■日産「新型エルグランド」買って“1000km”走ってみた!
2026年7月16日に発売となった日産「新型エルグランド」が、7月下旬に筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)のもとに納車されました。
購入後1000km以上を走ってみて、特に新型エルグランドの後席の使い勝手やシートの掛け心地、運転席からの視界など、内装の印象について詳しく紹介します。
【画像】これが日産の“フラッグシップ”ミニバン「新型エルグランド」です!(80枚)
筆者が購入したのは、新型エルグランドのベースグレード「X e-4ORCE」(689万7000円:消費税込、以下同)です。
ベースグレードとはいえ、最新の「第3世代e-POWER」や、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE(イーフォース)」など、走行性能面では全グレードで共通です。
上級グレードの「G e-4ORCE」(757万9000円)と比べれば、装備面で差はあるものの、実際に使ってみるとインテリアにはベースグレードでも十分に満足できる長所が多くありました。
一方、運転席からの視界や、SNSで話題となった2列目の肘置きなど、実際に使ってみたからこそ気になった部分もあります。
インテリアでまず気に入ったのが、運転席のシートです。
合皮の前席シートは、見た目こそ比較的シンプルですが、座ってみるとクッションの感触がとてもよく、モチモチとした触感があります。身体を預けると適度に沈み込みながら、しっかりとホールドしてくれる感覚です。
助手席も同じような仕上がりで、さらにオットマンも備わるため、助手席に座る人からの評判も上々です。
前方視界も良好です。
ドライビングポジションが取りやすく、シートハイト調節の可動域も大きいため、小柄な人でも合わせやすいと感じました。
目の前には14.3インチディスプレイが2枚並びます(Xはメーカーオプション)。すっきりとしたデザインながら視認性も高く、その奥には広大なダッシュボードが広がっています。
視界に入ってくるものがほとんどないため、実際の寸法以上に「広い」と感じます。無駄に広いようにも思えますが、その広さが心地よく感じられます。
ミドルクラスミニバン「セレナ」などと同じく、最近の日産車が多く採用するプッシュタイプを採用したシフトスイッチですが、「R」には突起があり、触った感覚でも判別できるようになっているため、後退時にも安心して操作できます。
ただし「P」や「D/B」については触った感覚に違いがないため、目視で確認しながら操作する必要があります。
むしろ気になったのは「ハザードスイッチ」です。
突起がなくサイズも小さいため、初めて乗ったときは走行中に手探りで操作するのに戸惑いました。指が引っかかる小さな突起を付けるなど、触って分かる工夫があってもよいと思います。
また、運転中に注意したいのが「右前方の視界」です。
Aピラーがかなり太いため、特定の角度では対向車がAピラーの死角に入ることがありました。緩いコーナーが続くワインディングでも気になった部分です。
サブウインドウがあるので、頭を少し動かせば確認できますが、前方視界そのものは良好なだけに、こうした局所的な死角には注意が必要だと感じました。
2列目シートは、座り心地のよさに加えて、さまざまな姿勢を取りやすい点が気に入りました。
クッションは前席と同じくモチモチとした感触で、体を預けても快適です。さらに可倒式の肘置きを採用しているため、姿勢の自由度も高くなっています。
シアターレイアウトによって見晴らしも確保されています。
筆者はオプションのサンルーフを選びませんでしたが、サイドウインドウが大きいため室内は十分に明るく、明るすぎるときには装備されているシェードで遮ることもできます。実際、移動中に短時間ながら仮眠を取ったところ、思いのほかしっかりと眠れました。
2列目シートにもオットマンが備わりますが、オットマンを最大まで起こすには前席シートの位置を調整する(前に出す)必要があります。
助手席側については、2列目から助手席の前後位置を調整できれば、さらに使いやすかったでしょう。シートの肩口に電動スライドやリクライニングの操作スイッチを設けるなど、運転席から助手席を動かせても便利だと思います。
SNSでは、この2列目シートの肘置きがシートバックの角度に連動し、シートを大きく倒すと肘置きも傾いてしまうことが話題となっていましたが、実際に使ってみても、もう少し調整の自由度が欲しいと感じます。
「寝そべる姿勢ならば肘置きは使わない」という意見もありますが、ブレーキを踏んだ際に体が前へ滑ることがあり、その際には肘置きで上体を支えることがあります。
オットマンとセットでリラックスすることを考えるなら、肘置きはシートと別で調整できたほうがよかったかもしれません。
3列目シートは、決して「我慢の席」ではなく、2列目が適切な位置に収まっていれば十分に快適です。
シートクッションは格納機構があるため若干薄さを感じるものの、1列目や2列目と似た感触。リクライニングも調整幅は小さいながら可能です。
ただ、シートを倒すと荷室に影響するため、実用上は、あまり動かさないほうがいいかもしれません。
前方視界は悪くありませんが、横窓が視界の中心になるため、2列目よりは少し狭く感じ、若干暗さも感じますが、空間としての圧迫感はそれほどありません。
スマートフォン用のUSB Type-C充電ポートやドリンクホルダー、サンシェード、上部のエアコン吹き出し口など、必要な装備はそろっています。大型ミニバンの3列目としては、平均以上の仕上がりといえそうです。
※ ※ ※
新型エルグランドを実際に購入し、自家用車として1000km以上走ってあらためて感じたのは、インテリアの快適性によって長距離移動の疲労度が大きく変わるということです。
シートの座り心地や視界、後席での姿勢の自由度などが積み重なることで、いつもの道でもストレスの感じ方が変わります。
ハザードスイッチやAピラーの死角、2列目の肘置きなど、「ここはもう少しこうだったら」と思う部分もありますが、インテリアの使い勝手と快適性は、これまで乗ってきたクルマのなかでも「過去最高レベル」だと感じています。(吉川 賢一)
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みんなのコメント
スタイルは好み。値段もアルベルのエグゼクティブ系は1000万だし、大差ないのでは?とにかく乗った事のない人間の評価は意味ないな。
剛性に全振りなのは潔い