現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > コマツ本気の「めちゃ深く潜れる未来の水中ブルドーサー」どう使う計画? 万博で披露…そのスゴイ能力

ここから本文です

コマツ本気の「めちゃ深く潜れる未来の水中ブルドーサー」どう使う計画? 万博で披露…そのスゴイ能力

掲載 更新 2
コマツ本気の「めちゃ深く潜れる未来の水中ブルドーサー」どう使う計画? 万博で披露…そのスゴイ能力

簡単な遠隔操作でかなりの深度まで潜れるように?

 2025年4月13日に開幕した2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、様々な企業展示がありますが、その中の1社であるコマツは「フューチャーライフ万博・未来の都市」パビリオンで、開発中の水中施工ロボットを再現した大型模型を公開しました。

【こ、これが水中に…】会場で公開された水中施工ロボット(写真)

 青木あすなろ建設と共同出展した「未来の水中工事」の展示ブースでは、コマツが開発中の水中施工ロボットのコンセプトマシーンを再現した大型模型に、海底をイメージした映像が頭上の3Dディスプレイから映し出されていました。

 今回コマツが公開した水中施工ロボットはブルドーザー型。1970年大阪万博の翌年に誕生した水陸両用ブルドーザーが、時代を超えそのまま進化したような形となっています。

 どちらも無人で水中の掘削に使用することは共通していますが、車両のコントロール方法には大きな違いがあります。

水中ブルドーザーは目視できる距離からの無線操縦機によるラジオコントロール(ラジコン)方式です。対し、今回コンセプトが披露された水中施工ロボットは将来的には完全な遠隔操作を目指しています。

 会場にいた担当者に話を聞くと、今のところコンセプトマシーンで7m潜った状態での作業は実施したとのことです。将来的には長大なアンテナなのか浮き式の受信機になるのかは決まっていないそうですが、人が遠く離れた場所からの操作を受け付けるようにしたいとのことでした。また、遠隔操作で深い位置に潜るためEV無人建機となっています。

ダム湖の底や災害派遣などに活用!

 しかし7mの深度まで潜るのは、実は過去の水中ブルドーザーでも可能です。ただ、コマツとしてはもっと大きな目標があるそうで、担当者は「将来的には50mの深度まで潜れることを目指しています」と明かします。

 水中施工ロボットの用途は、港や河川などの浚渫(しゅんせつ。水底の土砂などを除去すること)工事とのことです。河川や港湾などで、本来こうした役割はしゅんせつ船が担っていますが、水中施工ロボットが実用化されれば、しゅんせつ船が入ることが困難な狭い沿岸部分や高さの足らない橋の下などでの工事がスムーズになる可能性があるようです。ほかにも水害時の復旧作業などでの使用も考えられています。

 さらに同ロボットは水深50mに潜ることを計画しているということで、ダム湖の底に潜っての作業も想定しています。担当者は「ダムは時間がたつと底に土砂などが堆積するため、機能維持などに役立ちます」と話します。

 また、AIを搭載し操縦をアシストする機能もこのロボットの特徴とのこと。このアシスト機能により、熟練オペレーターだけではなく、例えばパートタイマーの人などが、遠く離れた場所から遠隔操作で作業に参加できる可能性があります。そのため熟練オペレーターの人手不足解消などもこの車両では考えられているとのことです。

 なお、実用化については、まだ実証実験中であり未定としています。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

