メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1トルコGPをエンジン交換による10グリッド降格ペナルティを受け11番グリッドからスタートしたものの、5位でフィニッシュ。チームは1セットのインターミディエイトタイヤのみでハミルトンを走り切らせようとしたが、これは正しい賭けだったと、チームのトト・ウルフ代表はレースを振り返る。
ハミルトンは、レースの折り返しを迎えた段階で、5番手まで浮上していた。その後、前方のマシンが新しいインターミディエイトタイヤに交換するためにピットストップを行なったため、一時3番手まで浮上することになった。
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ハミルトンはそのままチェッカーまで走り切ろうとしたが、しかし最終的には、タイヤ無交換で走り切るのは不可能だと判断。ピットストップを行なったことで、5位でのフィニッシュとなった。
ただメルセデスのウルフ代表は、タイヤ無交換が成功すればはるかに良い結果を手にすることができた可能性もあったため、その戦略に賭けようとしたことは正しいアプローチだったと考えている。
「当時のインターミディエイトタイヤは、確かに不安に感じるところもあった。しかしステイアウトを選択して、ピットストップをすることなく走り切れれば、3位で終わることができるのではないかと考えた」
ウルフ代表はスカイF1にそう語った。
「走行ラインが乾けば、フィニッシュまでにソフトタイヤの出番がある可能性もあった。だから我々は、コース上でルクレール(シャルル・ルクレール/フェラーリ)やペレス(セルジオ・ペレス/レッドブル)と3番手を争うコンサバな戦いをするか、それともギャンブルして優勝~3位を狙うか、その間でバランスを取ったんだ」
「しかし(タイヤ無交換で先頭を走っていた)ルクレールのペースが落ち、ルイスのペースも落ち始めた時、最後まで走り切れないのは明らかだった」
ハミルトンはピットストップを行なったことで、ペレスとルクレールの後方に下がることになった。ウルフ代表曰くこれは理想的ではなかったものの、チームとしてより良い結果を求めることは価値のあることだと考えており、ストラテジストが責められるべきではないと語った。
「これまで、問題を抱えたことはなかった。そしてここでも、そして飛行機に乗っている時にも、議論する時間は十分にある」
そうウルフ代表は語った。
「しかし、手にしている情報の量が限られているのは明らかだ。全体としては、今日は試す価値があることだったと思う」
ウルフ代表曰く、後から考えれば、ピットウォールとハミルトンが議論を始めた時にピットインするのが、おそらく最良の選択肢だったと認める。
「正しい選択は、多くのマシンがピットインしたタイミングでピットインするという、非常に保守的なモノだっただろう。それでペレスの後ろ、おそらくルクレールの後ろでコースに戻り、コース上で3番手をかけて戦うことだったはずだ」
そうウルフ代表は語る。
「それが、おそらく正しい選択だっただろう。でもそれは、レース後に考えれば……という話だ」
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