輸入車 [2026.05.11 UP]
人気中古車実車レビュー【ボルボ XC60】安全で上質な北欧プレミアムSUV
中古で狙いたい王道輸入車10選。愛されモデルの相場と狙い目をチェック
今回の人気モデル:ボルボ XC60
試乗レポートではわからない、身近でリアルな使い勝手を実車を取材してレビューするのが、「人気中古車実車レビュー」。デザイン、装備、使い勝手をレビューしつつ、中古車相場についても中古車販売店に取材し掘り下げます。
Profile:自動車ジャーナリスト 竹岡 圭
カーライフのサポーターとしてTVやラジオなどでもお馴染みの人気自動車ジャーナリスト。全日本ラリーにも参戦経験を持つ。2026-2027 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
人を大切にするボルボのベストセラーSUV
今回チェックするのは、スウェーデン発祥のブランドであるボルボからXC60の登場です。取材したのは、「2020年モデル XC60 D4 AWD インスクリプション」で、走行距離は8万1000km、価格は293万8000円です。
実車チェックを行う自動車ジャーナリストの竹岡圭さんが、ボルボの魅力について語ります。
「ボルボといえば安全性と言うくらい、ブランドのDNAになってる。その根底にあるのが、スウェーデンの『人間を資源として大切にする』という社会福祉の考え方。乗員だけでなく、歩行者も含めて交通事故の被害者をなくしたいという強い思いが根底にあるの。日本で衝突被害軽減ブレーキを最初に認可させて採用したのは初代XC60で、今では新車装着が義務化されたくらい効果的な技術だった。今回取材するのは、2代目にあたるモデルだね」
XC60がフルモデルチェンジしたのは2017年のこと。改良を受けながら現行モデルとして販売されているロングセラーです。
それを可能としたのが、フラッグシップモデルである90シリーズと共通の高品質な基礎設計。いいものを長く使うという、まさに北欧ブランドらしい発想で作られています。デザインもそうで、改良のタイミングで一部のディテールをリフレッシュすることはあっても、全体の印象は初期モデルから現行型まで変わりません。特にインテリアはそう。
結果として、長く作られているのに、今でも新鮮さを保っています。
「私が特に気に入っているのが、家のように心地いいインテリア。スウェーデンは室内で過ごす時間が長いから、長くいても疲れないことが大切とされているのね。XC60でも、自然素材をシンプルかつ機能的に使うことで、色あせない、温かみのあるモダンさが表現されてる。それからオーディオも凝っていて、上位モデルのB&Wでは、コンサートホールの最もいい座席を再現したモードまで用意されてる。乗る人の気持ちに寄り添ってるんだよね」
XC60を中古車として購入するときに、どんなモデルを選ぶべきなのかをボルボ専門店である『ベストスタイル』の米谷さんに聞いたところ、こんなアドバイスをもらいました。
まずモデルとしては今回紹介している2017年以降の2代目が年式などの品質から見てもオススメ。そしてパワートレインで人気があるのが、ディーゼルエンジン搭載モデル。グレードはシンプルな「モメンタム」、スポーティな「Rデザイン」、そして上質な「インスクリプション」の3種類。米谷さんによれば、価格差と内容を考慮すると、「インスクリプション」の満足度が高いとのこと。つまり、今回の取材車がまさにベストケースというわけです。
「XC60は何度も試乗しているけど、いつも感心するのがシートの出来のよさで、長時間運転しても本当に疲れにくい。ある国産車メーカーが分解して研究したけど再現できなかったって(笑)。運転していても、自然に安全で快適な速度で走らせたくなるし、最高速度を制限するキー(ケアキー)なんてのもあったりする。ボルボって本当にユニークで尊敬できるブランドなんだよね」
中古車価格もこなれてきていよいよ買い頃になってきた
ボルボの主力である60シリーズのSUV。今回紹介しているのは、2017年にフルモデルチェンジして登場した2代目で、現行モデルとして販売中。中古車市場でも人気が高く、これまで相場も堅調でしたが、ようやく手の届きやすいモデルも増えてきました。これからさらに注目が集まるであろう上質なSUVです。
中古車参考価格帯:270万円~850万円(17年~26年 XC60 全グレード)
取材協力|ボルボ専門店ベストスタイル JU適正販売店
2007年からボルボ車を中心とした輸入車をメインに手がけてきたベストスタイル。現在はボルボ専門店として、ファミリーカーとして安心して楽しめる厳選したボルボに注力。展示場には、常時100台以上の良質な中古車を展示しています。人気商業施設であるレイクタウンから至近と、家族みんなで遊びにこれる抜群の立地も魅力。
SHOP DATA
住所:埼玉県越谷市大成町7-189-1
TEL:048-954-4350
定休日:月曜日、火曜日(祝日の場合は営業、翌水曜日を定休)
営業時間: 10:00~18:00
URL:https://www.best-style.co.jp
ボルボ XC60の実車をチェック!
