現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ポジション返上の必要はなかった……レッドブル代表、レースコントロールのコミュニケーション不足を非難。ザウバー代表は別意見

ここから本文です

ポジション返上の必要はなかった……レッドブル代表、レースコントロールのコミュニケーション不足を非難。ザウバー代表は別意見

掲載 6
ポジション返上の必要はなかった……レッドブル代表、レースコントロールのコミュニケーション不足を非難。ザウバー代表は別意見

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1スペインGPの決勝レース終盤にメルセデスのジョージ・ラッセルと接触した動きについては「正しいことではなかった」と認めた。しかしレースコントロールのやり取りについて、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は大いに不満に思っているようだ。曰く、コミュニケーションがうまく取れなかったことが、フェルスタッペンが起こした”事件”の発端になったと考えているのだ。

 スペインGPのレース終盤に出されたセーフティカー中に、各車がピットに飛び込んでタイヤを交換。ほとんどが手元に残ってた中で最も状態の良いソフトタイヤを履いた。しかしレッドブルはフェルスタッペンに、新品のハードタイヤを履かせた。

【コラム】寛容過ぎる措置でやりたい放題? F1が認めたくない世界王者マックス・フェルスタッペンの“暗黒面”

 このハードタイヤのパフォーマンスはソフトタイヤに比べて大きく劣っており、フェルスタッペンはレース再開直後にフェラーリのシャルル・ルクレールに抜かれ、その後ターン1ではラッセルの攻撃を受けた。この時フェルスタッペンは、コース外に逃れる格好となりながらポジションを守った。

 このフェルスタッペンのコースオフは、FIAのタイミングシステムで「調査中」と表示されたため、レッドブルはフェルスタッペンに対して、ラッセルにポジションを譲るように指示。フェルスタッペンはこれに従うような格好で一旦減速したが、一転急加速してラッセルに体当たり……最終的に10秒のタイム加算ペナルティを受けることになった。

 この動きについてフェルスタッペンはSNS上で謝罪。事態は沈静化したように見えた。しかしレッドブルのホーナー代表は、この件に関することで不満を抱えている。というのも、ホーナー代表はフェルスタッペンがポジションを譲るべきなのかどうかレースコントロールに尋ねたにもかかわらず、何の返答もなかったことに不満を募らせているのだ。

「FIAと審判団に、指示を求めたんだ。しかし、何の返事もなかった」

 ホーナー代表はそう主張した。

「報告済みだとされていた。それは、スチュワードに送られるということだ。事実上ペナルティが科される見込みだと判断したから、マックスに順位を戻すように指示が出したんだ」

 フェルスタッペンにペナルティ(レースタイムに10秒加算+ペナルティポイント3)が科された理由を説明する公式文書には、ラッセルより先にコースに戻ったフェルスタッペンに対して、何の制裁も加えないと明記されている。またラッセルがフェルスタッペンにオーバーテイクを仕掛けるためにターン1でイン側に飛びこんだ出来事についても、ラッセルがコントロールを失ったことが、フェルスタッペンのコース外走行の原因となったと記されている。

 つまりフェルスタッペンとしては、ラッセルにポジションを譲る必要はなかったのだ。

 ホーナー代表は、まさにその点をレース中に確認したものの、返答がなかったと憤慨しているのだ。

「確かにその通りだ。しかし審判、レースディレクターとして、『プレイを続けろ』とか、『ポジションを戻せ』とか、言えばよかったと思う」

 そうホーナー代表は語った。

「チームが主観的に判断を下すのは非常に難しい。過去の前例に基づいて判断するしかないからだ。目の前にあるモノを見て、スチュワードやレースディレクターが何を考えているのかを、先読みするしかない」

 今年のサウジアラビアGPでもフェルスタッペンは、1周目にコース外を走行してアドバンテージを受けたと判断され、5秒のタイム加算ペナルティを受けた。

「レースディレクターが、『ポジションを戻すか、ペナルティを受けるか』と指示すれば、スチュワードの判断を推測するよりも良いだろう」

「以前はある程度の指示があった。しかし今ではチームは、主観的に判断するしかないんだ」

「今回もスローモーションで映像を全て見てみたが、結果は五分五分だった。ジョージがマシンをコントロールできていたか……コーナーを曲がれたかという点につては、曲がれたようにも見えた。だから、ポジションを譲るべきだという判断を下した」

