4月3日(土)、4日(日)に行なわれる2021年スーパーフォーミュラ開幕戦のエントリーリストが先日公開された。そこにはKCMGから今季参戦予定の小林可夢偉の名前がなかったが、彼は欠場に至った経緯をソーシャルメディア上で明らかにした。
小林は3月31日(水)に自身のInstagramを更新。3月20日(土)のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間レースに参戦したことが欠場の主な理由であると説明した。
■スーパーフォーミュラ開幕戦富士エントリーリスト発表。全11チーム18人が参戦
「今週末に富士で行われるスーパーフォーミュラには、残念ながらセブリング12時間に参戦した事により出場する事が出来なくなりました。理由はセブリング12時間から帰国後の日本滞在期間が自粛隔離中である為に、スーパーフォーミュラを運営してるJRP(日本レースプロモーション)から正式に出場が認められなかった事です」
小林のInstagramによれば、トヨタとしてはセブリング12時間への出場を見合わせ、スーパーフォーミュラ参戦を第一に考えて欲しいという意向があったようだ。しかし最終的には「個人的なワガママで、モリゾウ(豊田章男トヨタ自動車社長)さん、GRプレジデントの佐藤(恒治)さんから許可を頂き」セブリング12時間に出場することができたという。
本来スーパーフォーミュラの開幕戦が行なわれる4月3~4日の週末は、WEC(世界耐久選手権)の開幕戦がポルトガルのアルガルヴェで行なわれる予定だった。小林はWECにTOYOTA GAZOO Racingの一員として参戦しており、彼にとってはこれが最も優先順位の高いカテゴリーであると言える。そのためスーパーフォーミュラ開幕戦への参戦は、本来ならば不可能だったはずだ。ただ、WECの開催スケジュールはさらに変更され、開幕は5月1日のスパ・フランコルシャン戦に。ならばスーパーフォーミュラの開幕戦へも出場できる可能性も生まれた。
ただWECの開催スケジュールを考えれば、コロナ禍により渡航制限が課されている現在の状況では、今後もスーパーフォーミュラの多くのレースで欠場を余儀なくされる可能性もある。帰国後14日間の自己隔離期間を経なければならない現状では、最大で4レース出場できないかもしれない。全7ラウンドのうち4レースを欠場しなければならないということになれば、さすがにチャンピオンを狙うのは難しいと言わざるを得ないだろう。
一方IMSAは、デイトナ24時間で2位に入っていたこともあり、フル参戦が実現すればタイトル獲得も見えてくる……しかもWECと並行して参戦することも可能なようだ。そういう経緯もあり、小林が言う”個人的なワガママ”により、IMSAでのタイトルも狙うべく、セブリング12時間に参戦することが決まった。
「個人的に緊急事態宣言が解除され、もしかしたら自粛待機規制も緩和されるかもという希望はありました」
小林はそう説明している。
「今のコロナ禍ではスーパーフォーミュラは開幕戦のみならず、今後も欠場の可能性が高い状況で(出来ればチャンピオンシップを戦える)レース(つまりIMSA)を優先させて欲しいという希望で、今回(スーパーフォーミュラの)開幕戦に参加する事が出来なくなりました」
ただIMSA参戦を推し進めた理由は、”チャンピオン獲得”を目指すということだけではなかったようだ。
「今回アメリカのレース参戦を望んだ理由としては、日本人が世界的レースで活躍する姿を沢山の人に見てもらい、これから世界で戦う夢を見る少年レーサーに何かしら目指す道をもっと知って欲しい、レーサーだけじゃなく世界で活躍する夢をもっと皆で共有して、沢山の分野で世界的に戦う日本人がお互い意識し合えればと思ったのが、僕の正直な気持ちです」
小林はそうも綴っている。しかしそのセブリング12時間は、小林にとっては厳しいレースとなった。
「沢山のリスクを感じながらワガママで挑んだセブリングは、自分自身(として)はやれる事はやれたレースだと思いましたが、結果はペナルティでクラス最下位……素直にすごく落ち込みました」
小林は自身の代役としてスーパーフォーミュラデビューを果たす小高一斗に対し「俺の車ちゃんと可愛がりながらしっかり自分の力出しきれよ!」と激励。KCMGに対しては「今回はご迷惑をおかけしてすみません。後輩の一斗が頑張ると思うのでビシバシ宜しくお願い致します」とメッセージを残した。
そしてこの投稿で小林は、自身の父が亡くなったことも明らかにした。また葬儀には豊田社長が参列したとのことで、そのことに対する感謝も口にした。
「レース後日本帰国の為に空港に移動すると母親から電話がかかってきました。親父が亡くなったという連絡でした。そのまま帰国、帰国翌日からお通夜、お葬式が行なわれ、あっという間の数日間です」
「親父と最後に話したのは日本時間の金曜日。その2日後の日曜日に心筋梗塞で亡くなった事がわかりました。恐らく僕のレースをJ SPORTSで観戦しながら亡くなったのだと思います。心からJ SPORTSさんへ、緊急放送ありがとうございました。親父も楽しんで僕のレース観てたと思います」
「今回不幸があった旨を、関係者に連絡をしました。その翌日がお通夜当日でしたが、モリゾウさんが遥々東京から親父のお通夜にお線香をあげに来てくれました。もちろん親父とは面識はありません。僕はこの瞬間、心からモリゾウさんを社長としてだけでは無く、人として尊敬しました。本当にありがとうございました! 親父はマジで喜んでます!」
小林は投稿の最後で、父への感謝の気持ちも語っている。
「そんな感じで親父の遺品整理などしながら過ごしてる時にJRPからの正式発表があったとの事で、今はゆっくり親父の遺品整理しながら、スーパーフォーミュラ開幕戦をテレビで観戦しようと思ってます」
「最後になりますが、僕の親父はなんとも心で表せない面白い親父でした。いっぱい喧嘩もしたし、ワザと電話に出なかった時もありました。でもいつも気にかけてくれて、考えてくれて、電話してくれてたのはわかってたよ!」
「親父よ! 今までありがとう! 天国で好きな酒でもいっぱい飲んでくれ!」
※小林選手のコメントは、一部弊社の表記に合わせるべく、整えさせていただきました。
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