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次期スズキ アルトが100万円を超えてしまいそうな理由とは? アルトワークスは遅れて登場するかも!?

掲載 更新 108
次期スズキ アルトが100万円を超えてしまいそうな理由とは? アルトワークスは遅れて登場するかも!?

<100万円以下で買える現行アルトは強力な市場がある主力モデル>

軽自動車界きってのベーシックモデルといえる「スズキ アルト」のモデルチェンジが噂されています。

>>スズキ アルトのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

直近の販売実績(2021年度上半期)では2万8382台とランキング9位につけているアルト(ラパン含む)は、スズキにとって欠かすことのできない主力モデル。実際、いまのアルトは「ワゴンR」(同時期で2万6933台)より売れているほどです。

新車が100万円前後で購入できるアルトは、自家用車がなくてはならない地域ではとくに重要なモデルで、モデルチェンジでどんなクルマになるのか、熱い注目が集まっているのでした。

<なぜ次期アルトは100万円の壁を超えてしまうのか?>

ちなみに、現行のアルトで中間グレード「L」のメーカー希望小売価格は、衝突被害軽減ブレーキなどを装着した仕様で97万9000円(FF・CVT)。そのまま正常進化させれば、100万円以下という価格帯も維持できそうですが、そうは問屋が卸さないかもしれません。

なぜならアルトは燃費性能を大きく改善する必要があるからです。前述したグレードのWLTCモード燃費は25.8km/Lですが、これでは不十分。なぜなら、政府が決めた「2030年度の燃費基準」を満たしていないからです。※経済産業省の2030年燃費基準のリリース(https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200331013/20200331013.html)

燃費規制は自動車メーカー全体の出荷台数と燃費値から計算するので、特定のモデルが燃費基準をクリアしなくても(他のモデルとの平均値でクリアしていれば)いいのですが、逆にアルトのような量販モデルは確実にクリアしておかなければなりません。

<次期アルトはWLTCモード燃費で30km/L超えが必要になる>

新燃費基準については以下の計算式となっています。仮に現行型と同じ650kgの車両重量として計算すると、新型アルトでは29.0km/Lの燃費を達成している必要があります。

●計算式
燃費基準値=30.65-0.00000247×(車重の二乗)-0.000852×車重 ※車重はkg

単純に燃費をよくするのであれば空気抵抗を減らして、車両重量を軽くすればいいのですが、燃費基準の計算式からわかるように軽量化を進めると、より厳しい燃費基準をクリアする必要が出てきます。

結局、新型アルトは車両重量が変わらないとすればWLTCモードで30km/Lに迫るカタログ燃費を実現するほかありません。

<アルトワークスは遅れて登場することになるかもしれない?>

とはいえ、アルトに求められる低価格帯を実現するには、複数のモーターを積んだストロングハイブリッドやピュアEV化というのは、まだまだ難しいでしょう。

つまり次期アルトはスズキが広く展開している12Vのマイルドハイブリッドシステムを採用することになるでしょう。そうなったときに100万円以下という価格を維持することができるかどうか、大いに注目したいところです。

そして、この燃費性能をクリアすることが最優先されるとなると、スポーツモデルの「アルトワークス」は遅れて登場することになるかもしれません。はたして、ターボエンジンで新燃費基準をクリアするのか、それともNAエンジン車との合算で燃費基準をクリアできるレベルに仕立てくるのか、そのあたりにも注目です。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

※写真
1枚目:現行型スズキ アルト
2枚目:現行型スズキ アルトワークス

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みんなのコメント

108件
  • アルトに限らずスズキはこのご時世でも凄い企業努力をしてくれていると思う。
    デミオ、ヤリス、ノート、フィットの見積を出して貰ってからスズキに行きスイフト・スポーツの見積を見ると安過ぎてビックりする。
    スズキの事だから意地でもアルトは割安で出してくると思う。
  • アイドリングストップいらないから安くして
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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