「素晴らしい形は、さっきも申し上げたように、レースディレクターが責任を持ち、『プレイを続けろ』とか『アドバンテージを受けたから、それを返上しろ』とか、判断することだ」

「つまり、チームに選択肢が与えられるということだ。しかし、スチュワードが何を考えているのか、あるいは何も考えていないのではないか……そんなことを推測するのは、まさに困難を極める」

■元レッドブル、ザウバー代表は別意見

 ザウバーのチーム代表であるジョナサン・ウィートリーは、ホーナー代表とは異なる見解を示した。これは実に興味深いことだ。というのもウィートリー代表は昨年まで、レッドブルでスポーティングディレクターを務めていた人物。つまり、レースコントロールとの窓口役を務めていたのだ。

 ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは、スペインGPで5位に入賞して注目を集めたが、スタート直後のターン1ではレーシングブルズのリアム・ローソンとウイリアムズのアレクサンダー・アルボンに挟まれるような格好となり、コース外に飛び出すシーンもあった。この時レースコントロールは、ヒュルケンベルグがコース外を走ったことでアドバンテージを得た可能性があるとして、「記録」と表示した。

 しかし結果的にこれにはペナルティなどは科されず。チームとしても、ヒュルケンベルグに問題ないということを、最初から認識していたという。

「チームには状況を読み、自らそうする(ドライバーに対してポジションを戻すよう指示する)選択肢がある」

 そうウィートリー代表は語る。

「ターン1で(ヒュルケンベルグに)何が起きたのかを、我々はよく見ていた。少しでも疑問を抱いていたら、違った対応をしていたかもしれない。しかし我々は、自分たちの立場に非常に自信を持っていた」

「以前も申し上げたと思うが、レースの管理の仕方は、最近飛躍的に進歩した。FIAは本当に良い仕事をしていると思う」

「しかしまだ発展途上の部分もある。同じオーバーテイクを複数回見たことはない」

「スポーティングディレクターとしてFIAと仕事をしてきた19年間、レースコントロールにおける彼らのプレッシャーを理解しようと、かなりの時間を費やしてきた」

「彼らの立場になって考えてみてほしい。彼らが注目しなければならないのは、ひとつの出来事だけではないんだ。特に1周目以降は、考慮すべき部分がたくさんあるということもある」

