キメ手は“いいクルマ”に乗っている満足感
BMWのエントリーモデルとして進化を遂げた新型「1シリーズ」。旧々モデルの1シリーズを5台乗り継いでいるモータージャーナリストの萩原秀輝さんが、新型モデルの特徴をひもとき、BMWの“ならでは”を明らかにします。
【画像】人気のコンパクトスポーツはどう変わった!? F20/F40/F70型BMW「1シリーズ」を見る(29枚)
長いつき合いがあるBMWの営業マンさんから「走行距離1万2000kmの118iが入りました」との連絡が。現車を確認するまでもなく、ボクは「買います!」と即答。実は、カミさんを含め旧々モデルの「1シリーズ(F20型)」が大のお気に入りなんです。
ということで、我が家ではF20型を2台持ち。まぁ、駐車スペースの関係でボディサイズの制約もあるんですけどね。なので、営業マンさんから上タマ入庫の連絡が入るたびに乗り継いできたからボクの「118i Mスポーツ・エディションシャドー」で5台目のF20型になりました。
なぜそうなったのかって言えば、Cセグメント(コンパクトクラス)のハッチバックでF20型を超えるクルマがなかったから。同セグの最新モデルに試乗し「従来モデルよりもかなり進化したかな」と思っても、帰りに自分のクルマを走らせると瞬時に「やっぱりボクのクルマの方がいいや」と感じてしまいます。
それこそ、2019年に駆動方式のベースをFRからFFに一新した旧モデルの1シリーズ(F40型)が国内投入された時もそう。エンジンの吹け上がりの気持ちよさや操縦性の正確さは、従来モデル譲りと各誌にリポート。でもね、いいクルマ度合いはF20型を超えていなかったんですよ。
さて、2024年11月に国内投入されたばかりの現行モデル(F70型)はどうなんでしょうか。走らせてみると、いいクルマ度合いはF40型と比べて5段階評価で2ポイントくらいアップ。ライバルのCセグハッチと比べても、段トツになりました。
そのワケは、とにかくボディの剛性感が高いから。この“感”が大事で、BMWは他メーカーに先行してボディ剛性の向上を目指してきました。それを極めたことで、どう感じさせるかにこだわっています。
分かりにくいかもしれませんが、簡単なことではないんです。他メーカーとってもボディ剛性の向上は開発において重要課題で、最新モデルがデビューする際には「ボディ剛性が従来モデルよりも××%向上しました」と発表されることがよくあります。
実際に、そのとおりなんでしょう。ところが、発表の通りには感じないみたいな……。剛性の数値を上乗せするだけでは不十分なのに、その先に進めていないメーカーが少なくありません。繰り返しになりますけど、簡単なことではないからなんです。
「駆けぬける歓び」を生む絶妙な誘いかけ
ボディ剛性については、ボクだけじゃなく最新モデルを試乗する際に多くの皆さんも感じているはずです。ただ、具体的にどこがどうだからそうなのかまでは分からないかもしれません。でも、間違いなく「何かいいんだよね」とは感じています。
例えば、荒れた路面を通過する際にサスペンションが衝撃を吸収してもブルッという振動がフロアに残ってしまう。フロア剛性が足りず、実はシートが微小に揺れていて乗り心地を損なってしまう。ザラついた路面でタイヤが振動を拾い、それがボディに伝わりゴーッというロードノイズが響いてしまう。
などなど、ボディ剛性とかかわる影響は数え上げたらキリがないほどです。そんな“などなど”を、多くの皆さんは具体的ではなくても複合して感じ「何かいいんだよね」という印象を抱くことになるワケですね。
BMWは、そんな“などなど”に徹底した対策をしながら開発を進めています。それが可能になっているのは、100年を超える歴史において技術的な資産が余すことなく受け継がれ開発のブレがなかったことが挙げられます。
開発のブレのなさは、BMWのブランドとしての約束である“駆けぬける歓び”に他なりません。このあたりもまた、簡単なことではありません。開発の主導メンバーが変わると技術的な資産が途切れてしまうとか、開発の方向性に一貫性がないとかそんなメーカーの方がむしろ多いくらいです。
さらに言えば、ボディ剛性の感じ方だけではありません。まさに、ブランドの約束となる「駆けぬける歓び」についてもBMWはどうすればドライバーに走りを楽しんでもらえるのかを熟知しています。
言葉を変えれば、より積極的な走りをしたくなる誘いかけがお見事なんですね。その結果として、期待以上の刺激が得られる。この“以上”も絶妙で、もっとアクセルを踏み込んでみるとか、より素早くステアリングを切ってみるとかを試したくなる。ドライバー次第で、無限に続くような刺激に満たされる。だからこそ、楽しいんですね。
あらまぁ、M135の試乗リポートまでには至りませんでした。これまでのいわば能書きには、分かりにくいことがあったかもしれません。次回は、M135の走りを叩き台にしてBMWの“ならでは”を明らかにします。ご期待くださいね。
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みんなのコメント
MINIはやたら見かけるのに。