ドイツで開催されている第54回ADACラベノール・ニュルブルクリンク24時間レースの決勝は、現地5月17日の深夜3時に折り返しを迎えた。スタートから12時間が経過した現在は、メルセデスAMG・チーム・フェルスタッペン・レーシングの3号車メルセデスAMG GT3エボ(マックス・フェルスタッペン/ルーカス・アウアー/ジュール・グーノン/ダニエル・ジュンカデラ組)が総合トップに立っている。
気温が10度に届くか届かないかという寒さのなか、ドライコンディションで現地15時にスタートが切られた2026年のニュル24時間。文字どおり長丁場のレースでありながらポールシッターの84号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(レッドブル・チーム・アプト)が1周目のグランプリコース内でタイヤトラブルに見舞われ、後方では99号車BMW M4 GT3エボ(ローヴェ・レーシング)が接触を受けてスピンを喫するなど、いきなり波乱を予感させる展開に。
序盤から大荒れのニュル24時間。KONDO RACING、KCMGにも悪夢 ※追記あり※
果たしてそれは現実のものとなり、2番グリッドから首位に躍り出た130号車ランボルギーニ(レッドブル・チーム・アプト)にジャンプスタートのペナルティが科せられたほか、3時間目には最初のルーティンピットストップを終えてトップに浮上していた45号車フェラーリ296 GT3エボ(リアライズ・コンドー・レーシング・ウィズ・リナルディ)が、トラフィックをかわす際に接触しクラッシュしてしまう。
さらにその20分後には、福住仁嶺と蒲生尚弥を擁する47号車メルセデス(KCMG)が、16号車アウディR8 LMS GT3エボII(シェーラー・スポーツPHX)に追突され、マシンの後部にダメージを負いその後リタイアとなった。
さらに地元の雄マンタイの911号車ポルシェ911 GT3 Rも、コース上に撒かれたオイルの影響か4時間目に名手ケビン・エストーレが“グリーンヘル”の餌食に。同じコーナーでは64号車フォード・マスタングGT3エボ(HRTフォード・レーシング)もマシンのフロントが大破するクラッシュを喫している。
一方、そんな荒れ模様となった序盤戦では、今大会の目玉ドライバーであるフェルスタッペンがコース上で存在感を発揮。3号車メルセデスの1回目のピットストップでマシンに乗り込んだ4度のF1王者は、ジャンピングポイントの直後に右側のタイヤをダートに落とし、あわやクラッシュというシーンも見られたものの、その後は持ち前のスピードを武器に連続2スティントでオーバーテイクショーを披露すると、3時間目の終わりに総合トップの座を奪いその後、後続に20秒以上ものギャップを築いてみせた。
「マシンの状態は良好だった。トラブルを避けつつ、同時に限界までプッシュし続けるという難しいバランスを求められたが、最終的にはうまくいった」と最初の出番を振り返ったフェルスタッペン。
「最初はトラフィックに捕まっていたため、前方のクルマパスするのに少し苦労した。しかし、数台を追い抜いた後に天候が変化し、数ラップほど路面が滑りやすいコンディションになった。そこで差をつけることができたと思う」
一歩間違えばクラッシュにつながったシーンについては、「ターンインのタイミングが少し早すぎて、一瞬ヒヤッとする場面があったのは事実だ。しかし特別なことではない。冷静さを保ち、ふたたび集中し直すだけだった」と説明している。
スタートから6時間以降、この3号車メルセデスと同じくウインワード・レーシングが運営する80号車(メルセデスAMG・チーム・ラベノール)がワン・ツーを体制を築いて後続を引き離しつつある。10時間目と11時間目の終わりは80号車が僅差で姉妹車をリードしていたが、現在は11時間目にふたたび3号車に乗り込んだフェルスタッペンが、コース上でマーロ・エンゲルをかわし総合トップに立っている。両車のタイム差は約3秒だ。
