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BMW『X5』の燃料電池車、航続504km…ジャパンモビリティショー2023出展へ

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BMW『X5』の燃料電池車、航続504km…ジャパンモビリティショー2023出展へ

BMWグループは、SUVのBMW『X5』をベースにした燃料電池車『iX5ハイドロジェン』(BMW iX5 Hydrogen)を、10月25日に開幕する「ジャパンモビリティショー2023(JMS 2023)」に出展する。EVとともに、さらなる選択肢としての燃料電池車の可能性を示すのが狙いだ。

◆2020年代後半に燃料電池車を市場投入する予定
BMWグループは現在、iX5ハイドロジェンのパイロットフリートの車両を、欧州、日本、韓国、中国、米国、中東で走行させている。その目的は、水素自動車の日常的な使い勝手に光を当てることであり、その先に目指す量産モデル開発のための重要な知見を得ることである。BMWグループは、このパイロットフリートを活用して、乗用車や小型バンからバスや大型商用車まで、すべてのカテゴリーの車両全域で、700バールの燃料補給技術を使用できる燃料補給インフラの開発を地域レベルで支援している。異なる応用分野間の相乗効果は、水素技術サプライヤーの強力なネットワークの発展とコスト削減の重要な領域を提供することにもなる。

BMWブースはエンジン車、HV、BEV、FCEVが並ぶ…ジャパンモビリティショー2023

BMWグループは、2020年代後半に燃料電池車を市場投入する予定だ。その実現に向け、ドイツや米国などの主要国において、iX5ハイドロジェンを走行させ、実証実験を実施している。

燃料電池車は、新たなパワートレインのひとつとして注目を浴びている。BMWグループは、2011年から、トヨタ自動車と燃料電池車の基礎研究を共同で行なっている。水素を燃料とする燃料電池車は、燃料の充填に時間をかけずに、長距離走行が可能になることが最大の特長だ。

◆水素の充填にかかる時間はおよそ3分
BMWグループの第5世代のEVパワートレイン「eDrive」が搭載される。第5世代のBMW eDriveテクノロジーは、電気モーター、トランスミッション、パワーエレクトロニクスを、コンパクトなハウジングにまとめて搭載した。

170psの最大出力を発揮する燃料電池システムと高度に統合されたドライブユニットにより、駆動システム全体の出力は401psを獲得する。燃料電池に必要な水素は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で作られた700バールのタンク2基の中に貯蔵される。これらのタンクを合わせると、約6kgの水素を貯蔵できる。この貯蔵容量によって、航続はWLTPサイクルで最大504kmに達する。水素の充填にかかる時間はおよそ3分だ。

燃料電池システムは、水素と酸素の化学反応によって、最大170psの電気エネルギーを生み出す。燃料電池の下にレイアウトされる電気コンバーターは、電圧レベルを電動パワートレイン、ブレーキエネルギー、燃料電池からのエネルギーによって供給されるバッテリーの両方の電圧レベルに適合させる。

◆認定された天然ゴムとレーヨンのみで作られたピレリ製タイヤ
iX5ハイドロジェンのデザインには、X5をベースにしながら、持続可能なキャラクターに焦点を当てたアクセントを細部に取り入れる。外観には、「BMW iブルー」のアクセントが添えられた。アルミホイールも専用デザインとなり、燃料電池車であることを示している。キドニーグリルの内側の縁取り、22インチのエアロホイールのインサート、リアバンパーの外側部分のアタッチメントも、BMW iブルー仕上げだ。インストルメントパネルのエントリーシルとカバートリムには、「hydrogen fuel cell」の文字が配されている。

エアロホイールには、天然ゴムとレーヨンを使って持続可能な方法で製造されたタイヤを組み合わせる。その素材は、森林管理協議会(FSC)組織の基準に準拠して抽出された。BMWグループは、認定された天然ゴムとレーヨンのみで作られたピレリ製タイヤを市販車に採用した世界初の自動車メーカーになるという。

また、フロントの冷却エア開口部を覆うメッシュインサート、リアバンパー、ディフューザーも、専用デザインとした。キドニーグリル周囲の装飾、2つの外気取り入れ口、リアエンド下部トリムのパーツは、3Dプリントを使用して部品を製造するBMWグループのアディティブマニュファクチャリングキャンパスから供給される。アディティブマニュファクチャリングにより、部品の高速で柔軟性の高い生産が可能に。その一部は、従来の生産方法では不可能な幾何学的形状を備えている、としている。

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