現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 電動バイクになって復活する!?「チョイノリ」ってどんなバイクだったの?

ここから本文です

電動バイクになって復活する!?「チョイノリ」ってどんなバイクだったの?

掲載 19
電動バイクになって復活する!?「チョイノリ」ってどんなバイクだったの?

元祖「チョイノリ」ってどんなバイク?

 2023年10月28日から11月5日にかけて東京ビッグサイトで開催された「Japan Mobility Show2023」。スズキのブースでは4輪車をメインに、コンセプトカーから市販のクルマなどが展示され、そのなかにバイクのモビリティもいくつか紹介されていました。

【画像】電動バイクとなり復活「チョイノリ」した「e-イーチョイノリ」の画像を見る(10枚)

 なかでも話題に上がったのが、参考出品車として発表された「e -チョイノリ」。2003年に発売された「チョイノリ」をベースにしたリメイク版で、電動モデルとして生まれ変わったのです。

 eチョイノリは、当時のチョイノリと同様に愛くるしいフロントマスクが特徴。ヘッドライトをはじめ灯火類はLED化され、ホーンのスリットが「e」の形に変更されていますが、スタイルは基本的に従来モデルと共通です。

 またパナソニック製の電動アシスト自転車の駆動ユニットやバッテリーを採用。電動スクーター用としては小ぶりなバッテリーをシート下の前方に配置し、従来モデルではガソリンタンクがあったシート下に収納スペースを確保しているようです。

 ハーフタイプのヘルメットが入るほどの容量が予想されますが、もしかしたら予備のバッテリーが入れられるかもしれません。

 電動スクーターであるe-チョイノリは原付一種相当になるため、30km/hの速度制限や2段階右折などのルールを守って、通常の原付バイクと同じように走行することができます。現段階ではまだ参考出品ということですが、新たな小型モビリティとして早く市販化されることを期待したいところです。

 では、e-チョイノリのベースとなった元祖「チョイノリ」とは、どのようなバイクだったのでしょうか。

 エンジン版のチョイノリは、2003年2月に税抜5万9800円という衝撃的なプライスタグをひっさげて登場しました。当時、生産拠点を安い労働力のアジアに移して低価格のスクーターが次々と発売されるなか、国産にこだわりつつライバル車よりも頭一つ抜けた価格を実現しています。

 超低価格を実現した背景には、徹底したコストカットにありました。従来のスクーターよりも部品点数を30%削減し、ボルトやナット類にいたっては50%削減。その結果、乾燥重量39kgという自転車並みの軽量化に成功しています。

 さらに機能面においても必要最低限という徹底ぶり。キックスターターのみで、ヘッドライトはハイビーム専用、オドメーターや燃料計はおろか警告灯もありませんでした。しかもリアタイヤにはサスペンションすらないリジッド仕様でしたが、厚みのあるシートを採用したおかげで乗りごこちは悪くなかったようです。

 そのシート下には、タンク容量3Lのガソリンタンクがむきだしの状態で収まり、さらにその下は空間でメットインもありませんでした。ただ、軽量ボディのおかげで76km/Lの低燃費を実現していたので、名前の由来になった「ちょい乗り」の用途では十分なタンク容量で不満を感じることはなかったようです。

 またシンプルなスピードメーターには50km/hまで刻まれていましたが、最高出力は2ps程度で40km/hがやっとの性能でした。まさに近距離の移動のためだけに開発された、超シンプル設計の廉価版スクーターだったと言えます。

 のちに、セルとオドメーター付きの「チョイノリ2」もラインナップしました。ラゲッジスペースのないチョイノリの弱点を補うため、フロント部分にバスケット取り付け用のボスを装備。なお、バスケット装備時に隠れてしまうウインカーは、ハンドルバーへ移設されました。

 また、フロントシールドを取り外してスポーティーな外観に仕上げた「チョイノリSS」も登場します。チョイノリの基本構造は変えずに、丸形のフロントライトにT型のフラットバーハンドルを採用。軽快感がアップし、フレームをむき出しにした無骨なスタイルが多くの男性にも支持されました。ちなみに車名の「SS」はストリートスタイルの略称です。

 最終的にチョイノリの出荷台数は10万台を超えるほどになりましたが、強化する排ガス規制に対応しきれず、2007年8月末をもって生産終了に。チョイノリは、インパクトのある価格とスタイルで多くの人の記憶に刻まれた、異色の原付バイクといえるかもしれません。

※ ※ ※

 伝説の原付バイク「チョイノリ」が、電動スクーターとなって復活しそうな予感です。「ちょっと乗るだけ」のチョイノリには、むしろ電動化はうってつけのシステムかもしれません。

