フランス語の「ウサギ」のネーミングで登場
四角くて小さくてかわいい軽自動車、スズキ・アルトラパン。2002年に登場して以降、20年以上が経過してもなお「女性が選ぶかわいいと思う国産者ランキング!」(日本トレンドリサーチとグーネット中古車による調査・2023年)で1位となるなど、絶大な人気を得続けているクルマです。
【超カワイイ!】歴代ラパン&「おじさんにブッ刺さりモデル」(写真で見る)
イメージコンセプトは「かわいらしい弁当箱」で、「身近な雑貨や家具のように愛着の持てる道具になると良い」「自分の部屋にいるようなくつろぎと心地良さ」として開発されました。ここでは、唯一無二の存在感を放ちながら、多くの人に愛され続けるこのアルトラパンの魅力に迫ります。
ラパンのベースは言わずもがな、1979年に登場し様々な派生モデルを世に送り出したスズキの名車・アルトです。このアルトへさらに「女性に特化した軽自動車を」というコンセプトで開発が始まったのでした。
オシャレな女性から見ても「扱いやすく、親しみやすい」内外装を実現する一方、こだわったのが「スムーズな走り」で、アルトの燃費の良さはもちろん、安全性能も追求し完全なる「女性向け軽自動車」アルトラパンが誕生しました。ちなみに、「ラパン」の名の由来はフランス語の「ウサギ」。この点も女性向けを意識したものでしょう。
当初は「女性向け軽自動車」としてのコンセプトでしたが、世に出始めてからは女性ドライバーだけでなく、様々なユーザーに愛用されるようになりました。その居住性とシンプルな構造からレトロ風、アウトドア風、はたまたジムニー風など、変幻自在にいじれるのもアルトラパンの魅力で、男性ユーザーが未だに愛好しているケースも少なくないようです。
こんなアルトラパンの楽しさを意識してか、スズキでも初代にしてすぐに様々な派生車をリリースしていきます。
ターボエンジン搭載のスポーツタイプ・アルトラパンSS(2003年)、ラパンキャンバストップ(同年)などを続々登場させ、マイナーチェンジや新グレードも続々と重ねていきました。
なお、意外に知られていないところで、実はかつてマツダからリリースされていたスピアーノ(2002年)という箱型の軽自動車は、実はアルトラパンのOEM供給モデル。「同時期にスズキ、マツダ双方からアルトラパンが出ていたという興味深い事象もありました。
派生に次ぐ派生…大所帯となったラパンファミリー
様々なラインナップを加えながら2008年まで生産された初代と入れ替わるカタチで、同年には2代目アルトラパンが登場します。こちらはワゴンRのプラットフォームを採用したモデルで、何よりもホイールベースが拡大されたことで、居住性・開放感が初代よりも抜群にアップしました。
また、デザインコンセプトは初代の開発時のままである一方、より女性に親しんでもらえるようにレトロ感を抑えたモダンなデザインになり、ラパンをモチーフにしたアパレル商品もリリース。この様々な訴求により、ラパンのブランドイメージがより高まりました。
もちろん、この2代目アルトラパンにも様々な派生モデルや特別仕様車が存在。代表的なのはベースモデルのG、X、T、TLパッケージ(2008年)、さらにXリミテッド(2010年)、ショコラ(2013年)など。さらにショコラからの派生した特別仕様車や限定モデルもあり、誕生から11年ほどで、アルトラパンファミリーは、大所帯的な様相となりました。
●3代目で極まった「女性向け」
派生モデルが実に多かった2代目が2015年で生産終了となり、入れ替わるカタチで同年に3代目が登場。
この3代目開発に際してはスズキ社内の女性ワーキンググループが大きな役割を果たし、市場調査・意見などを念入りに技術者に伝え、この意見が存分に反映されているのも特徴でした。
特にデザイン面では「かわいいものは良いけど、子どもっぽいのではダメ」「ナチュラルでシンプルなものが良い」といった意見が細かく反映され、初代から続く箱型は、丸みを帯び、より多くの女性に親しまれるように。結果として2代目の派生モデルだったショコラを踏襲することとなり、同時に3代目ではショコラが廃盤となりました。
2代目ほどではないものの、3代目にもマイナーチェンジモデルや派生モデルが複数あり、MODE(2018年)、LC(2022年)などが主だったところ。3代目に総じて言えるのは、歴代アルトラパンの中でも特に女性向け的な印象で、初代からのコンセプトが極めて高まった構成のモデルです。
ラパンはありそうでなかった小さな革命車
ここまでのアルトラパンの歴代モデルを総評すると、当初から「女性向け」を意識したコンセプチュアルな軽自動車だった一方、初代や2代目の一部は、まだユニセックスな印象があり、かなりのクルマ好きな男性でも十分楽しめるモデルだったように思います。
そんな経緯を経て最大限「女性向け軽自動車」としての価値を高めたのが3代目で、当初からスズキが目指していたコンセプトは、初代登場から13年を経てようやく実現したようにも感じます。
初代・2代目、そして3代目の違いを前に、ユーザーごとに評価は異なるのは当然ですが、筆者個人的に感じるのはいずれのモデルにしても「女性向け軽自動車としても、かなり使い勝手の良い1台」というのが全体に対するイメージです。
実用や遊びなどのTPOに捉われず乗ることができ、さらに唯一無二のデザイン面でのかわいさと、場合によっては前述のようにいじり倒すことができる楽しさも備わっています。
小さくてかわいいアルトラパンですが、実はありそうでなかった小さな革命車でもあり、今後もさらに進化を遂げていくかもしれません。
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