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「最新モデル試乗」独創のSH-AWDハイブリッド。ホンダNSXが提示するスーパースポーツの新世界!

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「最新モデル試乗」独創のSH-AWDハイブリッド。ホンダNSXが提示するスーパースポーツの新世界!

目指したのは「速さと快適」。システム出力581psを誇るスーパーハイブリッド

 NSXは、スーパースポーツ界のチャレンジャーだ。数あるホンダ車のなかで、最もホンダらしいクルマかもしれない。何しろスーパースポーツ専門メーカーでもないのに、2シーターミッドシップをこの時代に新規開発したのだ。その勇気と心意気に敬意を表しておきたい。

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 現行2ndモデルの開発テーマは、「世界第一級のスピード性能を持ち、快適に操れるスーパースポーツ」である。日米共同のワールドワイドな視点で理想のNSX像を追求。システム出力581psを誇る1エンジン+3モーター方式のスポーツハイブリッドSH-AWD機構を生み出した。

 ドライブフィールは新鮮。他のどのライバルとも違う走り味の持ち主だ。中でも「静か」に走ることに関してはスーパーカー界の最先端。モーターが主体となるクワイエット・モードを選ぶと、EV走行を優先しエンジンの主張を抑える。
 モーターを「加速と曲がる性能」に応用したスーパーパフォーマンスも素晴らしい。とくにハンドリングは最高。前輪用モーターを左右独立で制御し、コーナーのターンインから立ち上がりまで挙動がいっさい乱れない。正真正銘のオン・ザ・レール感覚が味わえる。

高いポテンシャル。偉大なる1stモデルがもたらしたもの

 将来性も含めたポテンシャルの高さはかなりのもの。スーパーカーが好きで1st・NSXを保有するボクは素直に敬意を抱いている。NSXは上出来なのである。けれども2ndモデルのデビュー時には、賛否両論が渦巻いた。

 根本には偉大すぎる1stモデル(1990年登場)の存在がある。1st・NSXはオールアルミ製ボディを採用。スーパースポーツの世界に、かつてないクオリティと洗練をもたらした。同じモデル名を名乗る以上、遺産をどう引き継ぐべきか。それが難しい。何しろ1stモデルが06年に生産を終えてから次世代の開発がアナウンスされる12年まで6年の断絶があった。そしてデビューを迎えるまでに、さらに4年の歳月を要したのだ。

 2ndモデルは、偉大なる遺産を引き継ぐ方法として「継続」を選んだ。断絶しておいて超えろというのはそもそも無茶な話だ。それはポルシェ911を見ればよくわかる。スポーツカーとは、芯を引き継ぎ、余分を捨て、新たな知を導入しながら進化する存在なのだ。現行モデル登場時、斬新なメカニズムを評価しながらも、イメージ的に新しさが足りない、という声が上がったのも無理はない。

 ちなみに1stモデルの倍以上になった2400万円オーバーの価格が高すぎるという声も聞く。けれどもフェラーリV8ミドシップの価格だって1990年当時と比較すると大幅に上がった。NSXだけが高価なわけではない。断絶の時間があったからそう思われてしまうだけの話。徐々に改良しつつ価格が上昇したのなら、そうは感じないはずだ。

はっきりとした2面性。ライバルもNSXの方向性を向き始めた!

 はっきりとした2面性、それが現行NSXの新しさであり提案である。高速クルージングでは、運転席とドアの間が妙に広いことに気づいた。イメージ的にぶかぶかのトレーニングスーツを着ている気分。けれどもワインディングロードでその気になって攻め込むと、スーツはビシッと体にフィットし始める。速度を上げるほどスーツは皮膚感覚へと変わっていった。パワートレーンは十二分に力強く、ハンドリングのキレ味は鋭い。この感覚をどう評価するかが現行NSXの価値を決めると思った。

 2ndモデルはツアラー型ミッドシップスーパースポーツを目指している。ルーミーな室内やトランクルームにその狙いはよく表れている。静かで心地よいクルーズフィールは、GTそのもの。ドライバーに緊張感を与えないので、室内が広いと気づく。一方、スピードを上げると一気にクルマとの一体感が上昇。スーパーハンドリングがドライバーをその気にさせる。

 この方向性はスーパーカーの新しい流れになりつつある。マクラーレンやフェラーリはGTやF8でNSXのような路線を歩み始めた。そう遠くない将来、新時代スーパーカーの始まりは2nd・NSXだったといえる日がやってくるに違いない。

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みんなのコメント

1件
  • フロントのモーター関係をはずすだけで300キロの軽量化ができるらしい。
    「タイプR」はぜひそれで。

    ま、今の車重が重い重い、って言われても、
    バッテリーもモーターも積んでない「GT-R」と同じだけどね。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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