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スバル、新型車両および水平対向エンジンの開発を明らかに。「スーパー耐久で鍛え上げられたら」

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スバル、新型車両および水平対向エンジンの開発を明らかに。「スーパー耐久で鍛え上げられたら」

 6月1日にスバルは、ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『NAPAC富士24時間レース』が行われている富士スピードウェイで記者会見を実施し、これからのレース活動の新たな目的のひとつとして、新型の標準水平対向エンジンや、“尖った”新型車両の開発を進めていると明らかにした。

 2022年から、メーカーの開発車両が参戦できるST-Qクラスで活動しているTeam SDA Engineering。2025年は、HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT(ハイ・パフォーマンス・エックス・フューチャー・コンセプト)を使用して、水平対向ターボエンジンでのカーボンニュートラル燃料の使用や、廃材を使用したカーボン部品の開発および実戦投入を進めている。

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 今回行われた会見には、チーム代表の本井雅人氏、取締役専務執行役員の藤貫哲郎CTO(最高技術責任者)、乾保技術本部長の3人が出席。なかでも藤貫氏は、これからのスーパー耐久での活動について話すなかで、新型車両と新型エンジンの用意を進めていることを明かし、レース活動を通して開発を加速させたい意向を示した。

 藤貫氏は、「今の(HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPTの)ターボエンジンは、外から見るとカーボンニュートラル燃料で快調に回っているように見えておりますが、現場のメンバーはかなり苦労してやっています」と切り出し、その苦労とノウハウを活かす対象として、「新しい水平対向エンジンを開発しています」と明かした。

 具体的な気筒数や、過給機/ハイブリッドのエクストラパワーの有無は明らかにできないとのことだが、すでに火入れ式も実施されている様子。「スーパー耐久と新型エンジンの開発の関係を近くしたいです。いつ走らせるのかという点は、まだ申し上げづらいのですが、次の標準エンジンとして開発しているこのエンジンを、スーパー耐久で鍛え上げられたらと思っています」と、スーパー耐久での登場をほのめかす発言も残した。

 さらに、エンジンのみならず「スバルっぽい尖ったクルマ」の企画も進めていると明かし、新たなビジュアルイメージを公開。こちらの具体的な詳細に関しては、「ジャパン・モビリティショー(Japan Mobility Show 2025)で、より細かい詳細について紹介できたらと思っています」と話すにとどめた。

 しかし藤貫氏は、新型車両の開発の根底にある想いについて言葉を続け、「これからのスバルは、決してコモディティ化してはいけない。あえてスバルを選んでもらうために、何が必要なのかを真剣に考える必要がある」と話す。さらに、あくまで意向としてではあるものの、これまでスバルが苦手としていたという『とにかくやる』意志を実践し、お客さんの反応を見ながら未来のスバルに必要なものを見極めていく取り組みを進めたい考えを語った。

 最後には、こうした取り組みに紐づくスーパー耐久でのレース活動では、参戦しているST-Qクラスは賞典外の扱いではあるものの、スバルとして「急速に発展している外国のライバルメーカー」に負けないための意志を培う場として活用していきたいとの想いも語られた。新型エンジンについての詳報はまだ先であるというが、まずは10月の新型車両の発表と、その先のスーパー耐久での登場の可能性に期待したい。

[オートスポーツweb 2025年06月01日]

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