■日産の新型軽EV、名前は日本らしく?
日産と三菱は2021年8月27日、軽自動車クラスの新型電気自動車(EV)を2022年度初頭めどに日本国内で発表することを明らかにしました。
待望の量産型軽EVということで期待が高まりますが、気になるのはその「名前」ですが、日産は気になる名称の商標登録をおこなったようです。
この10年でEVをはじめとする電動車両は大きく普及してきており、軽自動車規格のEVでは、2009年6月に世界初の量産EVとして三菱「アイ・ミーブ」以降、同じく三菱の商用軽EV「ミニキャブ・ミーブ」「ミニキャブ・ミーブ トラック」が登場しています。
2020年12月には、軽自動車規格の超小型モビリティとしてトヨタ「C+pod(シーポッド)」が法人向けに販売、2022年には個人向けへの販売を予定しています。
また、2021年4月23日にホンダは「2024年に軽自動車のEVを投入する」と宣言するなど、軽自動車規格のEV市場に動きが見えていました。
そうしたなかで、発表された日産と三菱は合弁企業であるNMKVによって企画・開発される新型「軽EV」に関する情報を発表したのです。
現時点では、全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm(三菱は1670mm)というボディサイズ、総電力量20kWhの駆動用バッテリーを搭載、蓄えた電力はV2H機器を介して家庭に供給可能という情報が新たに公開されました。
また、日常の足としての利用がおもな目的となる軽自動車は、当然多くの人が手に入れられる価格である必要があることが求められます。
その回答として、日産と三菱は「お客さまの実質的な購入額が約200万円からとなる見込み」とアナウンス。これは、補助金などを考慮した実質的な購入価格を指しており、車両価格としては200万円台半ばとなると見られます。
今回、数値的な情報が新たに公開された日産と三菱の軽EVですが、ユーザーの関心を集めるのは「車名」も同じです。
軽自動車に限らず、クルマの名前はそのクルマが市場で受け入れられるかに大きく関わります。
例えば、量産型EVのパイオニア的存在ともいえる日産「リーフ」は、世界中の多くの人にとって馴染みのある言葉であり、そしてEVのもつエコなイメージを代弁するようなものとなっています。
日産の場合「デイズ」や「アリア」などの一般名詞としても通用する外来語の単語を車名にすることが多く、今回登場する新型軽EVもそうした路線となることが濃厚と考えられています。
満を持して登場する新型軽EVということで、「デイズ EV」や「リーフ “K”」のような派生車種と見られるようなネーミングとなる可能性は低いでしょう。
新型軽EVの車種名のヒントは、日産が特許庁に提出した商標権の申請書に見ることができます。
日産は、2021年7月に「ハイブリッド電気自動車並びにその部品および附属品」などに使用する商標として「SAKURA」を申請しています。
もちろん、これがそのまま新型軽EVの車種名になるかは現時点では定かではありませんし、三菱は別の車名で投入すると考えられます。
しかし、日産においては「兄貴分」であるリーフとの関連性もあり、なおかつ日本独自の規格である軽自動車らしく、日本をイメージすることのできる名前でもあります。
日本の電動化を大きく推進する可能性を秘めたこの新型軽EVの名が、日本を代表する木花の名になったとしても、違和感を覚える人は少ないのではないでしょうか。
※ ※ ※
この新型軽EVが発表される2022年度初頭は、まさに桜の季節です。桜が舞うなかで、日産の次世代を担う新たなEVが「SAKURA」の名で登場することになるのか、いまから目が離せません。
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みんなのコメント
馴染みやすいし、違和感ないね