 次世代モビリティとしての「e-チョイノリ」も旧モデルと同様に、多くの衝撃をバイクファンに与えてくれることになりそうです。

こんな記事も読まれています

同じ名前で生まれ変わったモデル!?同名の先祖がいるバイク5選
同じ名前で生まれ変わったモデル!?同名の先祖がいるバイク5選
バイクのニュース
憧れの輸入車を普通二輪免許で!国外メーカーの中型バイク5選
憧れの輸入車を普通二輪免許で!国外メーカーの中型バイク5選
バイクのニュース
軽快でコーナリングが楽しい! ヤマハから新発売された原付二種ネイキッドスポーツ『MT-125』に乗ってみました!!
軽快でコーナリングが楽しい! ヤマハから新発売された原付二種ネイキッドスポーツ『MT-125』に乗ってみました!!
バイクのニュース
舗装路からダートまで、どこでも行ける!中型アドベンチャーバイク5選
舗装路からダートまで、どこでも行ける!中型アドベンチャーバイク5選
バイクのニュース
バイクの未来は電動で楽しくなる!? モビリティショーで見た期待の電動マシン7選
バイクの未来は電動で楽しくなる!? モビリティショーで見た期待の電動マシン7選
WEBヤングマシン
ホンダが斬新な新型「2輪車」発売! 復活の「モトコンポ後継機」実車展示で話題!? モトコンパクト発売は?
ホンダが斬新な新型「2輪車」発売! 復活の「モトコンポ後継機」実車展示で話題!? モトコンパクト発売は?
くるまのニュース
BMW Motorrad「R12 nineT」全面刷新した「R nineT」後継モデル発表
BMW Motorrad「R12 nineT」全面刷新した「R nineT」後継モデル発表
バイクのニュース
車体のサイズ感は中型モデル級!ヤマハの原付二種モデル「MT-125 ABS」に試乗します~小野木里奈の○○○○○日和~
車体のサイズ感は中型モデル級!ヤマハの原付二種モデル「MT-125 ABS」に試乗します~小野木里奈の○○○○○日和~
バイクのニュース
BMW Motorad「R12」 全面刷新したしたロードスターモデル「R12 nineT」の派生クルーザー登場
BMW Motorad「R12」 全面刷新したしたロードスターモデル「R12 nineT」の派生クルーザー登場
バイクのニュース
刺激は少ないけど所有感を満たすバイクだった 1992年ヤマハ「SRV250」【柏 秀樹の昭和~平成 カタログ蔵出しコラム Vol.3】
刺激は少ないけど所有感を満たすバイクだった 1992年ヤマハ「SRV250」【柏 秀樹の昭和~平成 カタログ蔵出しコラム Vol.3】
WEBヤングマシン
バイクの「クラッチ操作」革命? ホンダの新機構「イークラッチ」がライダーの左手を解放する
バイクの「クラッチ操作」革命? ホンダの新機構「イークラッチ」がライダーの左手を解放する
Merkmal
ヤマハ新型「XSR125」に乗った! 125ccでバイクデビューって最高かも!【試乗インプレッション】
ヤマハ新型「XSR125」に乗った! 125ccでバイクデビューって最高かも!【試乗インプレッション】
WEBヤングマシン
ヤマハの新型モデル「PG-1」を早くもカスタム K-SPEED「PG-1 ROCK SCRAMBLER」発表
ヤマハの新型モデル「PG-1」を早くもカスタム K-SPEED「PG-1 ROCK SCRAMBLER」発表
バイクのニュース
ヤマハ「トリシティ300」新型発売 エンジン性能はそのままに排出ガス規制に適合
ヤマハ「トリシティ300」新型発売 エンジン性能はそのままに排出ガス規制に適合
バイクのニュース
【ヤマハ MT-125 試乗】直感で「イイ!」と思ったら、もう迷うことはないのだ…青木タカオ
【ヤマハ MT-125 試乗】直感で「イイ!」と思ったら、もう迷うことはないのだ…青木タカオ
レスポンス
カスタム用語集Vol.13~「ロンホイ」……スクーターのインパクトを1.2倍マシ!
カスタム用語集Vol.13~「ロンホイ」……スクーターのインパクトを1.2倍マシ!
バイクのニュース
ホンダ「X-ADV」【1分で読める アドベンチャーバイク紹介】
ホンダ「X-ADV」【1分で読める アドベンチャーバイク紹介】
webオートバイ
ホンダのミニバイク『ダックス』、欧州では40年ぶりの復活…2024年型に新色ブルー設定
ホンダのミニバイク『ダックス』、欧州では40年ぶりの復活…2024年型に新色ブルー設定
レスポンス

みんなのコメント

19件
  • ちょいのりはとにかく軽かった。
    中央分離帯があろうと持ち上げて渡れるし
    ハイエースに乗せるのも持ち上げて乗せられたから積載性も良かった。
    ちょいのりは軽さを有効に使えばいいバイクだよ。
    他の原チャリと比較して作りがチープで動力性能とかは悪いけど
    電動バイクになっても軽かったら良いバイクの一つだろうね。


  • 市販されることを期待しています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村