現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 大胆な挑戦と豪快な失敗こそマツダの魅力 今こそ絶賛したいマツダ車たち

ここから本文です

大胆な挑戦と豪快な失敗こそマツダの魅力 今こそ絶賛したいマツダ車たち

掲載 更新 66
大胆な挑戦と豪快な失敗こそマツダの魅力 今こそ絶賛したいマツダ車たち

 2020年1月30日に創立100周年を迎えたマツダの真骨頂といえば、世界一を目指すスピリットと常識を覆す技術革新。そのプロダクトのなかには成功を収めたモデルがあるいっぽうで、不遇な境遇を強いられたモデルも存在する。しかし、後者をあらためて振り返ると「なぜ人気が出なかったのか?」と思わずにはいられない魅力があるから不思議。ここに登場する5モデルもまたしかり。“今だからこそ絶賛したいマツダ車”はこの中に!?

文/FK、写真/マツダ

3席×2列ミニバンの意欲作! ホンダ エディックスが目指した価値観【偉大な生産終了車】

【画像ギャラリー】大胆な挑戦と豪快な失敗こそマツダの魅力 今こそ絶賛したいマツダ車たち

アクセラとMAZDA3の誕生の裏に「ランティス」の存在アリ!?

気持ち良く吹け上るエンジンが魅力だったランティス。見た目はファミリーカーだったが、ライトウェイトスポーツ感覚で走りが楽しめるクルマだった

 躍動感あるフォルムとゆとりの居住空間を両立したうえで、優れたシャシー性能と高い安全性能を追求したランティスは1993年9月に登場。エンジンには1800ccの直4と2000ccのV6、トランスミッションには5MTと電子制御4ATが設定された。ボディは5ドアハッチバックと4ドアセダンの2種類で、1994年に開幕した全日本ツーリングカー選手権に5ドアハッチバックで参戦も果たしている。

 同年8月には全国限定150台の「マツダスピードバージョン クーペTypeR」なる異端モデルも発売。ルーフから後端へまっすぐ伸びた巨大なリアウイングが強烈な個性を発揮した。1996年1月に施行された新衝突安全基準適合車の第1号に認定されたことを受け、衝突試験後のテスト車で安全性をアピールするCMも放映される。

 しかし、実用性よりもスタイリングや走行性能を優先したことがファミリー層に受け入れられず、1997年5月に販売終了。とはいえ、マツダ公式WEBサイトで行われた創立100周年記念の歴代モデル人気投票では2位に60万票以上の差をつけて1位を獲得。この結果からも、今だからこそ絶賛したいマツダ車の筆頭であることはもはや疑う余地がない。

創立100周年記念の歴代モデル人気投票では1位を獲得。得票数は103万2072票と、42万4643票を獲得した2位のオートザムAZ-1に圧倒的な票差をつけてのトップ!

クロスオーバーSUVの代名詞“CXシリーズ”の先陣を切った「CX-7」

クロスオーバーというカテゴリーの先駆ともいえるCX-7。クロカンとSUVの長所を併せ持ったクルマとして注目を集めた

 CX-3、CX-5、CX-8、CX-30と充実の一途を辿るCXシリーズ。その最初のモデルとして2006年12月に発売されたCX-7は都会的で洗練されたスタイリングと、最高出力238psを発生する2260cc直噴ターボエンジン&電子制御6ATのアクティブマチックによる力強い走行性能を高次元で両立。

 ユーザーの視点に立った装備を積極採用したことも特長で、横滑り防止装置、駐車支援システム、イモビライザーやバーグラアラームなどの盗難防止装置、30GBのHDDナビゲーション、クルーズコントロールを全車に標準装備して安全性と利便性の確保も抜かりなし。

 アドバンスト・フロンティア(新ジャンルの開拓)をデザインコンセプトとして登場したCX-7の“目にした瞬間に乗りたい、運転したい”と感じさせる美しくて力強いスポーツカー然としたスタイリングは、現在のCXシリーズにも受け継がれている。

オートサロンでは、カロッツェリアがコンセプトモデルとして「CX-7 AUDIO MANIA」(オーディオマニア)を展示。話題に事欠かないモデルだった

マツダが手がけた最後のミニバン「プレマシー」

ファミリアをベースにしたミニバンとして登場したプレマシー。コンパクトなボディながら3列シートで7人乗車が可能な高効率パッケージが人気となった

 若者のクルマ離れが社会現象になりつつあった1999年4月に発売されたプレマシー。同年6月には2代目MPVも発売され、競合ひしめくミニバン市場においてマツダは存在感を発揮していった。

