■トラックに欠かせない積載性や耐久性が向上
スズキのインドネシアの子会社であるスズキ・インドモービル・モーター社は、小型トラック「キャリイ」の新型モデルを2019年4月25日に発表しました。
これが軽トラ? デカキャビンが話題のスズキ新型「スーパーキャリイ」追加の意図とは
海外向けの小型トラック「キャリイ」は、1976年よりインドネシアで生産を開始して以来、高い耐久性や扱いやすさで高い評価を得ています。これまでに、インドネシアをはじめとした海外145の国や地域で累計200万台以上が販売され、農業、漁業、建設業、配送業などさまざまな業種で活躍してきました。
海外向けキャリイは、日本で販売されている軽トラック「キャリイ」とは異なり、1.5リッターエンジンを搭載しています。今回発表された新型キャリイは、高出力で低燃費な新型エンジンを搭載することで、重荷積載時の負荷が軽減されました。
ボディサイズにも違いがあり、国内向けキャリイが全長3395mm×全幅1475mm×全高1765mmに対し、海外向けキャリイは全長4195mm×全幅1675/1765mm×全高1870/1910mmと一回り大きいサイズとなります。
なお、日本では1.5リッターエンジンを搭載した小型トラックのキャリイは販売されていませんが、軽トラックのキャリイに加え、室内空間や荷室が拡大された「スーパーキャリイ」が2018年5月にラインナップされ、多くのユーザーのニーズに応えられるようなグレード展開がされています。
海外向けとして発表された新型キャリイは、農業や建設業などの現場では舗装されていない道路で使用されることがあるため、荷台には各種防錆対策が施されました。また、高剛性サスペンションが採用されて、厳しい環境でも耐えられるような仕様になっています。
三方開式の荷台は十分な積載量と広さを備えると同時に、地上高を低くして重い荷物の積み下ろしもしやすくなりました。また、室内では室内幅や足元空間に十分な収納スペースを確保することで、使い勝手や快適性も向上しています。
インドネシアでの新型キャリイの価格は、135万6000ルピアから145万1000ルピアで、日本円では約105万円から112万円です。(100ルピア/0.77円で換算)
2018年度におけるインドネシアの自動車市場では、小型トラックの販売台数が約1割を占めているといいます。同国でのスズキの販売では、小型トラックが約5割と非常に高いシェアを誇っており、新型キャリイの初年度生産台数は7万台を見込んでいます。
スズキは、2019年4月よりインドネシアで新型キャリイの販売を開始して拡販を図るとともに、約100か国や地域にも順次輸出していく計画としています。
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