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アルピーヌA424、アキュラと決別したメイヤー・シャンク・レーシングと組んでのIMSA参戦を検討

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アルピーヌA424、アキュラと決別したメイヤー・シャンク・レーシングと組んでのIMSA参戦を検討

 新型LMDh車両『アルピーヌA424』が、早ければ2025年シーズンに北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスに参戦する可能性が浮上してきた。2023年限りでアキュラと決別したメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)と話し合いを持ったことを、アルピーヌが認めた。

 2024年、シグナテックが運営するプログラムにより、2台のアルピーヌA424はWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスにデビューを飾る予定だが、アルピーヌはさらに、アメリカ・オハイオ州に本拠を置くMSRに目を向ける可能性がある。

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 先週末の2023年IMSA最終戦プチ・ル・マンで優勝を遂げたMSRは、今季限りでアキュラARX-06でのプログラムを終了、2024年はウェザーテック選手権に参戦しないことを明らかにしているが、2025年にはグリッドに復帰するという野心を示してもいる。

 両組織間の共通点としては、MSRの長年のスポンサーである『AutoNation』があり、同社は北米におけるアルピーヌ・ロードカーのディーラーとしての役割を果たすことが示唆されており、これによってアルピーヌは数年以内に米国市場に参入する可能性がある。

 また、アキュラARX-06とアルピーヌA424は、ベースシャシーがオレカであるという共通項も持つ。

 MSRについて尋ねられたアルピーヌのモータースポーツ担当副社長、ブルーノ・ファミンは、ヘレス・サーキットで行われたA424の数日間にわたるテストで記者団に対し、マイク・シャンクが率いるMSRと接触していることを認めた。

「彼らと話をした」とファミンは語っている。

「かなり前、アキュラとの離別を発表する以前から、彼らはアキュラと別の道を歩むと決めていた。もちろん、それ(MSRと組むこと)も選択肢のひとつではあるが、他の選択肢もあるかもしれない」

 アルピーヌはまずは来年のWECハイパーカークラス参戦に備えているため、ウェザーテック選手権への拡大は最優先事項ではない、とファミンは強調した。

「当面の間は、正直に言うと、我々はそれについてはあまりプッシュしていないんだ」と彼は説明した。

「重要なテーマは、WECに向けて準備を整えること。 クルマを開発し、理解し、2024年のWECチャンピオンシップに向けてできる限りの準備を整えることだ」

「(来年には)すでに公認されたクルマを手にしているわけで、IMSAのプログラムに向けて最善を尽くしたい。それは(WECとIMSAの共通規定である)LMDhを開発するという選択の一部を成していた」

「IMSAが実現すれば、米国のブランドと一体化することになる。 それは 2024年ではなく、おそらく2025年になるかもしれないが、分からない。だが、あまり早くコンタクトする必要はない。 まずはより多くの情報を入手する必要がある」

 このGTPのレーシングプログラムは、2027年に予定されている米国でのアルピーヌ・ブランド立ち上げに先立ち、マーケティング・プラットフォームとして機能するものとなる。つまり、アルピーヌは北米で市販車を発売する前に、IMSAのグリッドへの参加を目指すことを意味する。

 IMSAの参入商業契約を履行する限り、現在米国で自動車が販売されていない場合でも、LMDhメーカーがシリーズに参加できるものと理解されており、ファミンも同様の見解を示している。彼はレースプログラムがブランド認知度の向上に役立つことを示唆したが、現時点ではプログラムの開始日は決まっていない、と述べた。

「アルピーヌがいつ米国市場に復帰するかは、アルピーヌ次第だ。 まだ決まっていない」とファミン。

「だがアルピーヌの戦略は、モータースポーツプログラムを用いてアルピーヌの認知度を高めることにあるので、我々が再び米国で車を販売することを決める日が来るのは間違いない」

 ファミンはまた、アルピーヌがカスタマーチームにA424を供給することにオープンであることを示唆したが、大きな市場があるとは予想していない。その理由として、WECへのメーカーエントリーの急速な増加を挙げ、カスタマーチームがそのような環境で競争力を持つことは難しいだろうと指摘した。

「たしかに、2024年には無理だ」と彼は言った。

「現在の開発で、充分な対応ができると思う。しかし、興味深い機会があるのなら、乗らない手はない。だが正直に言うと、カスタマーの市場が巨大になるかどうかは分からない」

「すでに20台のファクトリーカーがグリッド上にあり、そこにさらに1台のマシンをねじこむためにかなりの金額を費やすのは、簡単なことではない」

「カスタマーがいるのなら、検討する。 もちろん、我々は複数のチームと時々連絡を取るが、いまのところ正式なものは何もない」

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