近年、注目されている電気自動車。電動モータで駆動し、走行中にCO₂を排出しないことから、昨今における「エコ」への意識の高まりも相まって人気を集めているが、実際のところ、どれくらい多くの人たちが購入を検討しているのだろうか?
そこで今回、パーク24による9683名を対象にした「電気自動車」に関するアンケート調査が行われたので、紹介していきたい。
自動車保険に加入していない任意保険無加入のドライバーは約2割
電気自動車1回充電あたりの航続距離を「知らない」が7割
電気自動車の1回充電あたりの航続距離を「知っている人」は31%だった。駐車場やモビリティ等クルマに関わるサービスを利用した方々が調査対象の本アンケートでも、3人に2人は航続距離を知らないことが明らかに。
回答のあった航続距離は「201~300km」が31%で最多。次いで「301~400km」の28%だった。
電気自動車のカタログに記載のある航続距離はアンケート実施時、「164km~400km※1(JC08モード※2)」が中心となっており、航続距離を「知っている」人のうち78%は実際の距離を認識している。
前回アンケートと比較すると、実際の航続距離の範囲を回答した割合は17ポイント上昇し、100km以下の回答も3分の1に減少していることから、電気自動車の航続距離へ理解が深まっていることが伺える。
※1 【日産】 LEAF:400km、e-NV200:300km 【三菱】 i-MiEV 164km (今回調査時2018年12月時点で販売中の車両)
※2 国土交通省審査値。実際の走行と同様に、細かい速度変化で運転し、エンジンが暖まった状態だけでなく冷えた状態からもスタートする燃費の測定方法。
6割がガソリン車以外の購入を検討した経験あり
ガソリン車以外のクルマの購入を検討したことがある人は、半数を超える58%となった。
ガソリン車以外で購入を検討したことがあるクルマの1位は、42%の「ハイブリッド車」だった。次いで「電気自動車」(29%)、「ディーゼル車」(27%)となっている。
クルマ非保有者では、「電気自動車」を検討したことがあるという回答が33%で、所有者に比べ5ポイント高くなっていた。 一方「PHV」は3%で、前回調査時の31%から大幅に減少していた。
(参考:2018年調査結果)
※前回調査は、ハイブリッドの選択肢がなく、かつ1つのみを選択する方式
クルマ保有者で、ガソリン車以外の購入を検討したことがある人の約9割は「ガソリン車」を保有し、「ハイブリッド車」が13%、「ディーゼル車」が7%だった。保有しているクルマが「ガソリン車」であっても、他のエンジンタイプのクルマの購入について検討した経験があるという人は多いようだ。
電気自動車の購入、若者は航続距離より車種を重視
どのようになったら電気自動車を購入するのかと尋ねる調査が行われたところ、最も多かったのは7割が回答した「価格が手ごろになったら」だった。以降、「EVステーションが増えたら」(47%)、「航続距離に不安がなくなったら」(39%)、「好きな車種があったら」(36%)と続く。
年代別でみると、「航続距離に不安がなくなったら」は、60代以上が51%で半数を超え、最も低い20代の33%を18ポイント上回っている。
一方、「好きな車種があったら」は、20代が47%、30代が40%で、若い世代ほど割合が高く、30代以下は、電気自動車購入に際して、航続距離よりも車種を重視する傾向にあることが明らかに。「価格が手ごろになったら」と「EVステーションが増えたら」は、年代による差は見られなかった。
電気自動車に関するアンケートは、今回で5回目になる。
毎回、「1回充電あたりの航続距離」が質問されているが、「わからない」と回答する人が一定数いるものの、カタログに記載されている距離を認知している割合は年々増えており、電気自動車に対する理解が進んでいるようだ。また、今回のアンケートでは、「ガソリン車」を保有している人も、「ガソリン車」以外の購入を検討した経験があることが分かった。
先日、国土交通省及び経済産業省から、2030年度を目標に乗用車の燃費の平均値を25.4km/Lとする、新たな燃費基準値が提示された。2016年度実績から32.4%の燃費改善となる。
この燃費基準を達成するには、新たに燃費基準の規制対象となった、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車のさらなる普及促進が求められる。購入しやすい価格設定にしたり、EVステーションを増設したりするだけでなく、車種の選択肢を増やすことも必要なのかもしれない。
出典元:パーク24株式会社
構成/こじへい
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