポーツweb 2026年08月26日]
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