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30年愛用するデイムラー「SP250」になぜ佐藤琢磨やフェリペ・マッサのサインが…? 奇跡的に大火から難を逃れた英国車の半生とは

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30年愛用するデイムラー「SP250」になぜ佐藤琢磨やフェリペ・マッサのサインが…? 奇跡的に大火から難を逃れた英国車の半生とは

第2回Swap & Meet in 妙高に参加していたデイムラー SP250スポーツ

昨今は春と秋のハイシーズンを中心に、日本全国各地で毎週のようにクルマのイベントが開催されています。そのコンセプトや規模はさまざまですが、日本では少数派の「リゾート滞在型イベント」を標榜し、家族連れでも楽しめるように多彩な趣向を凝らして開催されるというユニークなイベントが「Swap & Meet in 妙高」。今回はそこに参加していた英国ヒストリックカー、デイムラー「SP250」のオーナーを紹介します。

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デイムラーとしては異色のオープン2シーター・スポーツカー

戦前から、軽井沢と双璧をなす高原リゾート地として知られた新潟の妙高・赤倉温泉エリア。その赤倉スキー場の大駐車場で2024年の10月12日~13日にかけて「第2回Swap & Meet in 妙高」が開催された。これは2024年の4月に第1回が開催されたばかりのフレッシュなイベントだ。その初回がエントラントはもとより、ギャラリーや地元自治体などからも好評につき、早くも半年後の秋に第2回目が開催されたわけだが、そこにエントリーしていた1台がこちら。1962年式のデイムラー「SP250」だ。

ドイツのダイムラーの英国でのエンジン製造権を取得したデイムラーが、独自に自動車製造を始めたのは1896年のこと。自動車黎明期のイギリスで、熱心なモータリストとしても知られていた国王エドワード7世がデイムラー車を愛用したことから、デイムラーは1902年に英国王室御用達のクルマに選定される。このことから、デイムラーといえば格式の高いリムジンの印象が強い。

「デイムラーの中では、ちょっと異質な存在ですよね」

と語るのはオーナーの大久保峰生さん。たしかにデイムラー SP250スポーツは、フォーマルなリムジンやサルーンを作り続けてきたデイムラーの長い歴史の中では数少ないオープン2シーター・スポーツカーだ。そのデビューは1959年のこと。個性的なデザインのボディはFRP製で、パワーユニットは同時期のデイムラー2.5L V8サルーンと共通の2548cc V8エンジン。

「やはりデイムラーも当時の北米市場を強く意識していたのでしょうね」

と大久保さんがおっしゃるように、改めて見ればアクの強いフロントマスクやリアフェンダー上のテールフィンなども、彼の地のユーザーの好みに寄せたものに思える。

憧れのクルマをアメリカから購入

「SP250スポーツを初めて見たのは雑誌でした。その姿が強く印象に残って、いつか乗ってみたいと思っていました」

MGや「バンプラ」など他のヒストリックカーに乗って楽しんでいた大久保さん。でもじつはずっとSP250のことを気にかけていたことを知っていた知人が、ある日アメリカで売り物があるらしいと知らせてくれた。それが今から30年ほど前のことである。

もともとは、オーナーだった夫の形見として手元に残しておきたいと考えていた老未亡人が、クルマを大切にしてくれる熱心な方になら託したいと話がまとまり、こうして長らくアメリカに棲んでいたSP250がはるばる海を渡って日本にやってきたのだった。

F1パイロットたちを乗せてパレードしたことも

ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、大久保さんは糸魚川クラシックカークラブの古参メンバーでもある。30年以上の長きにわたり地元新潟県の糸魚川市でクラシックカー・イベントの実行委員を務めてきた、その界隈では有名なお方。自らのイベントを切り盛りする一方で、旧車の魅力を広く知らしめるべく他のさまざまなイベントにも積極的に参加している。

なかでも貴重な体験は、鈴鹿のF1日本GPドライバーズパレード。

「鈴鹿でF1が開催される際、F1パイロットたちをクラシックカーに乗せてコースをパレードするんですが、それに何度も参加させてもらいました。初めてパレードを走ったのは2002年。その時は佐藤琢磨選手を乗せました。フェリペ・マッサやエステバン・オコン、ニコ・ヒュルケンベルグを乗せた年もありました」

大火から奇跡的に難を逃れた愛車

糸魚川といえば、2016年12月に発生した「糸魚川市大規模火災」がまだ記憶に新しい。焼損棟数は147棟といわれたこの大火で、じつは大久保さんの自宅も被害に遭われている。しかしこの時、たまたまSP250スポーツは県外の整備工場でメンテナンス中。クルマだけが奇跡的に難を逃れた。その後、市街地の復興とともに糸魚川のクラシックカー・イベントも早々に復活を果たしている。

市井のクラシックカー愛好家たちが自分たちの趣味に邁進し、たまたまその結果として地域の復興・振興にも少なからず貢献する……「糸魚川の大久保さんとデイムラー SP250スポーツ」は、そんなちょっといい話の象徴だったりもするのだ。こんなことを言うとご本人は照れるだろうが(笑)。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

文:Auto Messe Web 長尾 循(NAGAO Jun)
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