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【WEC スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー】フェラーリの3連勝か、トヨタの反撃か。タイトル争いを巡る注目の一戦が始まる

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【WEC スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー】フェラーリの3連勝か、トヨタの反撃か。タイトル争いを巡る注目の一戦が始まる

2025年5月8日~10日(現地時間)、WEC(世界耐久選手権)第3戦スパ・フランコルシャン6時間がベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われる。このイベントは伝統的な耐久レースというだけでなく、6月14日(土)から15日(日)にかけて行われるシリーズ第4戦ル・マン24時間へ向けた最後の戦いでもあり、各チームにとって重要なステップになる。

混戦の中、シリーズをリードするのはフェラーリ
今シーズンのハイパーカークラスはフェラーリが開幕戦から2連勝、これをBMW 、トヨタ、アルピーヌ、ポルシェ、キャデラック、プジョーが追う展開となっている。ただ、フェラーリが抜け出す形になっているとはいえレース内容は混戦となっており、各チーム間のスピード差は大きくなく圧倒的といえない印象。ル・マン24時間を前に、どうチームもきっかけをつかみたいところだろう。

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前戦イモラ6時間はフェラーリの地元レースだったが、ドイツ・ケルンにチームの本拠地を置くトヨタにとって、スパ・フランコルシャン6時間は重要なホームレース。ここまで着実にポイントを積み重ねてきたトヨタは、今季初表彰台、今季初優勝を狙う。

2025年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(第2戦終了時)
1位 グイディ/カラド/ジョビナッツィ(フェラーリ) 50
2位 クビサ/イーフェン/ハンソン(フェラーリ)39
3位 フォコ/モリーナ/ニールセン(フェラーリ)38
4位 ラスト/フラインス/リンデ(BMW)27
5位 ファントール/マルチェロ/マグヌッセン(BMW)26
6位 ブエミ/ハートレー/平川亮(トヨタ)25
7位 コンウェイ/小林可夢偉/デフリース(トヨタ)18

2025年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(第2戦終了時)
1位 フェラーリ 92
2位 BMW 63
3位 トヨタ 53
4位 アルピーヌ 15
5位 ポルシェ 12
6位 キャデラック 117位 プジョー 10

ル・マンに向けてマシンを仕上げる意味でも格好のレース
第3戦の舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキット(Circuit de Spa-Francorchamps)は、F1でもおなじみの、ベルギー・アルデンヌの森の中に位置する起伏に富んだ高速コース。アップダウンの激しい山岳コースため、大きなパワーが求められる高速の上り坂のほかハイスピードでテクニカルな下りコーナーもあり、タイヤへの負担が大きい上にエンジン全開率も高く、マシンにとってもドライバーにとってもタフなコースとして知られる。

パワーを必要とする高速コースのスパ・フランコルシャン・サーキットは、第4戦ル・マン24時間が行われるサルテ・サーキットに似ているところも多く、マシンセッティングをはじめ、タイヤマネージメントや電気エネルギーのマネージメントなど、ル・マンに向けた準備といった意味でも格好のレースとなる。

またスパ・フランコルシャン・サーキットは変わりやすい天候でも有名で、コースコンディションは日によって変わるだけでなく、時間によっても不安定となることもある。時にコースの一部だけがウエットとなることも珍しくなく、タイヤ交換の時期や選択など、チームの判断力、総合力も問われる。

昨年の「スパ・フランコルシャン6時間」は、序盤からまるでスプリントレースのような激しい戦いが繰り広げられ、接触や多重クラッシュ、フルコースイエロー、セーフティカー、赤旗中断が続く波乱の展開となった。

2024年はポルシェとフェラーリが上位独占。トヨタの雪辱はなるか
レース終盤のポイントとなったのは、2時間近くにもおよんだ赤旗中断からのリスタート。赤旗中断直前にピットストップを行っていた12号車と6号車のポルシェ963が大きなリードを築くことに成功し、ハーツ・チームJOTAの12号車ポルシェ963が優勝、2位にペンスキーチームの6号車ポルシェ963が入った。

終わってみればポルシェとフェラーリがトップ5を独占。トヨタ勢は他車との接触やペナルティで表彰台ならず、8号車トヨタGR010ハイブリッドが6位、7号車が7位に入るのがやっとだった。

【参考】2024年WEC世界耐久選手権第3戦スパ・フランコルシャン6時間 決勝
1位 12 ポルシェ 963・ハーツ(スティーブンス/アイロット)141周
2位 6 ポルシェ 963・ペンスキー(エストレ/ロッテラー/バンスール)+12.363s
3位 50 フェラーリ 499P・AFコルセ(フオコ/モリーナ/ニールセン) +74.020s
4位 51 フェラーリ 499P・AFコルセ(グイディ/カラド/ジョビナッツィ)+77.710s
5位 5 ポルシェ 963・プロトン(ジャニ/アンドラウアー) +86.326s
6位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ブエミ/ハートレー/平川亮)+94.9557s
7位 7 トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/デフリース)+98.331s

■2025年WEC第3戦スパ・フランコルシャン6時間 ハイパーカークラス エントリーリスト
007 アストンマーティン ヴァルキリー/アストンマーティン トールチーム
009 アストンマーティン ヴァルキリー/アストンマーティン トールチーム
5 ポルシェ963/ポルシェペンスキーモータースポーツ
6 ポルシェ963/ポルシェペンスキーモータースポーツ
7 トヨタGR010ハイブリッド/トヨタGAZOOレーシング
8 トヨタGR010ハイブリッド/トヨタGAZOOレーシング
12 キャデラックVシリーズ/ハーツチームイオタ
15 BMW M ハイブリッド V8/BMW Mチーム WRT
20 BMW M ハイブリッド V8/BMW Mチーム WRT
35 アルピーヌA424/アルピーヌエンデュランスチーム
36 アルピーヌA424/アルピーヌエンデュランスチーム
38 キャデラックVシリーズ/ハーツチームイオタ
50 フェラーリ499P/フェラーリAFコルセ
51 フェラーリ499P/フェラーリAFコルセ
83 フェラーリ499P/AFコルセ
93 プジョー9X8/プジョートタルエナジーズ
94 プジョー9X8/プジョートタルエナジーズ
99 ポルシェ963/プロトンコンペティション

2025年WEC第3戦スパ・フランコルシャン6時間は、5月8日木曜日の公式練習走行セッションで開始され、現地時間9日金曜日15時25分(日本時間22時25分)からスターティンググリッドが決定する予選とハイパーポールが行われる。そして6時間にわたる決勝レースは、10日土曜日現地時間14時(日本時間21時)にスタートが切られる。

2025年WEC第3戦スパ・フランコルシャン6時間 タイムスケジュール
フリー走行1回目:5月8日木曜日11時30分~13時(日本時間18時30分~20時)
フリー走行2回目:5月8日木曜日16時30分~18時(日本時間23時30分~25時)
フリー走行3回目:5月9日金曜日11時~12時(日本時間18時~19時)
ハイパーカー予選:5月9日金曜日15時25分~15時40分(日本時間22時25分~22時40分)
ハイパーカーハイパーポール:5月9日金曜日15時48分~16時(日本時間22時48分~23時)
決勝:5月10日土曜日14時~(日本時間21時~)

[ アルバム : WEC第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • そにー製パスタ
    プジョーはもうハイブリッド作動開始速度緩和してやれよ…。160スタートでも誰も文句ないでしょ。
  • ふぁふぁふぁ
    BoP機能してないやん
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