道幅を最低でも4m以上に拡幅することは決まっているのに……
過去10年ほどのSUV(スポーツ多目的車)人気に象徴されるように、新車の肥大化が進んでいる。トヨタの大衆車として1960年代に誕生したカローラさえも、ついに国内向けで3ナンバー化したことでも明らかだ。
イラッ! 駐車場はガラガラなのになぜか隣にクルマを駐めてくる「トナラー」の真意とは
一方で、道路や車線の幅は従来と変わらず、駐車場枠も一部を除いては拡大されず、3ナンバーのSUV同士が横並びで駐車すると、乗降に不自由する始末となっている。
なぜ、道幅や駐車場枠が広がらないのか?
災害対応や消防の点からも、長年にわたって4m以下の道幅しかなかった路地について、最低でも4mへ拡幅することはすでに決まっている。しかし、それがなかなか進まないのは、民主主義国家の場合、政府の意向で強制的に社会基盤整備を行うことができないからだ。戸建て住宅でも、商店でも、民間のビルでも、建て替えで建築申請をする際、計画道路に対する道幅を確保できるよう土地を提供することが求められる。だが、建て替えが行われなければ既存の建物を壊すなどして道幅を広げることは不可能なのである。
たとえば都内でいえば、港区の虎ノ門から新橋へ抜ける通称マッカーサー道路と呼ばれる幹線道路も、戦後に計画されていたが、それが実現したのは何十年も経た平成になってからだ。マッカーサーとは、戦後駐留軍として日本を統治したGHQのマッカーサー司令官を指す。戦後に計画されたが、土地買収が進まず実際に着工できたのは1989年からで、完成し、使えるようになったのは2014年のことだ。
収益性アップの優先で社会基盤整備は遅々として進まない
駐車場についても、民間の意思が優先される。たとえば、月極駐車場を経営する立場で考えれば、所有する土地にできるだけ多くの駐車枠を設けたほうが収益は上がる。駐車枠を広げることで、駐車台数が1台でも減れば、その分を儲けそこなうことになる。クルマの止めやすさや、乗降のしやすさより、地主にとっては効率のよい収益を上げることが優先される。
それは、戸建て住宅の建て替えや、マンション建設、オフィスやホテルなどのビル開発でも同様だ。
戸建てであれば、一部屋でも多く間取りしたいと思うのではないか。あるいは、リビングは10畳以上の広さが欲しいと思ったりするのではないか。部屋数や、一部屋の広さを削ってでも、車庫を広くしたいと思うのは、一部のクルマ好きだろう。家族の意見は、子供部屋を増やす方に賛成票が集まりそうだ。
マンションやビル建設においても、部屋数を少しでも多く、あるいは一部屋をできるだけ広くしたいと思うのではないか。それによって、たとえば地下駐車場の通路が狭かったり、駐車枠が高級ホテルでも狭い所があったりするなどとなっている。
それらは、日本人がクルマ嫌いであるというわけではなく、日本は諸外国に比べ人口の数に対し平地が少ないので、どうしても密集して住むことになり、有効活用できる土地にゆとりがないからだ。
それでも、災害や消防、あるいは渋滞の解消など含め、改善策は考えられてきた。ただし、実現には数十年という長い年月を要するのである。
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