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現地生産まで放棄!?「KF-21」戦闘機を巡るインドネシアの“露骨な計算” 実績作りたい韓国との綱引き 勝者は?

掲載 更新 68
現地生産まで放棄!?「KF-21」戦闘機を巡るインドネシアの“露骨な計算” 実績作りたい韓国との綱引き 勝者は?

巨額の開発費を2国で分担するはずが…

 戦闘機の国際共同開発は、技術を持ち寄って開発費を分担する合理的な仕組みに見えます。しかし実際には、参加国それぞれの財政事情、産業政策、調達要求、さらには外交戦略までが絡み合い、時に紛糾することがあります。韓国とインドネシアが共同開発するKF-21「ポラメ」は、その現実を極めて鮮明に映し出す事例となっています。

【画像】韓国・インドネシア共同開発戦闘機KF-21「ポラメ」

 KF-21は「第4.5世代戦闘機」を目指し開発中の機体であり、機体設計はステルスを目指しながらもウエポンベイを持たず、空対空ミサイルを胴体に半埋め込み式で搭載するなどの特徴を持ちます。

 韓国が2015年に「KF-X」計画を始動させた際、インドネシアは重要な共同開発パートナーとして加わりました。当初の取り決めでは、インドネシアが総開発費の約20%、約1兆6000億ウォン(1800億円)を負担する代わりに、KF-21試作機1機の提供や技術移転を受け、最終的にはインドネシア国内で48機をライセンス生産する構想でした。韓国にとっては開発費を圧縮できるだけでなく、東南アジアに生産・輸出基盤を築き運用実績を得ることができる意味は大きかったと言えるでしょう。

 ところが、計画が本格化すると両国の思惑にずれが生じます。インドネシアによる開発費支払いの遅延が繰り返され、2024年にはインドネシアは支払いを2034年までの分割払いとしたい旨を韓国へ伝達しました。

当初の構想を放棄するインドネシア

 計画を遅延させたくない韓国は分割払いの要望を拒否するも、インドネシアとしても無い袖は振れず、負担額を当初の約3分の1にあたる6000億ウォン(約690億円)へ減額する提案が浮上します。結局、共同開発の枠組みを維持したい韓国側が相当な譲歩を迫られた格好となり、この提案をもとに最終的な合意に至ります。

 もっとも、この譲歩によって問題が解消したわけではありません。2025年には両国が事業協定を改定し、インドネシアの負担縮小を正式に反映させると同時に、技術移転や分担の範囲も見直し、共同開発という当初の構想は、より限定された協力関係へと変質していくこととなりました。

 そして2026年6月、決定的な転換点が訪れました。インドネシアはKF-21を国内で最終組立する計画を取り下げ、韓国から完成機を直接調達する方向へ転じたのです。インドネシア側はKF-21そのものへの関心を失ったわけではなく、試作機1機の移転や量産機の取得は継続する一方、国内生産という当初の野心的な構想を放棄した形となりました。

翻弄されつつも事業継続を貫く韓国

 韓国にとってKF-21は、自国の航空産業が世界の戦闘機市場へ本格的に進出できるかを左右する国家的事業です。そのためインドネシアとの共同開発は、友好国との防衛協力という外交案件であると同時に、韓国が自らの技術と産業基盤をいかに管理するかという経済安全保障上の問題でもありました。

 一方でインドネシアにとってのKF-21はそれほど重要ではなく、次期戦闘機の選択肢の一つという立場にあり、韓国に比べて本気度に欠けていたと言えます。インドネシアの度重なる支払い遅延と条件変更は、韓国側に大きな苛立ちを生みました。しかし最終的に韓国は関係を断ち切るのではなく、負担額と技術移転を再構成し、事業継続を優先します。

 KF-21をめぐる両国の軋轢は、共同開発という理想論の背後にある、国家間の利害調整の困難さという現実を如実に示していると言えるでしょう。

 なお、KF-21の開発自体はインドネシアの後ろ向きな態度の影響にも関わらず進められており、2026年4月には量産初号機の初飛行にも成功、9月には韓国空軍へ引き渡される計画です。

文:乗りものニュース 関 賢太郎(航空軍事評論家)

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みんなのコメント

68件
  • yo_********
    インドネシアを信じてはいけません。
    日本も新幹線計画とか梯子を外されることしばしば。
  • sab********
    最近はインドネシアの印象がガタ落ちです。信用ならない国です。旧式自衛艦の導入を決めた直後に中国海軍と合同演習をしたり、韓国との戦闘機共同開発も模様眺めから一転、途中で離脱したり。過去には日本の新幹線導入もドタキャンして中国鉄道の導入に鞍替えしたり。政府が悪いとはいえ、インドネシアの人々は不義理も平気でする人たちなのではないかと思うようになりました。過去日本はインドネシア独立に大いに協力したはずなんですがね、恩を着せるわけではありませんが最近のこうしたニュースに触れるたびに不信感が募ります。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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