既に約300点ものパーツを復刻、再生産
2月21~22日、パシフィコ横浜で開催された『ノスタルジック2デイズ2026』には、何社かの国産メーカーも出展。いずれも単に懐かしの名車を展示するのではなく、ヘリテージ事業に関して紹介していた。今回は、トヨタのヘリテージ事業について紹介したい。
【画像】激レア車『サイノス・コンバーチブル』も!ノスタルジック2デイズのトヨタ関連ブース 全25枚
トヨタは『GAZOOレーシング』として出展。レストアされたA80(4代目)スープラや、旧型車向けに再生産された『GRヘリテージパーツ』の実物とリスト、そして旧型車のカタログや修理書の復刻版などを展示して、多くのギャラリーを集めていた。
そんな、トヨタのヘリテージ事業の現況について、トヨタ自動車GRマーケティング部ブランディング室の須田健三郎GRパーツグループ長と、高木里香主任に話を伺った。
トヨタ、正確にはトヨタGAZOOレーシング(以下、GAZOOレーシング)が手がけている『GRヘリテージパーツ』は、2019年にA70(3代目)/A80スープラのパーツ復刻から始まり、現在はトヨタ2000GT、AE86レビン/トレノ、そしてランドクルーザー40といった車種用に、約300点が再生産、販売されている。復刻パーツの種類に関しては、実際にレストアを行っているユーザーからの声も反映させながら増やしているという。
パーツの価格設定は赤字にならないギリギリで
対象車種を増やして欲しいという声もあるが、今のところGAZOOレーシングとしては現在の『GR』ブランド車種の祖先にあたるクルマを対象としている。したがって、今後『GR〇〇』という新たなクルマが登場すれば、その祖先にあたるクルマのパーツの復刻や再生産も検討していくようだ。
なお、ランドクルーザー40は『GR』ブランド車の祖先ではないが、永く乗り続けているユーザーが多く、社内的にGAZOOレーシングとは別事業として行うのにはさまざまな問題もあったため、ユーザー目線で考えてGAZOOレーシングで取り扱うことになったそう。
パーツなどの復刻にはそれなりのコストがかかり、価格も当時のものよりは当然高くなる。だがGAZOOレーシングとしては、ユーザーのために赤字にならないギリギリの設定にしているという。カタログや修理書の復刻も、古いクルマを持ってはいないけれど懐かしいからカタログだけでも……と思ってくれるファンのために始めたそうだ。
車種によって需要の多いパーツはさまざまだが、残っている台数が圧倒的に多いAE86用が中心だそうだ。パーツの品番数としては2割ほどだが、販売されているパーツの半分以上はAE86用になるという。中でも2年ほど前に発売したクリアランスランプはかなりの数が販売され、またワイヤーハーネス類も需要が多いそうだ。
4A-GEUのシリンダーヘッドとブロックも復刻
GAZOOレーシングでは、AE86に搭載されたエンジンである4A-GEUのシリンダーヘッドとブロックを復刻して、間もなく販売を開始する。3月末くらいまでに受注すると、専用の木箱に入れて届けられる。この木箱、なかなかマニアックで、工具入れや作業用の腰掛けにもなるという。AE86でエンジンまでのレストアを検討しているなら、要注目のアイテムになりそうだ。
レストアなどの作業は、GAZOOレーシングとしては行わずパーツの供給のみ。実際の作業に関してはGAZOOレーシング傘下のGRガレージに任せている。もちろん、他のショップや自分で作業するためにパーツだけを購入することは可能だ。
GAZOOレーシングのヘリテージ事業は、「トヨタのディーラーはクルマを売るだけではありません。ユーザーとしっかり向き合ったGRガレージというのもあります」ということを知らしめるためにも行っているという。
現行型では、残念ながらGRスープラはフェードアウトしてしまうが、GRブランドの新たなスポーツカーの登場も噂されている。となると、その祖先となるクルマの『GRヘリテージパーツ』の復刻も始まるのだろうか。いや、ひょっとしたら既に再生産の準備は進んでいるのかもしれない。
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