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トヨタ、ダカールラリー2022で総合優勝。アル-アティヤがローブを下し、3年ぶり通算4勝目

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トヨタ、ダカールラリー2022で総合優勝。アル-アティヤがローブを下し、3年ぶり通算4勝目

 1月14日、中東サウジアラビアを舞台に、元日から行われてきた『ダカールラリー2022』が最終日を迎えた。競技12日目となった14(土)は、同国南部のビシャから紅海に面する港町ジェッダに向かう全長640km、うちスペシャルステージと呼ばれる競技区間が164kmの“ステージ12”が実施され、総合2番手のライバルに対して33分のリードを持って同ステージに臨んだTOYOTA GAZOO Racingのナッサー・アル-アティヤ(GRダカールハイラックスT1+)が自身通算4度目の総合優勝を飾った。トヨタの勝利は前回、アル-アティヤが優勝した2019年以来、3年ぶりだ。

“砂漠の王”が強さを発揮した大会だった。3人のチームメイトとともにトヨタの新型マシン、GRダカールハイラックスT1+を駆って今大会に臨んだアル-アティヤは、1月1日に実施された“プロローグ”でステージ最速タイムを記録する。彼は競技初日となった2日の“ステージ1B”でもステージ優勝を飾り、今大会最大のライバルとなったセバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム/BRXハンターT1+)や他の競技者たちから一歩抜け出した。

サインツ、アウディに4勝目を贈る。総合2番手ローブは最終日を前に痛恨の速度超過/ダカールラリー11日目

 その後のステージ優勝は競技4日目の一度きりで、ステージ2番手が2回、同3番手が1回という内容だった。しかし、初日に座った総合首位のポジションからは一度も動かず。総合優勝を争ったローブに33分19秒のギャップを築いて迎えたステージ12は、確実性を優先した走りでトップから約8分遅れの19番手でフィニッシュ。この結果、アル-アティヤが通算4度目のダカールラリー総合優勝を果たすこととなった。ライバルとの最終的なギャップは27分46秒差だった。

 過去2年は優勝争いに加わりながら涙を呑んできたカタール人は、「ダカールでの勝利は最高の気分だ! 我々は序盤からラリーをリードし、大会を通してペースをコントロールしてきたが、それを成し遂げての勝利は格別だ」と喜びのコメントを発した。

「TOYOTA GAZOO Racingとサポートしてくれたスポンサーの皆さまに感謝している。また、この素晴らしいGRダカールハイラックスT1+を生み出してくれた、チーム代表兼テクニカルマネージャーでもあるグリン・ホールにも感謝している。最高のダカールラリーだった。本当にうれしいよ」

 アル-アティヤと最後まで優勝を争ったローブは最終日を4番手タイムで終え、総合2位が確定。首位から1時間1分13秒差の総合3位にはオーバードライブ・トヨタのヤジード・アル・ラジ(ハイラックス・オーバードライブ)が入り、自身初の表彰台を獲得している。
 
 最終日のステージ12を制したのは、アル-アティヤのチームメイトであるヘンク・ラテガン(TOYOTA GAZOO Racing/GRダカールハイラックスT1+)だ。ステージ2番手は前年王者のステファン・ペテランセル(チーム・アウディスポーツ/アウディRS Q e-tron)、同3番手にはブライアン・バラグワナー(センチュリー・レーシング/センチュリーCR6)が入った。

■トヨタ車体、日野がともに完走果たす

 日本勢では四輪部門・市販車クラスを戦ったチーム・ランドクルーザー・トヨタオートボデーの三浦昂(トヨタ・ランドクルーザー200)とロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザー200)の2台が今大会12回目のワン・ツー・フィニッシュを飾り、目標としていたクラス9連覇を達成した。総合順位は三浦が38位、バソは43位だ。
 
 トラック部門に新開発のハイブリッド車両、日野600ハイブリッドを投入した日野チームスガワラの菅原照仁は、2日前に電気系トラブル、前日にはオートマチック・トランスミッションのトラブルを抱えるなど、好調な展開から一転してラリー終盤に失速してしまう。しかし最終日は15番手でステージを走破し、1991年から続く完走記録を31に伸ばすとともに部門総合22位で2022年のダカールラリーを終えている。

 ホンダとヤマハが参戦している二輪部門では、総合2番手で14日のステージ12を迎えたモンスターエナジー・ホンダのパブロ・キンタニラ(ホンダCRF 450ラリー)がステージウインを果たすも、最終日での逆転優勝とはならず。前日に総合首位に返り咲いたサム・サンダーランド(ガスガス・ファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)が3分27秒差で逃げ切り、2度目の部門総合優勝を果たした。

 総合3位はレッドブル・KTMファクトリー・レーシングのマティアス・ウォークナー(KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)で、トップとの差は6分47秒。今大会中、2度にわたって部門トップに立ったモンスターエナジー・ヤマハ・ラリーチームのアドリアン・ファン・ビファレン(ヤマハWR450F)は18分41秒の遅れで総合4位となった。

 ダカール・ルーキーながらステージ5で初優勝を飾るなど印象的な走りを披露した、元MotoGPライダーのダニロ・ペトルッチ(テック3KTM・ファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)は最終日を34番手で終え、初参戦のラリーを完走した。総合順位は競技2日目のデイリタイアによるペナルティが響き90位となった。

 14日間にわたる長い旅が終了し、2022年に新設されたFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)のオープニングイベントとして実施された第44回ダカールラリーが幕を下ろした。同チャンピオンシップの次戦アブダビ・デザート・チャレンジは、3月5日から10日にかけてUAEアラブ首長国連邦で開催される。

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みんなのコメント

9件
  • WRCも今季続けて優勝して欲しい。
  • イベントの主旨に全く関係のないトヨタ叩きやってる奴
    出禁にしろよ

    単なる嫌味なんだから侮辱とか差別にはあたらないとでも思ってるんだろうけどよ
    不快を撒き散らしてるんだよ
    多くの人に不快を与えるってのは言論テロだ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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