総勢29台の年間エントリーが集まっている2018年のスーパーGT300クラス。今回はニッサンGT-RニスモGT3の2台体制にスイッチしたGAINERや、新規参戦を果たすホンダNSX GT3などにまつわる4つのトピックスを紹介する。
■GAINER、新型GT-R GT3の2台体制は、長年の目標『GT500参戦』の布石となるか
GAINERはかねてより「GT500をやりたい」と話していた。2013年、アウディR8 LMSからメルセデスSLS AMG GT3にスイッチしたのは、当時GT500とDTMドイツツーリングカー選手権の車両規定共通化が進むなかで、メルセデスのほうが使える可能性が高かったからだ。しかし、そのメルセデスは2018年限りでのDTM撤退を発表した。
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今季の新型GT-R GT3の2台体制について、それがGT500参入への布石だという明言はなかったが、現在のGT500の参戦台数を考えると、新規参入しやすいのは4台体制となっているニッサンGT-R陣営といえる。
昨年までGT300を戦っていたB-MaxがGT500へと昇格したいま、ニスモとしても新型GT-R GT3を任せられるチームとしてGAINERのの役割は大きいだろう。GAINERは15年、GT-R GT3でチャンピオンになった。このつながりがさらに強固なものとなれば、GAINERのGT500参戦も近づくのかもしれない。
■ホンダNSX GT3の戦闘力は未知数。仕上がり次第で脅威の存在に?
当初は最大で4台の参戦が噂されていたホンダNSX GT3。ホンダとしてもそのニーズに応えられる準備をしていたというが、結局は34号車のModulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹)と777号車のCARGUY ADA NSX GT3(横溝直輝/木村武史)の2台がエントリーすることになった。
NSX GT3は2017年、アメリカのIMSAスポーツカーチャンピオンシップやPWCピレリ・ワールドチャレンジに『アキュラ』ブランドでひと足先に実戦デビューし、各シリーズで勝利も挙げている。すでに実績あるマシンと言えるが、その戦闘力はライバル勢だけでなく道上も「未知数」と話す。
セッティングの詰めとタイヤの合わせ込みにはもう少し時間を要しそうだが、いずれは上位を脅かす存在となりそうだ。
■柳田真孝、360号車の第4ドライバーに就任。第5戦富士500マイル参戦へ
今季のスーパーGTは、かつてGT500でも活躍していた複数のドライバーがエントリーリストから姿を消した。
しかしその後、360号車のRUNUP RIVAUX GT-Rが、柳田真孝を第4ドライバーとして登録。第5戦富士500マイルで同車のステアリングを握ることになりそうだ。
GT500で2度、GT300でも2度王者となった力を見せつけられるか。柳田にとっては来季につなげる大事な一戦ともなる。
■2018年から導入の“GT300予選Q1組み分け”。来季の本格運用を見据え、第6戦SUGOでテスト運用か
今年のスポーティングレギュレーションには、「GT300の予選Q1は2組に分けて実施される場合がある」と記されている。GT300は昨年30台、今年は29台がエントリーしており、サーキットによってはトラフィックに引っ掛かりアタックできない状況もあった。
本格導入は来季の見込みで、今季はテスト運用となりそう。どのサーキットかは公言されていないが、まずはSUGOでの実施が濃厚か。
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