フルモデルチェンジなく11年間
text:Jack Warrick(ジャック・ウォリック)
【画像】移りゆくアルファのラインナップ【ミト、ジュリエッタからトナーレまで】 全129枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
アルファ・ロメオは、11年間続いたジュリエッタの販売を英国で終了した。近年の量産車の中で、最も長寿命なモデルの1つとなっている。
昨年、ジュリエッタの廃止が決定されたことで、アルファ・ロメオのラインナップで残っているのは、セダンのジュリアとSUVのステルヴィオだけとなった。
2020年にAUTOCARの取材に応じたアルファ・ロメオのプロダクト・マーケティング責任者、ファビオ・ミグリアヴァッカはこう語った。
「CセグメントにSUVを導入するのが近年の流れであり、SUVのトナーレがジュリエッタの代わりになります」
また、アルファ・ロメオは、SUVでありながら同等のドライビング・ダイナミクスを確保することに注力しているという。「ドライビング・ダイナミクスがトナーレの弱点になるとは思っていません」とミグリアヴァッカ。
2010年のジュネーブ・モーターショーでデビューしたジュリエッタは、2020年の欧州全域での販売台数が1万817台と、2018年の2万6632台の半分以下にとどまっている。当初は2020年後半に廃止される予定だったが、パンデミックの影響で遅れが生じた結果、さらに数か月間販売を続けたと思われる。
跡継ぎは生産開始を延期中
アルファ・ロメオは、新CEOのジャン・フィリップ・インパラートがプラグイン・ハイブリッド車の性能向上を要求した結果、トナーレの生産が2022年まで延期されたため、約1年間、同セグメントに製品を導入することができなくなった。
同社はトナーレの発売延期について、次のように述べている。
「電動化のレベルを高めています。トナーレは、アルファ・ロメオの未来に向けた最初のマイルストーンであり、ステランティスの技術とノウハウを活用して、最新の電動化製品を市場に投入したいと考えています」
トナーレは、アルファ・ロメオ初のプラグイン・ハイブリッド車であり、SUVラインナップの中でステルヴィオの下に位置する。次期ジープ・コンパスPHEVと同様のパワートレインを採用し、電気のみでの走行距離は約50kmになるという。
AUTOCARはアルファ・ロメオに公式コメントを求めている。
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