2026年4月10日に発表、5月6日に発売となったノアの一部改良車は、ビッグマイナーチェンジと称されるほどの大規模な内容だ。2022年1月の現行型登場以来初となる本格アップデートで、前期型オーナーの筆者が、「それ、欲しかった」と思わずうなる改良点を挙げていきたい。
文:佐々木 亘/画像:トヨタ
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新型ノアは何が変わったのか
2026年の一部改良は「デザイン刷新」「電動化推進」「質感・安全性向上」を三本柱に据えた内容だ。ガソリン車を全廃してハイブリッド専用化、エクステリアをエアロデザインに一本化、新グレード「S-X」を追加、メーターの大型化、乗り心地と静粛性の改善、前後ドライブレコーダーの設定追加など、変更点は多岐にわたる。
2022年1月13日発表の前期型から乗り換えを検討中のオーナーが最もうらやむのは、どの部分だろうか。
ショックアブソーバーの最適化で乗り心地が別物に
前期型ノアオーナーが口をそろえて指摘するのが、段差を乗り越えたときの突き上げ感と、高速走行時の微振動だ。ファミリーユースで後席に家族を乗せる機会が多いミニバンとして、この点はずっと「惜しい」と言われ続けてきた。
今回の一部改良では、ショックアブソーバーの減衰力を最適化し、さらにノイズの侵入経路に防音材等を最適配置することで乗り心地と静粛性の両方を向上させている。走りのキャラクターが変わったというレベルではなく、車内の快適性が実質的に一段上がったと捉えていいだろう。前期型オーナーにとってこれは「買い替えを検討したくなる」変更点の筆頭候補だ。
S-Zのメーターが7インチから12.3インチへ大型化
前期型S-Zのメーターは7インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイだった。決して貧弱ではないが、昨今の上級ミニバンのトレンドと比較すると「もう少し大きければ」という声があったのも事実だ。
後期型ではS-Zの液晶メーターが一気に12.3インチへと拡大された。これは単なるサイズアップではなく、視認性・情報量・インテリアの先進感すべてに影響する変更だ。さらにS-GとS-X(ノアのみ)も4.2インチから7インチへ大型化されており、全グレードで情報表示の快適度が上がった。メーターを見るたびに「新型はいいな」と感じてしまう前期型オーナーが増えそうな変更点だ。
これは前期型でも欲しかった! 前後方ドライブレコーダーが標準・オプション設定に
ドライブレコーダーは今やクルマに乗るうえでの必需品となっているが、後付けの市販品は配線処理に手間がかかり、見た目もすっきりしない。前期型ノアには純正の前後方ドライブレコーダーの設定自体がなく、自分で取り付けるか社外品に頼るしかなかった。
後期型ではS-Zに前後方ドライブレコーダーが標準装備、S-Gにもメーカーオプションとして設定された。ディスプレイオーディオの画面で映像を即時再生でき、USBメモリへの転送やスマートフォンへの転送にも対応している。純正統合型のドライブレコーダーというのは、後付け品とは使い勝手の次元が違う。ここも前期型オーナーがうらやむ代表的なポイントだ。
内装質感の底上げとデザインの刷新
内装では全グレード共通でシフトノブとウィンドウスイッチ周りがピアノブラック塗装に変更された(S-Xを除く)。S-Zではさらにメーターフードが表皮巻き・ステッチ加工に改められ、インストルメントパネルにもステッチ加工が追加されている。
シート表皮も見直されており、前期型と並べて比べると「後期型の方が一段落ち着いた仕上がり」という印象を受けるはずだ。このあたりは、前期型オーナーでも、後期型の部品を取り寄せて変更するという人も増えるはず。
また、外観もフロントグリルのメッキ部位をメッキモール+ボディカラー共色に変更し、プロジェクター式LEDヘッドランプを全車標準装備とした。新色ニュートラルブラックとアーバンロックも追加されている。
以上の変更点を並べると、乗り心地・メーター・ドライブレコーダー・内装質感と、前期型オーナーが「それが欲しかった」と感じる要素が網羅されていることがわかる。「一部改良」という名称ではあるが、その実態はビッグマイナーチェンジと呼ぶにふさわしい内容だ。
前期型を購入して1年経過した筆者も、これだけの進化をされてはうらやましいと思うしかない。ノアは「日本の」「家族の」ミニバンとして、着実に進化を遂げている。
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