8月1日に静岡県・富士スピードウェイで行われた2026スーパーGT第4戦富士の予選で、GT300クラスの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ニクラス・クルッテン)は3番手グリッドを獲得した。
第4戦予選は、ポールポジションがPONOS FERRARI 296 EVO、4番手がCARGUY Ferrari 296 GT3 EVOで、フェラーリ296GT3 EVO&ヨコハマタイヤのパッケージが上位4台中3台を占める結果となったが、6号車UNI-ROBO FERRARIは今大会から改良版のEVOキットを導入しており、同じフェラーリ296ユーザーであるPONOS、CARGUYよりも2戦遅れのアップデートとなっていた。
3年ぶり復帰の川端とPONOSが初ポール。フェラーリ296EVO勢が速さを見せる【GT300予選レポート】
それでも、今年結成した片山/クルッテンのコンビは、EVO仕様のマシンに即座に適応して予選3番手を獲得して見せた。ドライバーのふたりにマシンの感触と予選の振り返り、決勝へ向けた意気込みを聞いた。
●「そこまでドライビングの変化はない」フェラーリ296 GT3のEVOキット
6号車UNI-ROBO FERRARIを走らせるVELOREXは、2024年からFERRARI 296 GT3を片山/ロベルト・メリ・ムンタンのコンビで走らせてきた。2025年には第2戦富士3時間でフェラーリ296での初勝利も飾っている。
迎えた2026年は、メリ・ムンタンが離脱しクルッテンが加入。迎えた第2戦公式練習では5番手タイムをマークし、予選Q1を片山のドライブで着実に通過、予選Q2ではクルッテンが3番手タイムをマークした。
片山は、「今日は公式練習から好調で、自信を持って予選Q1に臨めた」とし、次のように予選を振り返った。
「公式練習の手ごたえがあったので、Q1はしっかりと乗れば通過できると確信していました。そのうえで、Q1を通過するだけではなく、Q2へ向けたフィードバックがとても重要になると理解していたので、その面もかなり意識して走りました」
焦点となったのはタイヤへの合わせ込みで、同じフェラーリ&ヨコハマタイヤのライバルとは、持ち込んだタイヤが異なっているのだと語る。
「僕らはタイヤの選択として、ライバルよりも若干硬いタイヤを選んでいるんです。その分、路面温度によってはタイムを出しにくい状況になりやすかったので、そこをしっかり意識してセットに反映しました。実際に、セットを変更してもクルッテン選手がうまく合わせてくれたことで3番手につけることができましたし、全体的にとても良い予選だったと思います」
そして気になるEVOキットの効果について片山は、ドライビングフィールではなく意外な効果を明かした。
「実は今のところは、そこまで富士でのドライビングフィールの変化を大きく実感しているわけではありません。ただ、クーリング面では良くなっている印象があります」と、コクピット内の冷却改善による不具合の解消をコメント。
「これまで、この日本の暑さで、ステアリングに熱がこもってしまうことでトラブルが発生するシーンがあったのですが、そこは今回は安定しているので、EVOキットは信頼性の面で良く機能しているかなと思います」
また、予選Q2を担当したクルッテンは「ヨシ(片山)のおかげでQ2へ向けても少しセットアップを変更することができたし、本当に運転しやすいクルマになっていた」と振り返る。片山とのコンビネーションについても、良い印象を抱いているのだと続けた。
「ヨシ(片山)とのコンビネーションがとても良い。ヨシはすでに2年間フェラーリに乗っているから、フェラーリ296で1年目の僕を助けてくれているんだ。さらにエンジニアとのコミュニケーションの面でもとても心強くて、僕らはいつもセットについてのフィードバックが同じことが多いんだ。今のところ相性はかなり良いと感じているよ」
明日へ向けては「天候がまだ未確定で気がかりだけど、優勝はもちろん、表彰台をしっかりと獲得したいね」と意気込みを語った。
●Syntium LMcorsa LC500は新スペックのタイヤを投入
一方予選2番手のSyntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)は、新スペックのダンロップタイヤが機能し、良いタイムを刻めた様子だ。
予選Q1を担当した吉本は「これまで履いたことのないスペックのタイヤを持ち込んで、ダンロップさんのテスト結果を信頼して走りました。午前の公式練習中にしっかりとセットアップを進めることができたと思います」とコメント。
「これまで課題だったロングランも調子が良さそうでしたし、予選結果も良かったので、昨年の2番手からの優勝(第6戦SUGO)が再現できればなと思います」とし、新スペックのタイヤを武器に決勝に臨む構えだ。
Q2を担当したチームメイトの河野も「Q1の吉本選手のフィードバックをもとに、Q2へ向けてかなり攻めたセットアップに変更したので、大丈夫かな?という不安もあるなかで走りましたが、しっかりとピークグリップも発揮できて、良い方向にハマったなと思います」と予選を振り返った。
「クルマの特性として、あまりオーバーテイクが得意ではない印象があるので、その分、予選で2番手が獲れたことは重要です。ロングランについても、タイヤのおかげでこれまでよりもポジティブに感じているので、しっかりと優勝を目指して頑張ります」
フェラーリ296GT3 EVO×ヨコハマ、そして新スペックのダンロップタイヤを得たSyntium LMcorsa LC500。両者のアプローチは、300kmの決勝レースでどのような展開を生み出すだろうか。
[オートスポーツweb 2026年08月01日]
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