独アウディAGは2024年4月9日(現地時間)、第4世代のA3をベースとする高性能モデルのS3スポーツバック/S3セダンの改良モデルを本国で発表した。
今回の改良は、2.0TFSIエンジンの出力向上やトルクスプリッターとダイナミックプラスモードの採用、内外装の仕様変更、機能装備のさらなる高度化などを図って、コンパクトスポーツモデルとしての魅力度をいっそう高めたことが特徴である。
大幅アップデートを果たしたアウディA3シリーズが本国デビュー
まずパワーユニットは、2.0TFSIエンジン(1984cc直列4気筒DOHC直噴インタークーラー付ターボ)の最高出力を従来比で+23psの333ps、最大トルクを同+20Nmの420Nmへとアップ。トランスミッションには専用セッティングの7速Sトロニックを組み合わせ、0→100km/h加速は4.7秒を実現する。また、エンジンおよびトランスミッションを従来以上にスポーティにチューニング。一定速度での走行およびパーシャルロード域におけるターボチャージャーは一定の回転数を維持し、さらにオーバーランモード時にはよりスムーズにスロットルバルブを開けることによって、パフォーマンスを向上させる。発進トルクのアップやレスポンスの引き上げも図った。
駆動機構には従来型と同様に電子制御式油圧多板クラッチを用いたクワトロ(4WD)システムを採用するが、従来のリアアクスルディファレンシャルに代わって、RS3と同様のトルクスプリッターを新たに装備する。電子制御式のマルチプレートクラッチによって左右のドライブシャフトに駆動力を最適配分するトルクスプリットは、より大きな負荷がかかる外側リアホイールの駆動トルクを増加させてアンダーステアを軽減し、俊敏かつ安定したコーナリング性能を具現化した。
パワートレインを統合制御するアウディドライブセレクトには、従来のドライブモードであるオート/コンフォート/ダイナミック/インディビジュアル/エフィシェンシーに加えて、新たにダイナミックプラスモードを追加する。この新しいモードでは、トルクスプリッターがリアアクスルおよびコーナー外側のホイールに可能な限り多くの駆動トルクを配分してよりシャープなコーナリング性能を実現。また、アイドリング回転数を+200rpmの1300rpmに設定してスタート時のパフォーマンスを高め、さらにスロットルレスポンスやシフトアップ&ダウンの反応速度も引き上げて、優れたドライビングダイナミクスを達成している。
懸架機構については、セッティングを見直したSスポーツサスペンションを装備。より硬いベアリングを配したウィッシュボーンと、よりネガティブなキャンバーを可能とした新しいピボットベアリング、トルクスプリッターと各アウディドライブセレクトモード専用に調整したアダプティブダンパーを採用して、ハンドリングおよびトラクション性能を向上させる。車高の面では、現行のA3比で15mm低く設定した。ESCも新世代に切り替え、接地性を高めるとともに減速時の挙動の安定化を図る。一方、制動機構ではフロントに厚さを4mm増した(34mm)Φ357mmの大径ブレーキディスクと2ピストンキャリパーを新装備し、減速能力を向上させた。シューズには新造形の18インチアロイホイール+225/40R18タイヤを標準で、2種類の19インチアロイホイール+235/35R19タイヤをオプションで採用。タイヤの銘柄としては、新たにファルケン(Falken)製のスポーツタイヤをラインアップに加えた。
エクステリアについては、従来モデルよりいっそうスポーティで引き締まったスタイリングに仕立てたことが注目ポイントだ。フロント部に配する六角形のフレームレスシングルフレームは、よりフラットでワイドな形状に刷新。L字型のデザインエレメントがボリューム感のあるグリルを強調し、大型のサイドエアインテークとともにS3のダイナミックなマスクを印象づける。また、モータースポーツからインスピレーションを受けた2本の垂直ストラットを備えるフロントスポイラーを配し、空力特性を高めるとともに視覚的に低く見せる演出を施した。一方でリアビューは、従来以上にダイナミックな造形にデザインしたバンパーや垂直形状のサイドリフレクター、光沢ブラックで仕上げたディフューザー上のリアエプロンなどを専用装備。リアエプロンは、L型ウイングを備えるシングルフレームの形状を反映したアクセントを付与する。また、排気エンドには4本出しのテールパイプを配備。オプションとして、チタニウム製サイレンサーを備えたパフォーマンスエキゾーストシステムも設定した。ボディカラーに関しては、ディストリクトグリーン、アスカリブルー、プログレッシブレッドを含む、新しい表現力豊かなメタリックカラーを採用。さらに、マット仕上げのデイトナグレーも新規にラインアップした。
ライティングデザインの進化を図ったことも、新しいS3のトピックだ。デジタルデイタイムランニングライトを構成する24ピクセルのエレメントを3列に配置したLEDおよびマトリクスLEDヘッドライトは、よりフラットな形状に変更してS3のワイドさを強調。そして、MMIを使用して最大4種類のデジタルデイタイムランニングライトシグネチャーを選択できる機能を組み込む。合わせて、リアコンビネーションランプのデザインも変更。カミングホーム/リービングホーム機能の演出も刷新した。
内包するインテリアは、エクステリアに合わせてより印象的かつシャープなデザインで仕立てたことが特徴。シフターのデザイン、エアベントからファブリックの装飾インレイ、新しいインテリアライトに至るまで数多くの革新的な機能を採用したうえで、これらすべての要素を細部に至るまで高い精度で仕上げて、進歩的でテクニカルなキャビン空間を創出する。内装カラーはダークカラーを基調にシルバーのアクセントを配し、さらにブラックのルーフライニング、ステンレススチールのペダル、Sロゴをあしらったアルミニウムインサートを組み込む照明付きドアシル、アルミニウム調のインテリアトリムなどを採用して、スポーティなキャラクターを強調。フラットボトムの3本スポークスポーツコンツァーレザーステアリングホイールには、マルチファンクションボタンとクロームメッキを施したステアリングホイールパドルを装備する。また、オプション設定のアンビエントライトパッケージプラスでは、シフターの手前、ドア、足元の収納コンパートメントに照明によるアクセントを追加。さらに、センターコンソールとカップホルダーにもコンツァーライトを組み込む。装飾インレイとしては、Dinamica(ダイナミカ)マイクロファイバー、アルミニウム、カーボンファイバーに加えて、新しいテクニカルテクスチャードファブリックを設定した。一方でシートに関しては、一体型のヘッドレストと立体的なサイドボルスターを備えたスポーツシートを前席に装着。表皮には前後席ともにダイヤモンドステッチを施した。
標準装備の拡充も図り、先進機能として数多くのコネクテッドサービスやオンデマンド機能、アプリストアによりデジタル化した高度なコネクテッド機能などを組み込む。標準装備としてはDAB+デジタルラジオ、10.1インチタッチディスプレイ、アウディバーチャルコックピット、ワイヤレス充電機能を備えたスマートフォントレイ、前後席用USB-C充電ポート×2などを設定。オプションではMMIナビゲーションプラス、Audi connectのフルサービス、車両のディスプレイを介して幅広いアプリケーションを使用可能なアプリストアへのアクセスなどを用意する。選択したアプリは、ユーザーのスマートフォンを経由することなく車両のインフォテインメントシステムに直接インストール。ボイスコマンドを介してアプリを操作し、Amazon Alexaでは音楽のストリーミング再生やスマートホームデバイスの操作にも使用できるようにアレンジした。
なお、改良版S3スポーツバック/S3セダンは、欧州市場で本年第2四半期に発売する予定。日本市場にも導入する計画で、詳細は後日アナウンスされる見込みである。
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