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レッドブル、今季マシンの開発はすでに終了。ホーナー代表「風洞を使える時間が圧倒的に少ないから……」

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レッドブル、今季マシンの開発はすでに終了。ホーナー代表「風洞を使える時間が圧倒的に少ないから……」

 マックス・フェルスタッペンがF1ハンガリーGPで優勝し、レッドブルはアイルトン・セナとアラン・プロスト擁するマクラーレン・ホンダが1988年に打ち立てた開幕11連勝という記録に並んだ。まさにF1の歴史に刻まれる偉業だが、それを成し遂げた今季マシンRB19の開発はすでに止まっているようだ。 

 フェルスタッペン自身も7連勝を挙げ、すでにレッドブル共々タイトル獲得間違い無しといったポイント状況だが、シーズン後半は徐々にレッドブルが苦戦を強いられる可能性がある。

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 というのも、ハンガリーGPでレッドブルはサイドポンツーンとフロアをアップデートしたが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、これが今季最後のパフォーマンスアップデートになるかもしれないと語っているからだ。

「アップデートは狙っていた通りに機能した。その観点からいって、チェックボックスにマークすることができる」

「そして今、ハンディキャップを背負っている以上、来年に焦点を移さなければならない。なぜなら、ライバルたちに比べて風洞時間が大幅に不足しているからだ」

 F1はコンストラクターズランキングに応じて空力開発を制限する制度を導入しており、シーズンの中盤、そしてシーズン末の時点でランキング上位にいるチームは、風洞とCFD(コンピュータ流体解析)の稼働時間が少なくなる。

 ポイントリーダーのレッドブルは、ランキング7番手のハースと比べて70%しか開発を行なうことができない。同2番手のメルセデスは75%、アストンマーチンが80%、フェラーリが85%とランキング下位のチームの方が多く、空力を開発できる。

 興味深いのは、直近のレースで躍進しているマクラーレンが開幕スタートダッシュに失敗したことで、ランキング6番手に沈んだことだ。これにより、マクラーレンの空力開発制限は基準と比較して95%となる。

 さらにレッドブルは2021年の予算制限をオーバーしたことによるペナルティも受けている。つまりマクラーレンは、シーズン後半および来季マシンを開発する上で、レッドブルよりもかなり多くの空力開発を風洞およびCFDで行なうことができるのだ。

 オーストリアGPで投入したアップデートにより、何かを掴んだ感のあるマクラーレン。現状圧倒的なパフォーマンスを持つレッドブルから見ても、脅威的な存在になり得ると目されているだろう。

 ホーナーはすべてを総合すると、レッドブルとライバルにできることの差は驚くほど大きいと語った。

「我々は今年の10月まで(予算制限の)ペナルティを科せられている。だから週ごとに(開発を)実施できる数という点では、2番手や3番手のチームと比べてもかなり少ない」

「自分たちの風洞でやっているテストの量をマクラーレンと比較すれば、その差はとてつもなく大きいんだ」

「だから当然、我々は開発を厳選しなければならないんだ。だからこそ我々のエンジニアリングチームは、効果的かつ効率的にマシンを開発するという信じられないような仕事をしているんだ」

 ホーナーは、2024年に向けてフォーカスが移りつつある今、現行マシンのさらなるアップデートは各サーキットに特化したものになるだろうと語った。

「サーキットに特化したものはいくつかあるだろう。しかし、すでに研究開発が終わっていたり、進行中のモノはない」

 なお、フェラーリはF1黎明期に1952年ベルギーGPから1953年スイスGPにかけて13連勝を飾っている。だがこれは、車両規則が異なっていたとはいえ当時F1カレンダーに組み込まれていたインディ500の欠場を抜きにした”出場機会”での連勝記録。レッドブルが次戦ベルギーGPで勝利すれば、名実ともにF1における最多連勝をマークすることになる。

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