 そんな状況のなか、5ナンバーサイズで登場した初代プレマシーは2代目で3ナンバーボディへとフルモデルチェンジ。2010年7月の3代目が登場する頃にはグローバルでの累計生産台数が83万台を超え、マツダを代表するミニバンとして確固たる地位を確立。

 NAGARE(流れ)造形による斬新なデザイン、個性を磨き上げたパッケージと機能性、サステイナブル社会の実現に向けた優れた環境性能などをテーマに掲げた3代目も評価は高かったが、2016年2月に発表されたミニバン市場からの撤退を受け、19年間もの長きに渡って愛された“マツダ最後のミニバン”は2018年2月に生産が終了となった。

2代目以降は3ナンバーとなりスペースユーティリティがさらに向上。このモデルを最後にミニバンからSUVやステーションワゴンに注力することになった

ミニバンの世界に新風を吹き込んだ個性派「ビアンテ」

個性的なフォルムで根強いファンが多いビアンテ。ミニバン嫌いにも受け入れられた貴重なモデル。マツダのミニバン市場からの撤退とともに姿を消した

 ビアンテはクラス最長の室内長と室内幅を確保するとともに、クラス最大の広さを実現した中型のトールタイプミニバンとして2008年7月に登場。走りの面でも優れた環境・燃費性能と力強さを両立した2000cc直噴自然吸気エンジンと電子制御5速ATの組み合わせが低速域で鋭い加速性能を発揮した。

 2013年5月のマイナーチェンジで2WD車に高効率直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 2.0と高効率オートマチックトランスミッションのSKYACTIV-DRIVEという、今やマツダの代名詞であるSKYACTIV TECHNOLOGYを投入。

 加えて、電動両側スライドドアを全車に標準装備しながらも室内や荷室のスペースを増やして使い勝手も向上。賛否両論を呼んだ既存のミニバンとは一線を画す躍動感のある外観デザインと相まって、実用性や利便性ばかりが求められるミニバンの世界に新しい風を吹き込んだ。

シートアレンジも自由自在で、かっこ良さと使い勝手の良さが両立されていたところもビアンテの人気の秘密だった

マツダ最後の量産ロータリーエンジン搭載モデル「RX-8」

ロータリーファンの期待を一身に受けて登場。2012年の生産終了以降、ロータリーエンジン搭載車は生産されていない

 RENESIS(レネシス)と名付けられた新ロータリーエンジンを搭載したRX-8がデビューしたのは、RX-7生産終了から8カ月後の2003年4月。REとGENESISを掛け合わせた造語のRENESISは低回転域から9000rpmに至る高回転域まで高いトルクを発生するとともに、フューエルインジェクタや点火プラグの改良で低燃費・高出力・クリーンな排出ガスを有する654cc×2ローター自然吸気の新世代エンジンとして注目を集めた。

 ボディのスタイリングもスポーツカー然としたフォルムながら、大人4人が乗れる空間を有する4シーター、かつ観音開きのフリースタイルドアシステムを採用することで実用性にも配慮。2003年4月から2012年3月末までに海外向けを含めて19万2094台が生産されたRX-8は約9年間で一度のマイナーチェンジと二度の一部改良が行われ、2012年6月に惜しまれつつ生産終了となった。

