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大湯、ドリフトデビューでベテラン勢と互角の戦いを披露。ケン・グシが悲願の初優勝を飾る

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大湯、ドリフトデビューでベテラン勢と互角の戦いを披露。ケン・グシが悲願の初優勝を飾る

 4月26~27日にFDJフォーミュラドリフトジャパン第1戦富士が富士スピードウェイで開催された。2025年シーズンは、スーパーGTや全日本スーパーフォーミュラ選手権で活躍している大湯都史樹(Team KAZAMA)が年間エントリーし、同大会でドリフトへ初参戦を果たした。同じく年間エントリーリストに名を連ねる大嶋和也(TEAM KOD)は、今回不参加となっている。

 日本で生まれたドリフト競技は、猛烈な白煙を上げて走るエンターテインメント性もあり、アメリカでもモータースポーツとしての地位を確立。2004年に北米ドリフトシリーズ『FDフォーミュラドリフト』が誕生すると瞬く間にビックイベントに成長し、2014年には日本に上陸を果たした。

大湯都史樹がフォーミュラ・ドリフト・ジャパン挑戦へ。初陣富士では「緊張に打ち勝てるかどうか」

 土曜日に単走方式の予選、日曜日に上位車両によるタンデムバトル(2台追走)方式の決勝というスケジュールで争われるFDJ。単走では、審査員によって3つの項目が厳格に採点される。コースレイアウトに準じた車の走行軌跡『ライン』が35点満点、マシンの角度『アングル』が35点満点、そして、ドリフトの迫力『スタイル』が30点満点という内訳の100点満点だ。2回の走行機会のうち点数の高い方で予選順位が決定し、上位32名が日曜の追走トーナメントへと進出する。決勝は2台による追走で行われ、先行と後追いを入れ替えて計2本を実施し、勝ち抜くドライバーがジャッジされる。

 土曜日の予選には45台がエントリー。注目の大湯は、東京オートサロン2024のドレスアップ・スポーツカー部門で最優秀賞を獲得した風間オートサービスの『GR86 カーボンスペック/ドリフト』でFDJデビュー戦に臨んだ。2回のランともインクリップにつけなかったものの、ゾーン2への進入では鋭い振り返しを見せた大湯は、24番手で決勝に進出。この予選ではユキオ・ファウスト(MINI GT WITH LBWK)が95点のトップスコアをマークした。

 迎えた決勝の追走トーナメント。大湯の初戦は、草場佑介(Team Cusco Racing)との戦いとなった。草場先行の1本目は、大湯が後追い。デビュー戦とは思えない動きで草場に合わせた。その後の大湯先行の2本目では、草場の先行よりも好走を見せるとワンモアタイムのジャッジとなり、勝負は一旦お預けとなった。

 ワンモアタイムの草場先行1本目では、大湯が見事な後追いでプレッシャーをかけると、続く大湯先行の2本目で草場がミスを喫してしまった。これが決定打となり、大湯はベテラン草場に勝利してトップ16に駒を進めた。

 大湯の2回戦の相手は、3度のチャンピオン経験者である山下広一(TMS RACING TEAM 5FIVEX)だ。山下先行の1本目は、山下の早めの振り出しで大湯は一瞬タイミングをずらされるも食らいついた。大湯先行の2本目、大湯は角度つけて進入するも振り返し後のインクリップで山下と接触してしまった。審議の結果、ワンモアタイムの判定となり、またもお預けとなる。

 そして、大湯と山下のワンモアタイムでは、山下先行の1本目に大湯が振り始めでリズムを崩してしまい、山下にアドバンテージを与えることに。大湯先行の2本目、大湯は綺麗な走りを見せるも、山下は距離を詰めた巧みな後追いを決める。山下に軍配が上がり、大湯はベスト16で敗退となった。

 トップ4に残ったのは、山下と4月に高校生となったばかりの箕輪大也(CUSCO RACING)、富士で3連覇している高橋和己(TMS RACING TEAM)、そしてケン・グシ(Team KAZAMA)といった実力者の4名。山下と箕輪の戦いは、1度目では決着がつかず、ワンモアタイムでビタビタな後追いを見せた箕輪が制した。高橋とケン・グシのバトルは、ケン・グシ先行2本目のゾーン1で高橋が接触し、次のゾーン2を大きく外れたことが響き、ケン・グシがファイナルへの切符を手にした。ここで予選順位により高橋の3位獲得が決まった。

 FDJ開幕戦も残すは箕輪とケン・グシのファイナルとなった。箕輪先行1本目では、ケン・グシがゾーン1から最後までピッタリと箕輪に完璧に合わせた後追いを決める。そして、入れ替えてのケン・グシ先行の2本目、早い振り出しから角度をつけたケン・グシに対し、箕輪もビタビタの後追いを見せた。ファイナルにふさわしいバトルののち、両者を前に読み上げられた優勝カーナンバーは『21』。ケン・グシが4年目にして悲願のFDJ初優勝をその手中に収めた。

 デビュー戦を総合15位で終えた大湯は、当初の目標であった決勝進出に留まらず、追走形式の決勝でベテランに勝ち、チャンピオン相手にもワンモアタイムにもつれ込むほどのバトルを繰り広げた。5月24~25日に鈴鹿ツインサーキットで開催される第2戦では、どこまで仕上げてくるのか期待が高まる。

[オートスポーツweb 2025年04月28日]

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