まるで「サンダーバード1号」!? 海上自衛隊が導入決めた新型UAV「お尻で発着」する異色の飛び方なぜ?
まるで「サンダーバード1号」!? 海上自衛隊が導入決めた新型UAV「お尻で発着」する異色の飛び方なぜ?
乗りものニュース
欧州最大の「無人潜水艦」英で披露! でも軍用の潜水艦なら必ずある“特徴的なモノ”がない!!
欧州最大の「無人潜水艦」英で披露! でも軍用の潜水艦なら必ずある“特徴的なモノ”がない!!
乗りものニュース
ほとんど情報ナシの中国の“マル秘新型戦闘機”、まさかのプラモデル化! 一体どう作ったんですか…?
ほとんど情報ナシの中国の“マル秘新型戦闘機”、まさかのプラモデル化! 一体どう作ったんですか…?
乗りものニュース
「ジャンボ機」を超える驚愕サイズの旅客機はもう生まれないのでしょうか?→理由は「需要が…」ではない!
「ジャンボ機」を超える驚愕サイズの旅客機はもう生まれないのでしょうか?→理由は「需要が…」ではない!
乗りものニュース
「世界初の新造空母」はなぜ日本で生まれたのか “空母の実用化”を下支えした「鳳翔」の半生
「世界初の新造空母」はなぜ日本で生まれたのか “空母の実用化”を下支えした「鳳翔」の半生
乗りものニュース
まるで“空飛ぶ十字架”!? 海上自衛隊が導入決めた新型ドローン 千葉県で公開
まるで“空飛ぶ十字架”!? 海上自衛隊が導入決めた新型ドローン 千葉県で公開
乗りものニュース
炎が出て墜ちた! 自衛隊向けの新たな「高出力レーザー砲車」試験中の映像 防衛省が公開
炎が出て墜ちた! 自衛隊向けの新たな「高出力レーザー砲車」試験中の映像 防衛省が公開
乗りものニュース
建造中に搭載機が1.5倍増!? 「違法建築っぽい空母」なぜ生まれた? 軍縮条約に翻弄された孤高の小型空母
建造中に搭載機が1.5倍増!? 「違法建築っぽい空母」なぜ生まれた? 軍縮条約に翻弄された孤高の小型空母
乗りものニュース
これぜんぶ0円!? 羽田空港の“謎の駅”から始まる「格納庫ツアー」に参加したらめっちゃ萌えた♪ どうりでリピーター多いワケだ!
これぜんぶ0円!? 羽田空港の“謎の駅”から始まる「格納庫ツアー」に参加したらめっちゃ萌えた♪ どうりでリピーター多いワケだ!
乗りものニュース
大阪の「コの字型ターミナル駅」一部地下化へ 11年ぶり“事業再開方針 「機運が高まってきている」
大阪の「コの字型ターミナル駅」一部地下化へ 11年ぶり“事業再開方針 「機運が高まってきている」
乗りものニュース
日本初公開! 自衛隊の「最大かつ最強な戦闘艦」ついに模型で披露!武装テンコ盛り細部までクッキリ
日本初公開! 自衛隊の「最大かつ最強な戦闘艦」ついに模型で披露!武装テンコ盛り細部までクッキリ
乗りものニュース
自衛隊「未来の大砲」スゴすぎる発射イメージ映像が公開 敵の“爆速ミサイル”も迎撃可能!? 護衛艦にも搭載か
自衛隊「未来の大砲」スゴすぎる発射イメージ映像が公開 敵の“爆速ミサイル”も迎撃可能!? 護衛艦にも搭載か
乗りものニュース
防衛省、驚異の「めっちゃ速く飛ぶミサイル」開発へ 敵にとっては”頭痛のタネ”になるワケ
防衛省、驚異の「めっちゃ速く飛ぶミサイル」開発へ 敵にとっては”頭痛のタネ”になるワケ
乗りものニュース
砲は遠隔操作で動く!! 少人数で操作可能な新型自走りゅう弾砲システム「ネメシス」公開される
砲は遠隔操作で動く!! 少人数で操作可能な新型自走りゅう弾砲システム「ネメシス」公開される
乗りものニュース
自衛隊「F-35乗りの数が大台を達成!」発表の英企業「GCAP」まで睨んだ“日本にメリット大”な新サポート体制にも言及
自衛隊「F-35乗りの数が大台を達成!」発表の英企業「GCAP」まで睨んだ“日本にメリット大”な新サポート体制にも言及
乗りものニュース
ドイツで誕生「第2次大戦の最優秀プロペラ戦闘機」なぜ原型と全然違う名称に? じつは “ご褒美” 的な意味合いか
ドイツで誕生「第2次大戦の最優秀プロペラ戦闘機」なぜ原型と全然違う名称に? じつは “ご褒美” 的な意味合いか
乗りものニュース
東京屈指の「サグラダ・ファミリア駅」ついに工事が最終章へ 見えてきた全貌 完成はいつ?
東京屈指の「サグラダ・ファミリア駅」ついに工事が最終章へ 見えてきた全貌 完成はいつ?
乗りものニュース
空自の“対艦番長“F-2に「強力な長槍」搭載へ 凄まじい威力を示すイメージ映像が公開 敵の艦隊が火だるまに
空自の“対艦番長“F-2に「強力な長槍」搭載へ 凄まじい威力を示すイメージ映像が公開 敵の艦隊が火だるまに
乗りものニュース

みんなのコメント

2件
  • hrf********
    潜れるのはいいけど、水中で踏ん張りきくのかな?
  • のりマス
    水中で作業したら土砂を巻き上げて視界が効かないだろうけどどうやって操縦するんだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村