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「1000馬力オーバーのオデッセイとかヤバすぎる・・・」6速でもホイールスピンが止まらない戦闘力!

ミニバンカスタムの枠を遙かに凌駕した超大作!

怒濤の馬力が巨体に別次元の加速を与える

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この北米仕様のオデッセイは2013年のSEMAショーで初披露され、大きな話題を呼んだ作品だ。

グリルを突き破って飛び出したインタークーラーと、巨大なタービンがインパクト大。エンジン本体はこのオデッセイが積むJ35型がベースだが、内部は文字通りのフルチューンスペックだ。そこにアキュラTLの6速MTをドッキング。

6速MT換装に伴い、シフト周辺は綺麗にアレンジされた。メーターパネルも作り直され、レースパックをスマートにセットしている。

シートは全てレザーで貼り替えられ、後席には娘さん用のチャイルドシートも装着されているが、同時にロールケージも付けられているのが面白い。

エアサスでベッタリと落とされた車高と絶妙のマッチングを見せるホイールは、ストリートだけでなくレースシーンでも支持を集めるFIFTEEN52だ。20インチ履きでスラムド車高というスタンス系マシンの要素を取り入れつつ、ファミリーカーであることをアピールするために、わざわざルーフキャリアやチャイルドシートをセットしているのもビシ氏なりの拘りなのだろう。

本気なのか洒落なのか分からないムードを漂わせつつ、車体そばに置かれた解説ボードにはしっかりと「パワーは1029ps」と書かれていた。そして何より驚きなのが、このオデッセイがホンダブースに置かれていたということだ。

このオデッセイを製作した“ビシモト”は、アメリカで最も注目度の高いチューニングファクトリーだ。代表のビシ・エゼリオハ氏はナイジェリアからアメリカに留学してきた人物で、ホビーとして楽しんでいたドラッグレースの世界で名を馳せ、“ビシモト”を開業するに至った。

ビシ氏のポリシーは、とにかく壊れないマシンを作ること。このオデッセイにしても1029psは実測値(最大ブースト圧2.83キロ時)で、フルチューンエンジンを組んだら6回は組み直し、セッティングも細かく出して全てを科学的、理論的に検証しながら作り上げていくそうだ。そうした姿勢がホンダUSAにも評価され、ビシモトはなんと全米で唯一のホンダ公認チューナーとしての地位をゲット。このオデッセイも、2012年に娘が産まれたビシ氏が「次は速いミニバンを作りたい」とホンダにリクエストしたのをきっかけに、車体を提供されて製作したものだ。

SEMAショーに間に合わせるために、その製作期間は6週間しか無かったそうだが、決して見かけ倒しでは無いのが凄いところ。完成後に『トップギアUSA』の「壊れるまで走ろう」という無茶な企画で、パイクスピーク登頂を含む数千キロの旅に出掛けたが、「ポルシェカイエンは壊れたのに、このオデッセイは壊れなかった」と誇らしげに語ってくれた。

近年、アメリカのチューニングカーは1000ps級のマシンが珍しく無くなっているが、これは燃料にも秘密がある。このオデッセイもそうだが、メインの燃料としてエタノールを使っているからだ。このオデッセイはVP製のE85(エタノール85%)ガスを使っており、その排ガスのニオイはまさにドラッグマシンそのもの。アメリカはエコロジーの観点からエタノールとガソリンの混合燃料「フレックスフューエル」が広く浸透しているが、このオデッセイはハイパワーを求めてフレックスフューエル対応になっているのが面白い。

Photo:Akio HIRANO TEXT:Takayoshi SUZUKI

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