日本でもじわじわと存在感を増しているBYD。以前から取り上げているように、PHEV(プラグインハイブリッド)を日本導入する可能性が高まってきた。しかしちょっと待った。日本のPHEV1号車と噂される「シーライオン6」って、ホントに燃費がいいのだろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部
あれ、EVだけかと思ったらPHEVを導入すんの!? 26年発売の新型SUVの実力が衝撃
【画像ギャラリー】中国版ハリアーPHEVのシーライオンをたっぷり見てよ!!(20枚)
■日本でさらなる攻勢に出るBYD
日本向けPHEVの第1号車と噂されるシーライオン6
2024年に日本で2223台のEVを販売した中国BYD。まだまだその台数は少ないが、前年比でみると153.7%と数字を伸ばしており、着実に存在感を高めている。年初の東京オートサロン2025では第4弾モデルとなる「シーライオン(=アシカ)7」を公開し、今年はさらに攻勢を強める構えだ。
そんなBYDだが、かねてからお伝えしてきた通り、プラグインハイブリッドモデルを日本導入する可能性が高まってきた。その日本上陸第1号車と噂されるのが、上記「シーライオン7」の弟分「シーライオン6」だ。
このシーライオン6、本国では「宋PLUS DM-i」として2020年から市販されてきたモデル。中国以外でも市販されており、オセアニアやタイではシーライオン6、欧州ではシールUを名乗る。
ボディサイズだが、全長4775mm、全幅1890mm、全高1670mmというからほぼハリアーと同サイズ。ホイールベースは2765mmというからハリアーより75mm長い。
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■燃費のよさは驚くほどじゃない?
BYDのPHEVは圧倒的な航続距離が自慢だが……
注目のパワーユニットだが、ベースグレードと上級モデルで仕様が異なる。
ベースグレードは1.5L自然吸気エンジンにモーターを組み合わせた前輪駆動で出力は160kW(約218ps)。いっぽう上級モデルは1.5Lエンジンがターボ化され、さらにモーターも前後2基がけの4WDで、最高出力は238kW(約324ps)となる。
搭載バッテリー容量はどちらも18.3kWhだが、これはハリアーPHEV(18.1kWh)とほぼ同値で、アウトランダーPHEVの22.7kWhよりは小さい。プラグインハイブリッドの構造だが、基本はモーターで走行し、フル加速時にはエンジンがアシストするシリーズ・パラレル式を推測する。
ここで気になることがある。近年のBYDが大きくアピールする燃費性能だ。実は、カタログをみていても特段驚くべき値ではない。たとえばオーストラリア仕様の場合、システム自体の燃費はFFモデルが4.8L/100km(約20.8km/L)、4WDモデルが5.8L/100km(約17.2km/L)と記されているのだ。参考までにエンジンの熱効率は、自然吸気が43.04%、過給機付きが40.12%だ。
BYDのために補足すると、これはバッテリー残量が25%を切った状態での計測値。残量が25~100%の状態なら、上記の値はFFが1.1L/100km(約91km/L)、4WDが1.4L/100km(約71.4km/L)に跳ね上がるが、さすがにこれは実効値とはならない。実際の値は双方の値の中間になるということだ。
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■むしろ注目は衝撃価格か?
縦横に自在に回転するセンターディスプレイはPHEVでも健在
とはいえシーライオン6の商品性が低いかといえばそんなことはない。おそらくBYDは、かつてない価格でPHEVを投入するはずだからだ。
オーストラリア市場を例にとると、シーライオン6のFFモデルは4万5990豪ドル、4WDが5万2990豪ドル。日本円に直すとそれぞれ約448万円、約514万円だ。これは同クラスのハリアーPHEV(4WD/620万円)よりも100万円以上安いことになる。
かりに400万円+αでFFモデルを投入するなら、プリウスPHEV(Gが390万円、Zが460万円)とほぼ同じ値段で一回り大きなSUVに手が届くことになる。これはこれでお買い得感のあるモデルといえるだろう。
現時点では日本仕様の正確なスペックが判明しないため、予想に頼る部分も多いが、日本で安価なPHEVを待ち望んでいる人は多いはず。BYDがシーライオン6で、その需要に応える可能性は小さくないはずだ。
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みんなのコメント
世界的に見れば巨大なシェアのあるヒュンダイだって候補にもならないし。
中国とか韓国とかじゃなく、単に日本で一般消費者のマイカーとして利用するにはまだ問題山積すぎる。
日本市場に受け入れた貰いたいなら、習主席が日本に来て、土下座するくらいの覚悟が無ければダメだ。
それにしても、弱腰の日本政府は中国製であってもEV車の補助金制度の対象としていることには腹立たしい。