メルセデス勢の後方には、一時トップを走っていた34号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ナチュラル・エレメンツ・バイ・ワーケンホルスト・モータースポーツ)が3番手につけるが、トップ2からは2分50秒以上の後れを取っている。
4番手以下は99号車BMW(ローヴェ・レーシング)、81号車BMW M3ツーリング24H(BMW Mモータースポーツ)、84号車ランボルギーニ、24号車ポルシェ(ライオンスピードGP)、67号車フォード(HRTフォード・レーシング)と続き、アレッシオ・ピカリエッロ駆る17号車ポルシェ(ダンロップ・モータースポーツ)のクラッシュ後にトップ10圏内に入ってきた54号車ポルシェ(ダイナミックGT)までの上位9台がトップ車両と同一周回に残っている。
日本勢では、中山雄一を擁するトーヨータイヤ・ウィズ・リング・レーシングの32号車メルセデスが総合24番手/SP9クラス22番手、同チームの170号車トヨタGRスープラGT4エボ2(ジュリアーノ・アレジ/小高一斗/小山美姫/奥本隼士組)が総合60番手/SP10クラス8番手、スバルテクニカインターナショナルの88号車WRX NBRチャレンジ(カルロ・ヴァン・ダム/佐々木孝太/井口卓人/久保凜太郎組)が総合34番手/ST4Tクラス首位につけるなど、夜を迎えたノルドシュライフェで奮闘を続けている。この他の日本勢の順位は以下のとおりだ。
■2026 ADACラベノール・ニュルブルクリンク24時間レース 途中経過スタート12時間後(日本勢抜粋)
Pos./No./Class/Car/Team/Driver/Lap
24/32/SP9/メルセデスAMG GT3エボ/トーヨータイヤ・ウィズ・リング・レーシング/中山雄一アンドレアス・ギュルデンティム・サンドラー/71
34/88/SP4T/スバルWRXNBRチャレンジ2026/スバルテクニカインターナショナル/カルロ・ヴァン・ダム佐々木孝太井口卓人久保凜太郎/68
52/945/Cup3/ポルシェ718ケイマンGT4クラブスポーツ(982)/レナッツォ・モータースポーツ/ダニエル・ネルケンマーカス・ネルケンアレクサンダー・マイスナー奥村浩一/65
60/170/SP10/トヨタGRスープラGT4エボ2/トーヨータイヤ・ウィズ・リング・レーシング/ジュリアーノ・アレジ小高一斗小山美姫奥本隼士/63
62/898/BMW/BMW M2レーシング(G87)/ワーケンホルスト・モータースポーツ/ベネット・エールタツィオ・オティスマキシム・フェリックス・ダッハー木下隆之/62
75/524/VT2Heck/トヨタ・スープラ/SRSチーム・ゾーク・レーシング/ピート-ヤン・オームス関豊マティアス・バールマクシミリアン・アイスバーク/61
82/520/VT2Heck/トヨタ・スープラ/トーヨータイヤ・ウィズ・リング・レーシング/宮園拓真川畑真人松山北斗堀野仁/60
107/109/SP2T/トヨタGRヤリスDAT/トヨタ・ガズー・ルーキー・レーシング/モリゾウ豊田大輔石浦宏明大嶋和也/55
117/870/BMW/BMW M2レーシング(G87)/アドレナリン・モータースポーツ・チーム・メインハッタン・ホイールズ/小西隆詔ゾウ・ユンフェンアレシア・クロイツポイントナージャクリーン・クロイツポイントナー/53
142/808/SP3T/クプラTCR DSG/アズベスト・レーシング/梅本淳一ソン・ゴンラファル・ギエラスシェイ・サミュエル/38
157/110/SP2T/トヨタGRヤリスDAT/トヨタ・ガズー・ルーキー・レーシング/モリゾウ豊田大輔佐々木雅弘大嶋和也/7
R/47/SP9/メルセデスAMG GT3エボ/KCMG/福住仁嶺蒲生尚弥イェッセ・クローンデビッド・ピタード/15
R/45/SP9/フェラーリ296 GT3エボ/リアライズ・コンドー・レーシング・ウィズ・リナルディ/デビッド・ペレルデニス・マーシャルティエリー・フェルミューレントーマス・ノイバウアー/14
[オートスポーツweb 2026年05月17日]
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