インテリアはスポーティながらも、フロントシートには多彩な収納機能が搭載されるなど、デザインと使い勝手の良さを両立させていた点も特長のひとつだった

【画像ギャラリー】大胆な挑戦と豪快な失敗こそマツダの魅力 今こそ絶賛したいマツダ車たち

こんな記事も読まれています

ランドクルーザー250、いよいよ発売へ!!気になる最新情報総まとめ!
ランドクルーザー250、いよいよ発売へ!!気になる最新情報総まとめ!
グーネット
静岡最大級のキャンピングカー&アウトドアイベント開催決定!輸入車フェアも同時開催
静岡最大級のキャンピングカー&アウトドアイベント開催決定!輸入車フェアも同時開催
グーネット
JAF 日本選手権に「ドリフト競技」追加 竹岡圭氏が「競技参加」語るトークショーも開催
JAF 日本選手権に「ドリフト競技」追加 竹岡圭氏が「競技参加」語るトークショーも開催
グーネット
パジェロ譲りの四駆性能!! 新型トライトンはランクル超えの乗り心地!? 型破りの走りを実現できたワケ
パジェロ譲りの四駆性能!! 新型トライトンはランクル超えの乗り心地!? 型破りの走りを実現できたワケ
ベストカーWeb
見やすい位置で自由自在に角度調整!強力マグネット付き車載ホルダー3種発売【動画あり】
見やすい位置で自由自在に角度調整!強力マグネット付き車載ホルダー3種発売【動画あり】
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカーなど 北京モーターショー2024で披露
日産 新エネルギー車のコンセプトカーなど 北京モーターショー2024で披露
グーネット
845万円のヤリス誕生!! カーボンルーフまで採用のガチ仕様!! コスパ求めるならRCもいいぞ
845万円のヤリス誕生!! カーボンルーフまで採用のガチ仕様!! コスパ求めるならRCもいいぞ
ベストカーWeb
全日本ロード第2戦もてぎでのトライアウトで全9チームが鈴鹿8耐の出場権を獲得/EWC
全日本ロード第2戦もてぎでのトライアウトで全9チームが鈴鹿8耐の出場権を獲得/EWC
AUTOSPORT web
宮田莉朋加入のクール・レーシング、開幕戦で逆転勝利。日本人3名が表彰台獲得/ELMSバルセロナ
宮田莉朋加入のクール・レーシング、開幕戦で逆転勝利。日本人3名が表彰台獲得/ELMSバルセロナ
AUTOSPORT web
小さなランクル[新型ランドクルーザーFJ]は25年に登場!! カローラクロスサイズで予想価格は350万円!
小さなランクル[新型ランドクルーザーFJ]は25年に登場!! カローラクロスサイズで予想価格は350万円!
ベストカーWeb
日産R32「スカイランGT-R」を思い続けて30余年。カスタムの目標は「400R」に負けないパワーです!
日産R32「スカイランGT-R」を思い続けて30余年。カスタムの目標は「400R」に負けないパワーです!
Auto Messe Web
ホンダ、3台がリタイア。ザルコはスタート直後からマシンに不具合。原因は調査中/第3戦アメリカズGP 決勝
ホンダ、3台がリタイア。ザルコはスタート直後からマシンに不具合。原因は調査中/第3戦アメリカズGP 決勝
AUTOSPORT web
結局「コスパ1番」のEVは? ボルボと内側を共有:スマート#1 オーナーを満たす:ヴォグゾール(オペル)・アストラ お手頃EV 12台比較(1)
結局「コスパ1番」のEVは? ボルボと内側を共有:スマート#1 オーナーを満たす:ヴォグゾール(オペル)・アストラ お手頃EV 12台比較(1)
AUTOCAR JAPAN
「黒ベントレー」登場! 史上最高にダークな「ベンテイガSブラックエディション」は7色のアクセントカラーを選べます
「黒ベントレー」登場! 史上最高にダークな「ベンテイガSブラックエディション」は7色のアクセントカラーを選べます
Auto Messe Web
大型トラックが戦慄の行動… NEXCO「漫然運転しないで!」注意喚起で動画を公開
大型トラックが戦慄の行動… NEXCO「漫然運転しないで!」注意喚起で動画を公開
乗りものニュース
「大好きなの」大御所芸人が意外すぎる“愛車”を公開! 山田邦子“19年”乗り続けたマイカーとの別れに「すごい」「19年も乗られたのですね」の声
「大好きなの」大御所芸人が意外すぎる“愛車”を公開! 山田邦子“19年”乗り続けたマイカーとの別れに「すごい」「19年も乗られたのですね」の声
くるまのニュース
「実燃費と違いすぎ」で規制強化も? 欧州燃費テストの "欠点" 浮き彫りに WLTP改正の可能性
「実燃費と違いすぎ」で規制強化も? 欧州燃費テストの "欠点" 浮き彫りに WLTP改正の可能性
AUTOCAR JAPAN
最高時速500キロオーバー! レースアニメの実写版!? 女性ドライバーだけのレーシングチームが発足しました
最高時速500キロオーバー! レースアニメの実写版!? 女性ドライバーだけのレーシングチームが発足しました
Auto Messe Web

みんなのコメント

66件
  • RX-8の中古車相場がじわじわ上昇中と聞く。
    REは二度と駆動用内燃機関として採用される事は無いと思うので、当然と言えば当然か。
    確かにパワー感は無いけど、良く出来た楽しいスポーティーカーだもん。
    ただ…、壊れるから(笑)
  • マツダの大胆な挑戦と豪快な失敗の最たるものは
    クルマそのものではなく会社を倒産の窮地に立たせた販売5チャンネル化
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

295.0358.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

22.869.8万円

中古車を検索
CX-7の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

295.0358.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

22.869.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村