■いまでは珍車の2ドアクーペを振り返る
近年、ミニバン、コンパクトカー、SUVの人気は定番となっており、反対に数を大きく減らしてしまったのが、2ドアクーペです。
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かつては、若い世代を中心に、3ドアハッチバックと2ドアクーペは、人気を二分する存在でしたが、やはり使い勝手の面では4ドアのモデルにはかなわず、2000年代には一気に減少してしまいました。
そこで、かつて販売していた2ドアクーペのなかから、いまでは激レアながら見直してみるとスタイリッシュなモデルを、3車種をピックアップして紹介します。
●トヨタ「カレン」
現在、トヨタは「86」をラインナップし、数少ないコンパクト2ドアクーペの火を絶やしていませんが、かつては「カローラレビン/スプリンタートレノ」に代表されるスポーツモデルから、「ソアラ」といったラグジュアリーなモデルまで、数多くのクーペが存在。
なかでもスタイリッシュさに磨きをかけたモデルが、1994年に登場した「カレン」です。
カレンは6代目「セリカ」の海外向けに設定されていたノッチバッククーペをベースに、フロントフェイスをセリカと異なるデザインに変更し、日本国内向け専用モデルとして開発されました。
4つの異形丸型ヘッドライトを特徴とするセリカに対し、カレンはコンビネーションランプと薄型のフロントグリルによりスポーティかつエレガントなデザインを採用。
全体のフォルムも3代目ソアラを凝縮したような、美しいフォルムとなっています。
搭載されたエンジンは発売当初は全車2リッター直列4気筒で、後に1.8リッター車が追加。トップグレードには180馬力を発揮するスポーツユニットの「3S-GE型」エンジンを設定しましたが、セリカのようにターボエンジン+4WDは設定されず、過激な走行性能は与えられていません。
一方で、4輪操舵や高性能なスーパー・ストラット・サスペンションが設定されるなど、ハンドリングにはこだわっていました。
しかし、クーペ不遇の時代の到来もあり、フルモデルチェンジされることなく1999年に一代限りで生産を終了。現在、中古車でも滅多にお目にかかれません。
●日産「ルキノクーペ」
日産「ルキノクーペ」は、1994年から1999年まで販売されていたコンパクト2ドアクーペで、同社のセダン8代目「サニー」をベースに開発されました。
もともとサニーにはクーペが設定されていましたが5代目を最後に消滅したため、ルキノクーペは独立した車種として誕生。
ボディサイズは全長4285mm×全幅1690mm×全高1375mmと、コンパクトながらもホイールベースが2535mmと長めで、クーペとしてはリアシートの居住性が高いのが特徴です。
また、トランク容量が大きいことからも、スポーティさよりも実用性が重視されたモデルといえます。
搭載されたエンジンは1.5リッターと1.8リッター直列4気筒で、1.8リッターでも最高出力140馬力とスペック的には平凡な値ですが、1トンほどの軽量な車体には十分なパワーでした。
しかし、やはりクーペ人気の低迷から1999年に生産を終了。カレンと同様で中古車市場でもほとんど流通しておらず、かなりのレアモデルです。
■不遇の時代に消えた三菱の2ドアクーペとは
●三菱「ミラージュアスティ」
現在、三菱のラインナップでもっともコンパクトな登録車が「ミラージュ」です。現行モデルは6代目にあたり、ボディは5ドアハッチバックのみとなっていますが、かつてはさまざまなバリエーションを展開していました。
そのうちのひとつが、4代目と5代目に設定された2ドアクーペの「ミラージュアスティ」です。
5代目ミラージュがベースの2代目アスティは1995年に発売され、比較的おとなしい印象のフロントマスクに対して、「ランサーエボリューション」をイメージさせるリアまわりのデザインが特徴となっています。
全長4230mm×全幅1690mm×全高1365mmのボディサイズは、当時の2ドアクーペのなかでも小さい方で、取り回しの良さが考慮されていました。
エンジンはすべて直列4気筒で、1.3リッター、1.5リッター、1.6リッターの3種類を設定。高性能グレードも用意され、「ミラージュ サイボーグR」と同じ最高出力175馬力を発揮する1.6リッターエンジンを搭載していました。
他のモデルと同様、人気の低下から2000年に生産を終了。その後「GTO」や「FTO」も姿を消し、三菱のラインナップからクーペは消滅してしまいました。
元々の販売数も多くなかったことから、やはりいまでは激レアなモデルです。
※ ※ ※
2ドアクーペというと、高額でラグジュアリーなモデルや、高性能なモデルは生き残っていますが、比較的安価なモデルはほとんどありません。
そんななか、スバルは北米のサイトで、新型「BRZ」のティザーを公開。同じく、86もフルモデルチェンジの噂があるため、スポーツカーとしての2ドアクーペは生き残りそうです。
しかし、2ドアという時点で使用状況が限られてしまうため、この先も厳しい状況には変わりなく、今後、ラインナップの拡充は期待できません。
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