レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1第4戦スペインGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)による逆転勝利を阻むことはできないと感じていたようだ。
スペインGP決勝でフェルスタッペンは2番手からレースを始めると、良好な加速もありターン1でポールポジションのハミルトンをオーバーテイク。そこからはレースを終盤までリードした。
□F1スペインGP決勝:2ストップ作戦を完遂、ハミルトンが優勝。フェルスタッペン2位、角田はリタイア
しかし最終的にこのレースを制したのはハミルトン。彼とメルセデスは2ストップ戦略を選択し、42周目に2本目のミディアムタイヤを投入。そこからは1ストップ戦略を採るフェルスタッペンに対して怒涛の追い上げを見せ、60周目にはあっさりとオーバーテイクを決め、勝負が決した。
レースの大半で先頭を走りながらも、ハミルトンによる追い抜きを許してしまったフェルスタッペン。彼はメルセデスが2度目のピットストップを行なった後、逆転を防ぐためにできることはほぼ無かったと認めた。
「ある意味、そうなるのは分かっていた」と、フェルスタッペンは言う。
「(第1スティントの)ソフトタイヤの終盤で彼のほうが速かったし、僕らが(4周速く)ミディアムタイヤを履いた際も、彼は明らかにペースが良くて1秒以内に留まっていたんだ」
「だから僕らにできることは、殆ど無かった。メルセデスは2度目のピットストップに向かっていて、僕はもうその時タイヤマネジメントに苦しんでいたから、“終わりだ”と分かったよ。1周ごとに彼がどんどん近づいてくるのも見えていたからね」
「僕らは良いカモだったよ」
両者が1回目のピットストップを終えた際には5.5秒の差があったものの、前を走るフェルスタッペンはすぐにテールトゥノーズの状態に持ち込まれた。彼はハミルトンの持つグリップ面のアドバンテージが“非常識”なものだったと指摘している。
「トラフィックのあるときに先頭に立っていると、それに巻き込まれるピットインは遠慮したいものだ。だけど明確なアドバンテージがあれば、それも容易になるんだ」とフェルスタッペン。
「もちろん、僕らがもう一度ピットストップをしても、再び追いつけたかどうかも分からない。本当にペースが足りていなかったんだ。それでも、できることは全て試したんだ」
今回のレースでフェルスタッペンはメルセデスを追い詰めていたが、フェルスタッペンはその事実よりも、まだチームには埋めるべき差があることが示されたと感じている。
「今回は僕らがまだ望んだような位置に到達していないことを示している」
「依然としてハードにプッシュして、追い上げていく必要がある。現時点で僕らはまだ少し遅い」
「ただまあ、去年と比較すれば僕らは大きな一歩を踏み出しているとは思うよ」
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