「クリスチャンが具体的に何の話をしたかったのかは分からない。彼らのレースを、我々のレースと同じように詳しく見ていたわけではないからね」

「でも先ほども申し上げたように、私はレースコントロールが抱えるプレッシャーを理解しようと、そしてその答えを得られるかどうかを見極めようと、長い時間をかけてきた」

文:motorsport.com 日本版 Stuart Codling

こんな記事も読まれています

四角いフォルムに一目惚れ!即決即断した90'sセダン「VW ジェッタ」|自慢の愛車スナップ
四角いフォルムに一目惚れ!即決即断した90'sセダン「VW ジェッタ」|自慢の愛車スナップ
グーネット
ラベノールAMGが総合優勝。過去最多35万2000人がフェルスタッペンAMGとの激戦を見守る/ニュル24時間後半レポート
ラベノールAMGが総合優勝。過去最多35万2000人がフェルスタッペンAMGとの激戦を見守る/ニュル24時間後半レポート
AUTOSPORT web
日産ローランドが今季初優勝。過酷なマネジメントレースを制す。ヤマハも入賞|フォーミュラE第10戦モナコE-Prix
日産ローランドが今季初優勝。過酷なマネジメントレースを制す。ヤマハも入賞|フォーミュラE第10戦モナコE-Prix
motorsport.com 日本版
ディ・ジャンアントニオが今季初優勝。接触多発、赤旗2回の大荒れの一戦を制す/第6戦カタルーニャGP
ディ・ジャンアントニオが今季初優勝。接触多発、赤旗2回の大荒れの一戦を制す/第6戦カタルーニャGP
AUTOSPORT web
赤旗2回の大波乱! ジャンアントニオが2023年以来の勝利。小椋ペナルティで9位に|MotoGPカタルニアGP決勝
赤旗2回の大波乱! ジャンアントニオが2023年以来の勝利。小椋ペナルティで9位に|MotoGPカタルニアGP決勝
motorsport.com 日本版
【決勝結果】2026 ADACラベノール・ニュルブルクリンク24時間レース
【決勝結果】2026 ADACラベノール・ニュルブルクリンク24時間レース
AUTOSPORT web
改良型アクアは「プリウス顔」で救われたか!? 割れに割れた意外な評価はやはり質感?
改良型アクアは「プリウス顔」で救われたか!? 割れに割れた意外な評価はやはり質感?
ベストカーWeb
築城から450年!! 織田信長の「安土城」はいまどうなっている? 『豊臣兄弟!』ゆかりの地をバイクで巡る旅
築城から450年!! 織田信長の「安土城」はいまどうなっている? 『豊臣兄弟!』ゆかりの地をバイクで巡る旅
バイクのニュース
豪海軍の「改良型もがみ型ベース艦」搭載兵装が決定!“最後の砦”となる防空兵装とは?
豪海軍の「改良型もがみ型ベース艦」搭載兵装が決定!“最後の砦”となる防空兵装とは?
乗りものニュース
新型キックスやヴェゼルからの乗り換えはアリ? 「充電環境と後席の狭さ」がネックか!? 日本導入が期待される日産 次期型「ジューク」の“3つの壁”
新型キックスやヴェゼルからの乗り換えはアリ? 「充電環境と後席の狭さ」がネックか!? 日本導入が期待される日産 次期型「ジューク」の“3つの壁”
VAGUE
豪快なオフロード仕様! 米JAYCO製トレーラー「19MBS-BAJA」が魅せる、8名就寝可能な究極のオーバーランド体験
豪快なオフロード仕様! 米JAYCO製トレーラー「19MBS-BAJA」が魅せる、8名就寝可能な究極のオーバーランド体験
Auto Messe Web
昭和レトロ人気はデコトラ界も同様! 電飾からインテリアまで「当時モノ」はお宝だった
昭和レトロ人気はデコトラ界も同様! 電飾からインテリアまで「当時モノ」はお宝だった
WEB CARTOP
ミニバンのホイール選び完全ガイド|アルヴェル・ノア・ヴォクシーのサイズ・適合をプロが解説
ミニバンのホイール選び完全ガイド|アルヴェル・ノア・ヴォクシーのサイズ・適合をプロが解説
グーネット
積載力を手軽に高められる!! カスタムとしての役割も!? ツーリング定番装備「サドルバッグ」とは?
積載力を手軽に高められる!! カスタムとしての役割も!? ツーリング定番装備「サドルバッグ」とは?
バイクのニュース
379人全員生還――「羽田空港地上衝突事故」が促す人材力と機材設計の最適化とは
379人全員生還――「羽田空港地上衝突事故」が促す人材力と機材設計の最適化とは
Merkmal
Moto2カタルニア決勝|ゴンザレスが今季2勝目! ビエッティ逃げ切れず2位
Moto2カタルニア決勝|ゴンザレスが今季2勝目! ビエッティ逃げ切れず2位
motorsport.com 日本版
「面白い形」の激珍巨大機、中部空港にまさかの集結! 世界で4機のみ…なぜ“激レアシーン”が生まれるのか
「面白い形」の激珍巨大機、中部空港にまさかの集結! 世界で4機のみ…なぜ“激レアシーン”が生まれるのか
乗りものニュース
テインの新純正互換ショックアブソーバー「エンデュラ・プロ・ベーシック」が『WRX』『ランエボX』などに適合
テインの新純正互換ショックアブソーバー「エンデュラ・プロ・ベーシック」が『WRX』『ランエボX』などに適合
レスポンス

みんなのコメント

6件
  • エンツォ
    そういう場合は、ポジションを戻せ。ペナルティがイイんじゃないの?
    現状がタイムペナルティだから、それを回避したくて早めに対策せざるを得なくて、こうなってるんじゃねぇんですか?
  • yos********
    終わったことまだグチグチいうてんの?
    問題はそこじゃないやろ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村