ウイリアムズのシニアレースエンジニアであるデイブ・ロブソンは、F1第17戦日本GPで来シーズンに向けた“実験”として、新型フロントウイングのテストを行うことを明かしていた。そしてジョージ・ラッセルとロバート・クビサは、11日(金)に行われたFP1でそのテストを行った。
テストとして持ち込まれた新型フロントウイングは、ダウンフォースの大部分をインボードセクションで生み出し、ウイングの端は外側へ向かう気流(アウトウォッシュ)を促すように低くするというトレンドに沿っている。
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加えて、角度調整可能なフラップ(ウイングの青く塗られている部分)の幅は狭められ、角度調整用のアジャスターの位置もより中央に寄せられている。
これは新たな翼端板とも連携している。フットプレート後部に設けられた小さな突起により、気流を外側に誘導する効果があると思われる。
クビサは新型ウイングでFP1の走行を始めたが、ラッセルは従来型のスペックで走行。同条件で比較テストを行った。
セッション中盤には両ドライバーがフロントウイングの仕様を交換し、ラッセルも新型フロントウイングをテストした。
続くFP2においてもウイリアムズは空力の評価作業を継続しており、クビサは同セッションでも新型を使い、ラッセルは従来型を使用して基準としての役割を担った。
こうしてテストに励んだウイリアムズ。その進歩について訊かれたクビサはポジティブな様子だったが、あくまでも来シーズンのためだと強調した。
「僕の知っている限り、このプログラムは来年のフロントウイングを評価するためのものであり、必ずしも今のマシンのパフォーマンスを良くするものとは限らない」
「(新型フロントウイングは)来年のマシンポテンシャル(の向上)の手がかりになるはずだ。僕はそこにいないけれど、正確なフィードバックを試みること、手伝うことに満足している。来シーズンに向けてより良いマシンを開発できるかはチーム次第だ」
またラッセルは新型フロントウイングには大きな違いはないと話している。ただ彼はパフォーマンスよりもデータ収集を行うことが非常に重要だと語った。
「違いがいつもあるわけじゃない。チームは情報を集める必要があって、明日(土曜日)はそれを調べる十分な時間がある」
「集めたデータはかなりの量だ。チームにとって間違いなく有益だと思う。僕らは望んでいたことは全てこなせた。狙い通りにね」
なおウイリアムズの持ち込んだ新型フロントウイングはひとつであり、この新型は日本GPの残りのセッションでは使用されないようだ。
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