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モータースポーツ復活の鍵は? 現役ドライバー&監督に訊く!(後編)

前編では、SUPER GTに参戦中の現役ドライバーが、モータースポーツのさらなる普及のために何をすべきか、さまざまな意見を述べた。

では、彼らとともに戦う監督陣の意見は? 8月3日、「2019 AUTOBACS SUPER GT ROUND5 FUJI GT 500mile RACE」の会場で訊いた!

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【前編はこちら! 現役レーシングドライバーの答えとは?】

SUPER GTは日本のハコ車レース最高峰。ひとりめは、ホンダの「Modulo Nakajima Racing」で監督を務める中嶋悟氏(66歳)。中嶋氏といえば、日本人初のF1レギュラードライバーとして国内外で活躍した名選手でもある。

「シンプルな答えですが、まず、見たくなるようなレースをすること。お客様が何を望んでいるか? を、考えるのが重要です」と、述べる。

続けて、「観客側の気持ちを考えたとき、しっかりとした“競争”を見せるのが重要です。しかし、それはサーキットまで来てくれてからのこと。サーキットまで足を運んでもらうためには、多くのメディアに選手たちが出演するのが大切ではないでしょうか? 僕がF1に参戦していたときは、テレビをはじめ多くのメディアに露出された結果、多くの人の目に(モータースポーツが)触れ、認知されたと思います」

「TEAM MUGEN」で総監督を務める中野信治氏(48歳)にも訊いた。中野氏も中嶋氏とおなじく元F1ドライバー。今季からTEAM MUGENの監督に就任した。

「(日本は)ヨーロッパ、アメリカと比べモータースポーツの文化や歴史が違いますし、スピードに対する意識も違います。モータースポーツに対して、(日本人が)それほど熱くならないのは、文化や歴史の違いも大きいはず。そのため海外とおなじようなレースや普及活動をしても日本では通用しないと思います」

つづけて、「ただし日本人は、他人を応援するのが好きな人たちが多いと思います。だからこそ、応援される“ヒーロー”を育てるのは重要です。たとえば、佐藤琢磨選手のように日本人が応援したくなるような選手を育てることが重要」と、述べる。では、中野氏は考える“ヒーロー”とは?

「ヒーローは、高い能力や人柄の良さだけではダメ。食事の仕方から挨拶、お礼ができるかできないかでも好感度が変わります。ヨーロッパの選手は礼儀などをよくすることが当たり前の習慣となっています」

つづいて、ARTA(AUTOBACS Racing Team AGURI)エグゼクティブ・アドバイザーの土屋圭市氏(63歳)。土屋氏はご存知、ドリキン(ドリフトキング)の愛称で世界でも有名である。

「金銭面の支援が重要になると思います。たとえばゴルフだったら、番組のスポンサーになったり賞品にクルマを提供したりしますよね? でも、モータースポーツになるとSUPER GTやスーパーフォーミュラのようなトップカテゴリーのみにしか金銭面の支援は基本的にありません。モータースポーツを本気で盛り上げる意識があるならば、ぜひ、みなで協力して欲しいです」

観客動員数については、「SUPER GTも富士(スピードウェイ)は多くの人が見に来てくれるけど、地域によっては難しい。(SUPER GTの)メディア露出が少ないのも増えない要因かもしれませんね」と、軽快なトークで話した。

マシンの高性能化がレースをつまらなくする?続いてはNISMO(ニッサンモータースポーツインターナショナル)モータースポーツ・アンバサダーの柿元邦彦氏(74歳)。柿元氏は日産のモータースポーツ用エンジンや車両の開発担当から日産系レーシングチームの総監督などを経て、現在はJAF(日本自動車連盟)や自動車技術会などでもモータースポーツに関わっている。

【前編はこちら! 現役レーシングドライバーの答えとは?】

「かつては、ドライバーがマシンをねじ伏せるシーンを見せ、ドライバーがマシンを操っている姿がよく見えました。しかし近年は、マシンの性能が良くなりすぎ、レールの上を走っているかのようになってしまいました」

柿本氏はマシンの高性能化を危惧している。

「今後はマシンの高性能化とどう向き合うかが課題です。マシンの高性能化は良くも悪くもレースの魅力をスポイルします。たとえば星野さん(星野一義氏)の時代はマシンの性能以上に、いかにドライバーがクルマをねじ伏せて勝つか? が、勝負の鍵を握っていました。スポーツは人と人との闘いです」

そうしたなかにあって、SUPER GTは魅力的なレースであると述べる。

「SUPER GTはウエイトハンデがあり、つねにおなじマシンが勝つとは限らないことが、“プロレスのようで真の競技ではない”と評す人もいますが、そこが面白い点でもあります。スーパーフォーミュラと比べての人気の差は、やはりレースの面白さにあると思いますよ。今後もファンに支持されるSUPER GTでなければなりません」

ニュルブルクリンク24時間レースなどでSTI(スバル)の総監督を務めた辰巳英治氏(68歳)は、「とにかくスター選手を作るのが大切です。レーシングドライバーはメディアに出るチャンスが少ないため、知名度が低い。たとえば、ほかのアスリートのようにしっかり身体を作り込んでいることもあまり知られていません。選手のパーソナルな部分をはじめ、さまざまなことを知ってもらうのが(モータースポーツの普及には)大事だと思います」

最後は、多くの人が知っているであろう、元プロ野球選手で“大魔神”と呼ばれた抑えのピッチャー佐々木主浩氏(51歳)。佐々木氏は今、SUPER GT GT300クラスに参戦する「D’station Racing AMR」の総監督を務める。

「とにかく面白いレースをすることだと思っています。レースはいろいろありますが、SUPER GTは違う。プロ野球の試合より、場合によって観客は多いです」

つづけて、佐々木選手は「ファンサービスが重要です」と述べた。

「どんなスポーツでもファンサービスの内容が変わってきました。昔(選手時代)は勝つことがファンサービスであると思っていましたが、最近は、ファンと選手が近くで交流するケースが増えています。SUPER GTは、ドライバーと比較的近くで交流出来るのは大きな魅力であると思います」

おなじ監督とはいえ、さまざまな意見が出たのは興味深い。

モータースポーツ関係者の方々、ぜひ各々思いや考えを参考にして欲しい。

文・吉田由美 写真・安井宏充(Weekend.)

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