【デザイン】細部までこだわった飽きのこない北欧デザイン
北欧ブランドとしてのアイデンティティを、SUVのスタイルに融合させているのがXC60の特徴です。右斜め上を向いた「アイアン・マーク」エンブレムは、古代ローマから伝わる鉄のシンボルマーク。ヘッドライトのライトシグネチャーは、北欧の神・雷神トールが持つトールハンマーからインスピレーションを受けたデザインです。そして室内デザインは、まるでリビングルームのように長時間落ち着けるもの。ひとつひとつのディテールが作り込まれていて見飽きません。
ブランドとして統一感のあるデザインを採用しながら、モデルごとの個性を表現した。60シリーズは上質さとカジュアルさの両立がテーマ。
【装備】特筆すべきはクラスをリードする安全装備
初代XC60は、日本で初めて緊急自動ブレーキを採用したことで話題になりましたが、2代目では衝突回避支援にステアリング・サポートが搭載されるなど安全性能が進化しています。またタブレットのような大画面のセンターディスプレイに各種機能を集約。オススメのグレードは、取材車両と同じ「インスクリプション」。上級グレードならではの上質な仕上げが所有欲を引き上げてくれます。スポーティなテイストが好きな方は「Rデザイン」をチョイスしてください。
センターディスプレイが全車標準で、最新モデルではGoogleを搭載し処理速度も向上。基本的な装備レベルが高く、ハイレベルな仕上がり。
【使い勝手】ゆとりある室内にレジャーで活躍する大容量の荷室空間
日常からレジャーまで、XC60はあらゆるシーンで活躍します。それを支えているのが優秀なパッケージング。全長約4.7mという扱いやすいサイズにゆとりある室内空間としっかりとした荷室を確保しています。ラゲッジは、通常時で468L~505L、最大で1432L~1528Lもの大容量。リアシートには、スキーなどの長尺物を収納するためのトンネルも用意されています。エアサスペンション装着車であれば、ロングドライブの快適性はさらに高く、利用シーンが広がります。
エンジンは2L直4ターボでガソリンまたはディーゼルを用意。最上位モデルはPHEV。また、高年式モデルになるとマイルドHVも登場。
卓越した安全性を備えたプレミアムSUV
竹岡 圭 レビュー
デザイン[★★★★★]
スカンジナビアンデザインが最高! あの独特の世界観はほかにはない魅力です。日照時間が少ないスウェーデンは、部屋で過ごす時間が長く、過ごしやすいインテリアにこだわりがあり、そのエッセンスをクルマに落とし込んだのがボルボデザイン。自然由来のものや、サスティナブル素材を取り入れているのも魅力です。
装備[★★★★★]
パッと価格を見て「ボルボって割高だよね」という方がいらっしゃいますが、じつは他社ではオプション設定になるようなものが、最初から全部ついています。逆にお買い得だったりするんですよね。私のオススメは長時間ドライブでも、腰が全然痛くならないシートと、世界で1位2位を争うほど最新鋭の安全装備です。
使い勝手[★★★★★]
ドリフトウッドと呼ばれる流木由来素材のインパネの下には、アルミのモールが組み合わされていますが、膨張率が違うため余裕代が必要。それをスウェーデンの国旗模様にして、アクセントデザインとして組み込んでしまうなど、オシャレと使い勝手を上手にアレンジしている。そんなポイントがあふれているのも魅力です。
編集部 レビュー
デザイン[★★★★★]
2代目ボルボXC60が世界デビューしたのは2017年のこと。もう立派なベテランモデルなのに、デザインの魅力はまったく色あせることがありません。これこそ北欧社会の価値観を反映したボルボデザインの実力でしょう。マイナーチェンジでも大きく顔が変わらないため、中古車らしさがないのもうれしいところ。
装備[★★★★★]
センターディスプレイに集約されたインフォテインメントシステムについて。2017年から2021年までが自社開発の「センサス」を搭載。画面は9インチでスマホと有線で連携。2022年~2025年までが初期のGoogleシステムで、使い勝手を向上。そして現行世代は、画面が11.2インチになり性能も大幅にアップしています。
使い勝手[★★★★★]
使い勝手の評価が分かれるのが「全幅1.9m」をどう捉えるか。駐車場や生活圏で困るシーンがないのであれば、全長は約4.7mなので、取りまわしは良好。サポート機能として360度カメラが装備されています。2022年以降のGoogle搭載モデルは音声認識の精度が高く、画面を見なくても各種操作が簡単になっています。
ライバルモデルをチェック!
メルセデス・ベンツ GLC(先代)
デビューした年代もボディサイズも近いライバルがGLC。こちらも抜群の完成度で、高い人気を誇る。ガソリン、ディーゼル、プラグインHVとパワートレインの選択肢も多彩。
中古車参考価格帯:210万円~640万円(16年~23年 GLC 全グレード)
アウディ Q5(先代)
こちらも実力派SUVとして人気のQ5。2代目は運転支援装備が充実。パワートレインは2Lターボのガソリン、ディーゼルに加えて3LV6ターボのSQ5もラインアップします。
中古車参考価格帯:220万円~600万円(17年~25年 Q5 全グレード)
文●竹岡 圭、ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、メルセデス・ベンツ、アウディ
※中古車参考価格は2026年4月グーネット調べ。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2026年6月号「[ボルボ XC60]自動車ジャーナリスト 竹岡 圭と巡る人気中古車実車レビュー」の内容です)
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みんなのコメント
XC60はそこまで良くないと思う。
円安とはいえ、日本で購入すると、とにかくコスパが悪過ぎる。
あの値段であの制御システムじゃ、正直ガラパゴスかマニアしか買わない。
それでも買う人は自由に買えば良い。
ただ、あまり世界を知らずに買う殆どの人が、世界を知れば後悔する1台だと思う。
そんな自分もフロントのデザインだけは好きだが。