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太田格之進、タイトル争う3人を従えての初優勝で思わず涙。「この勢いで来年はチャンピオン争いができるように」

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太田格之進、タイトル争う3人を従えての初優勝で思わず涙。「この勢いで来年はチャンピオン争いができるように」

 スーパーフォーミュラ第9戦(最終戦)で2番グリッドから見事なスタートで首位に立ち、シリーズ初優勝でシーズンを締めくくった太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、この勢いで来年はタイトル争いに加わりたいと意気込んだ。

 前日の第8戦で初表彰台を獲得した太田は、この日も好調をキープ。予選でもリアム・ローソン(TEAM MUGEN)に次ぐ2番グリッドを獲得した。

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 3番グリッドには野尻智紀(TEAM MUGEN)、4番グリッドには宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)と、タイトルを争うドライバーに囲まれた中で決勝のスタートに臨んだ太田だが、抜群のスタートで首位に浮上した。

 その後、2番手を走るローソンに迫られるシーンはあったものの、首位を譲ることなくトップチェッカー。スーパーフォーミュラでの初優勝を達成した。

「スタートは昨日と同様に不安はあったんですけど、やってみたら上手くいったという感じで、スタートで前に出ることができました」

 そう太田は記者会見でそうレースを振り返った。

「1周目も結構ペースが良くて、一気に後ろを離していくような展開にはなったんですけど、リアム選手のロングランペースも速くて、本当に終始気が抜けないレースになったかなと思います」

「自分自身ペースも良くて、マシンも本当に良かったので1年間やってきたことの集大成というか、来年に繋がる良いレースだったと思います」

「本当にミスなく最後まで走れました。結構終盤はリアム選手がオーバーテイクシステム(OTS)を使っている、使っていないというところで僕の中で駆け引きがあって、外から見たら楽というか、前をひた走るだけのレースに見えたかもしれないですが……。でもどれくらい彼に余裕があるのかも分からなかったですし、特にラスト10周はメンタル的に苦しいレースだったなと思います」

 比較的早めのタイミングでピットに入った太田。まだピットインを終えていないマシンに追いつくことに、戸惑うところもあったという。

「(トラフィックについて)早くピットに入ってくれないかなと思ってました。僕は正直ああいう展開が初めてだったんです。自分が早いタイミングでピットに入って、まだ(スティントを)引っ張っている人に追いついちゃうっていうのが初めてだったから、誰かにアンダーカットされたのかなと勘違いする時もあったし、『他にケアしなきゃいけない選手がいたら教えて』って無線でもずっと言っていました。でもチームからは『ローソンだけ意識していればいいから』と言われていました」

「でもタイミング次第ではトラフィックに引っかかったところで一気に近づかれて、OTSを使われて抜かれる可能性もあるので、ちょっとでもロスをしないようにしていました」

「こういうチャンピオン争いの状況ですし、相手がどう思っているのか正直分からないので、単純に避けてくれる可能性もあるしめちゃめちゃ守ってくることもあるので、その辺りは精神が削られる部分がありました。OTSには余裕があったので、何台かは普通に抜きました」

 ファイナルラップに入った段階でも冷静に勝利を確信していたという太田だが、フィニッシュした直後には思わず涙がこぼれたという。

「ファイナルラップに入った時は勝ったなと思いました。自分は泣かないだろうなと思っていたんですけど、不思議なものでコントロールラインを通過した瞬間に涙が出てきました。これまでにも泣いたことはあったと思うんですけど、今日の涙が一番思い出に残ると思います」

 春先のスーパーGTテストでクラッシュを喫して負傷した太田は、その影響によりスーパーフォーミュラの開幕前テストに参加できず。満足な準備をできぬまま開幕を迎え、前半戦は苦戦が続いた。しかし徐々にパフォーマンスを向上され、最終戦を優勝という形で締めくくった。

 太田はこの勝利を自信に、来季はチャンピオン争いを繰り広げたいと意気込んだ。

「苦しい前半戦から後半右肩上がりにきて、最後優勝で締められたのは本当に良かったと思うし、来年はこの勢いでチャンピオン争いできるように頑張ります」

「決勝はうまくいかないことが多かったですが、今日の展開はうまくいきすぎたというか、MUGENやTOM’Sといった年間通してレースペースが強いクルマを抑え込んで終われたっていうことは、自分の中で課題だったタイヤマネジメントやミスをしない走りという点で成長できたと思うし、来年に向けて自信になると思います」

「自分で言うのもなんですが、予選に関して速さは疑っていません。今日も最終コーナーを曲がってきた時はポール獲っただろうと思ってましたけど、そこはさすがF1ドライバーという感じで(笑)。来年はどちらも強い僕を見せられたらなと思います」

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みんなのコメント

1件
  • やっと追う立場から追われる立場になった。
    来季からのホンダエースドライバーは、間違いなく君しかいない!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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