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えっ、新型RAV4って純ガソリンエンジン車ないの? 答え「日本はHVとPHEVのみですが海外にはあります」の理由を開発者に聞いてみた

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えっ、新型RAV4って純ガソリンエンジン車ないの? 答え「日本はHVとPHEVのみですが海外にはあります」の理由を開発者に聞いてみた

 この記事をまとめると

■6代目の新型RAV4がお披露目された

【速報】トヨタの大人気SUVが待望のフルモデルチェンジ! 6代目RAV4がさまざまな新機能を引っ提げ堂々デビュー

■日本では電動モデルのみの展開となる

■価格は調整中で2025年度中に販売される予定だ

 新型RAV4は電動車オンリー

 5月21日、ワールドプレミアを経て公開された6代目となるトヨタRAV4。

「CORE」「アドベンチャー」「GR SPORTS」の3本柱で展開され、それぞれのキャラクターをもつモデルとなっているのは皆さんご存知だろう。

 しかし今回の新型RAV4、プレゼンの過程でも気になった人がいるかもしれないが、あるモデルが存在しないのだ。それが「ガソリンモデル」の存在。そう、この6代目RAV4は「HEV」と「PHEV」の2モデル展開。純ガソリン車が存在しないのだ。

「いやいや。これからの新車で純ガソリンはもうないでしょ。これは当然の展開」なんて声もチラホラ聞こえるのだが、電動車のデメリットはやはり価格にあるのは事実。モデルにもよるが、現在販売されている1番人気のグレードの「アドベンチャー」で比較すると、ガソリンモデル(4WD)で371万3600円、HEV(4WD)で433万1800円となっており価格差は約60万円。その他グレードでもガソリンモデルとHEVでこれくらいの価格差。PHEVモデルに関してはその他のモデルと約200万円ほどの開きがある。

 つまり、新型RAV4は、ガソリンモデルの購入を検討していた層からすれば選択肢がそもそもない。よって、ガソリンモデルを狙っていた人からしたら価格の上昇は避けられない。実際、ガソリンモデルとHEVの価格差をペイするには、使用頻度にもよるが、現在のガソリン代など考えるとそれなりの所有年数と走行距離が必要だ。現在新車購入者のおおよそ70%が残価設定ローンを利用するというので、新車価格の上昇によって月々の支払額も上がることになる。

 残価設定ローンは原則、車両返却が前提。さらに返却時の走行距離にも上限があるので(超過分はペナルティを支払う)、HEVになり高額になったぶんを、燃費のよさを武器に、いくらか日々のガソリン代で取り戻せるかとかといえば、かなり厳しいはず(スペック次第だが)。となれば、「HEVになって高くなったけど、ガソリン代節約できるからいいよね」……とはならない。もちろん、走行音が静かであったり、静粛性の高さなどメリットも多いのはいうまでもないが。

 ただ現実問題、現在販売されているRAV4では、ガソリンモデルを選ぶユーザーを街なかでよく見かけるのだ。実際、RAV4のHEVの販売率は現状40%台ともいわれている。

 キーワードは「マルチパスウェイ」

 ではなぜ、まだまだ人気で需要のあるガソリンモデルを設定しないのか? 担当者に聞いてみた。

 すると担当のエンジニアは次のように述べた。

「RAV4は世界180カ国以上で販売されます。なので、仕向地によってさまざまなモデル展開が求められます。このクルマはつまり、マルチパスウェイの考え方に基づいて開発されているということです。そういったことを考慮した結果、今回日本では最初にこの2種類のパワートレインを展開することにしました。ちなみに、RAV4は日本では年間4万台前後売れる人気モデルですが、このクルマのメイン市場はもちろん北米市場です。北米では年間45万台前後売れてますからね。ちなみに北米では現在、RAV4ユーザーがHEVに注目しつつあるので、このままいけば新型では50%を超えてくるんではないでしょうか」。

 マルチパスウェイとは、HEVやEV、FECVやPHEVなどなど、さまざまなパワートレインを検討、準備をして、市場ごとに異なるエネルギー事情やクルマの使われ方を考慮した上で、カーボンニュートラルを進めていく……というトヨタの考え方だ。

 続けて、「では、どこの国かはさておき、ガソリンモデルも存在はするということですか?」と聞くと、「国によってはそういったニーズもあるので、設定自体はあります」と教えてくれた。なので、日本市場での売れ行きや市場の要望次第では、マイナーチェンジのタイミングでガソリンモデルの追加設定も考えられるだろう。

 ちなみに、GRグレードに関してはPHEV(E-Fou)のみだという。GRという名を背負う以上、高出力化はもちろん、走りの方面にスペックを振り、GRブランドを訴求する狙いがこのモデルにはあるとのことだ。

 つまり。トヨタが掲げるマルチパスウェイの考えを全面に押し出し、新たな領域にチャレンジしたのが今回の新型RAV4ということになる。

 なお、グレード展開に関しては、「どれが上とか下はなく、COREやアドベンチャーのなかでそれぞれのグレード展開を考えてます。COREがあって、価格別にZやGがある……みたいな感じですね。アドベンチャーやGRもそんな方向性になると思います。まだ検討中ですが」と語る。

 最後に、気になる人が多いであろう価格を聞いてみたところ、「それはこれから考える段階ですが、あまりにも上がりすぎるとユーザーがビックリすると思うので、電動車といえ、その辺りはもちろん考慮していい感じの価格帯に決めていくことになると思います」と続けた。

 まだまだ隠されたところも多い新型RAV4は、2025年度中の販売を計画している。続報に期待したい。

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みんなのコメント

60件
  • pik********
    ガソリン車が無いなんてしょぼいな。一番長く乗れるのに。
  • sat********
    最近のトヨタ車のフロントフェイス。
    ハンマーヘッドか髭剃りみたいらな面構え。
    かつての80点主義のトヨタからは想像も付かない冒険ぶりです。
    それにしても髭剃り顔は何とかならんものかと。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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