2tをしっかり引っ張る114psのモーター
3列シートも選べるティグアンの上級モデル、フォルクスワーゲン・タイロン。プラグイン・ハイブリッドのeハイブリッドには、204psか272psが設定されるが、前者でも発進加速は力強い。114psの駆動用モーターが、2t近いボディをしっかり引っ張る。
【画像】ティグアン似で3列7シーター VWタイロン サイズの近いSUVはコレ! 全179枚
ハイブリッド・モードでの走りは、バッテリーが充電されている限り滑らかで上質。モーターとエンジンの推移も巧妙で、アクセルペダルへの反応も直感的といえる。回生ブレーキは、アクセルオフで緩やかに効き、ブレーキペダルを踏むと強力になる。
60km/h程度までなら、加速は穏やかながら、電気だけで走行可能。市街地の移動は、充分に賄えるだろう。高負荷時には、エンジンのノイズがやや目立つかもしれない。
eハイブリッドにも載る、1.5L 4気筒ガソリンターボ単体での最高出力は150psで、最大トルクは25.3kg-m。マイルド・ハイブリッドの1.5 eTSIでは、6速デュアルクラッチATがトルクを活かしてくれるものの、満員時は余裕を感じにくい。
快適な乗り心地に自然な操縦性
ちなみに、204psで四輪駆動の2.0Lガソリンターボ、2.0 TSI 4モーションは0-100km/h加速を6.1秒でこなす。前輪駆動の2.0Lディーゼルターボ、2.0 TDIは9.7秒へ落ちるが、低域トルクが頼もしい。
乗り心地は、MQBエボ・プラットフォームのモデルらしく快適。操縦性も、背の高いSUVとしては自然で優れる。ダイナミックな走りを楽しめるわけではないが、ステアリングは極めて正確で安心感があり、カーブを落ち着いて処理できる。
eハイブリッドの車重は1948kgあり、旋回時には重さを実感するが、横方向のグリップ力には優れる。1.5 eTSIは200kgほど軽く、より軽快に旋回してくれる。
試乗車には、オプションのアダプティブダンパーが装備されていた。ソフトなモードを選ぶと、舗装のツギハギや速度抑止用のスピードバンプを、滑らかに処理してくれる。Rラインには20インチ・ホイールが組まれ、鋭い揺れが若干伝わってきていたが。
オプションを組めば唸るほどの洗練度
遮音性の高いアコースティックガラスも、試乗車には備わった。高速道路での風切り音などが大きく抑えられ、車内は驚くほど静か。この2つのアイテムを組んだタイロンは、唸るほど洗練された印象を与える。
運転支援システムはひと通り備わり、いずれも高機能。タッチモニター上のメニューから、不要な機能は簡単にオフにできる。
マトリックスヘッドライトは、テクノロジー・パッケージで得られるアイテムの1つ。高速道路での車線変更などを、ライトの投影で支援してくれるが、お値段なりの効果を筆者は感じなかった。
eハイブリッドの電費は優秀。英国の一般的な交通環境で、実際に電気だけで95km近くを走ることができた。寒い冬場でも、80kmに届くようだ。燃費は、高速道路中心で14.5km/Lほど。もう少し伸びるとうれしい。
推しは活発な走りで7シーターを選べる2.0L
ティグアンとトゥアレグの間を埋める、タイロン。7シーターSUVとして、クラス最高水準の走りを叶え、アダプティブダンパーを組めば快適な乗り心地も享受できる。そこまで広くなくても、3列目があることの訴求力は高い。
プラグイン・ハイブリッド版は、電気だけで日常の移動を賄える。しかし、大きな強みといえる3列目が削られてしまう。ティグアンの存在を鑑みれば、推しは活発な走りで7シーターを選べる、2.0 TSIか2.0 TDIといえるかもしれない。
それでも、広々とした車内空間と好印象な操縦性を、eハイブリッドも叶えている。5シーターのタイロンも、魅力的な存在ではある。
◯:パワートレインの選択肢の多さ 電気で長い距離を走れるプラグイン・ハイブリッド 広々とした車内 運転のしやすさ
△:3列目はライバルより狭い プラグイン・ハイブリッドは2列のみ
フォルクスワーゲン・タイロン eハイブリッド 272PS Rライン(英国仕様)のスペック
英国価格:5万210ポンド(約1044万円)
全長:4792mm
全幅:1853mm
全高:1668mm
最高速度:215km/h
0-100km/h加速:7.3秒
燃費:59.0km/L
CO2排出量:39g/km
車両重量:1948kg
パワートレイン:直列4気筒1498cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:19.7kWh
最高出力:272ps(システム総合)
最大トルク:40.7kg-m(システム総合)
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック/前輪駆動
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