トライクは三輪、バイクは二輪…「三輪バイク」ってどういうこと?
バイクの楽しみ方は人それぞれ。ワインディングで車体を傾けることを楽しむ人もいれば、風を感じながらゆったりと走ることを楽しむ人もいるでしょう。
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後者の場合、旋回性能を犠牲にしてでも安定性が欲しいという人は一定数います。長い時間をかけて長距離を移動する人にとっては、安定性は非常に重要です。
そうした人たちに人気なのが三輪の車両です。バイクにクルマの後輪をつけたような見た目の車両が走っているのを目にしたことがある人もいるかもしれません。そのほか、観光地などではタイの”トゥクトゥク”のような形をした屋根付きの三輪自動車が走っているのを見ることもあります。
こうした三輪車は「トライク」と呼ばれます。トライクは、慣例的に普通免許で運転できる三輪車のことを指し、自動二輪免許で運転できる三輪は「三輪バイク」と呼ばれています。
三輪車のうち、旋回する際、車体に傾斜する機構が備えられており、2輪の車軸間の距離が460mm未満である車両は道路交通法上「特定二輪車」に区分され、自動二輪車と同じルールで走行することになります。
一方、それらの条件を満たさない三輪車は普通免許で運転できる三輪の自動車となり、ヘルメットの着用は義務付けられていません。このように、現在の日本では一般的に、「トライク」と「三輪バイク」は別物として扱われています。
そもそも本来、トライクは三輪の車両全般を意味する言葉でした。トライクという言葉は、オートバイすらも普及していない19世紀には既に使用されていたようです。
トライクという言葉は、もともと”トライシクル(tricycle)”の略語として生まれました。
トライシクルの前半の「トライ」という部分は3を意味する接頭辞です。3倍、3重を意味する「トリプル」、スイム、バイク、ランの3つをこなす「トライアスロン」、三角形という意味の「トライアングル」という言葉を見ればイメージしやすいのではないでしょうか。
後半の「サイクル」という部分は現在でも自転車や周期という意味で広く知られていますが、当時は車輪、車両という意味でも使用されていました。そのため、トライシクルという言葉は三輪車という意味になります。
かつては馬車などを指していましたが、今では三輪の自動車や子供用三輪車などを指す言葉として普及しています。
なお、我々のよく知るバイクという言葉も、もともとは”バイシクル(bicycle)”の略語です。
トライが3を意味するように「バイ」という部分は2を意味する接頭辞です。2言語話者の「バイリンガル」や、冬季近代2種競技「バイアスロン」という言葉が分かりやすい例でしょう。
そのため、「三輪バイク」という用語は、三輪の二輪車という意味になってしまい、本来であれば誤用です。しかし、バイクのような形で、車輪が3つある乗り物だとイメージしやすいことや、幅広く使用されていることを考えると、誤用だと目くじらを立てる必要はないと言えるでしょう。
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余談ですが、一輪車は英語でユニサイクル(unicycle)と呼ばれます。もちろん「ユニ」は1を意味する接頭辞。独特、唯一無二を意味する「ユニーク」や全員で同じ服を着る「ユニフォーム」という言葉を見ればイメージしやすいでしょう。
普段何気なく触れている「バイク」や「トライク」という単語ですが、語源を知ることでさらにバイクやトライクへの理解が深まるかもしれません。
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