戦前の夢を再現すべく2リッターV8エンジンを専用開発
イタリアを代表する自動車メーカーとして、戦前はグランプリレースやスポーツカーレースで縦横無尽の活躍を見せていたアルファ・ロメオ。第二次大戦後、GTAやGTAmによってツーリングカーレースを戦い、また、SZやTZ/TZ2を投入してGTカーレースを戦っていたが、67年には長年の沈黙を破る格好でスポーツカーレースに復帰を果たすことになった。
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そのときの主戦マシンがグループ6として開発されたティーポ(Tipo)33。当初、プロトタイプではTZ2で使用されていた1.6リッターの直列4気筒ツインカムが流用されていたが、開発の早い段階で、新開発のエンジンにコンバートされている。新ユニットは2リッターの排気量を持っていたが、この排気量では一般的だった直列4気筒ではなくV型8気筒。天才エンジンビルダーとして名をはせ、アウトデルタを立ち上げたカルロ・キティが手掛けたTipo33専用のユニットだった。
1965年にプロトタイプモデルが完成、67年にはTipo33/2として正式に発表されている。ロールバーの上に突き出したエア・インテークが特徴的で、早速「periscope(=潜望鏡)」の愛称を授けられることになる。ベルギーのヒルクライムでデビューウインを飾っているが、本来の目的であったメーカー選手権では苦戦の連続となった。
実際、メーカー選手権のデビュー戦となった67年のセブリング12時間では予選で2リッタークラストップのグリッドを得、決勝ではスタート直後にラップリーダーともなっているから、速さは充分なものがあったようだ。しかし信頼性というか安定性に欠ける面があり、このレースでは最後まで走り切れなかった。以後も参戦を続けたが、ニュルブルクリンクで開催されたADAC1000kmで5位に入賞したのが、このシーズンのベストリザルトだった。
クーペボディへのコンバートが奏功して上昇機運に
ところが翌68年、オープントップからボディを一新、クローズドクーペに生まれ変わってからは上昇機運に乗り、シリーズ開幕戦のデイトナ24時間ではクラス1-2-3フィニッシュを果たし、総合でも4-6位に名を連ねている。ちなみに、デイトナでの快挙からTipo33/2のクーペモデルは「Daytona Coupe」と呼ばれるようになった。
Daytona Coupeはその後も好調さを持続し、ADAC1000kmやタルガフローリオでも、クラス優勝はもちろんのこと総合でも上位に食い込んでいる。そしてこの年、5月革命の影響から9月末に延期され、シリーズの最終戦として開催されることになった大舞台、ル・マン24時間においても、フォードGT40(4.7リッターV8 OHV)やポルシェ907(2.2リッター水平対向8気筒DOHC)/908(3リッター水平対向8気筒DOHC)といった大排気量車を相手に健闘、総合4-6位を得て2リッタークラスの1-2-3フィニッシュを飾っている。
また同年にはTipo33シリーズのロードゴーイング仕様、アルファ・ロメオ 33 ストラダーレ(Stradale=ストリートの意)も登場しているが、そちらについては他のモデルと同様に、回を改めて紹介することにしよう。
V8を4バルブの3リッターに進化させ総合でポルシェに肉薄
さて、68年からグループ6=スポーツプロトタイプの排気量が3リッター以下に制限され、これに合わせてポルシェが3リッターの908を投入。2リッター(時折2.5リッターもトライ)のままでクラスウインは数知れないものの、総合結果では苦戦を余儀なくされたアルファ・ロメオだったが、69年には3リッターV型8気筒エンジンを開発してTipo33に搭載、ようやくポルシェと同じ土俵に立つことになった。
これがTipo 33/3。フレームは33/2のチューブラー・フレームからアルミモノコックに代わりエンジンをストレスマウント(エンジンをシャーシの一部として考え直接モノコックにマウントするもの)するスタイルとなった。3リッターの4カムV型8気筒エンジンは、2リッター仕様と同じく90度のバンク角を持っていたが、気筒辺り2バルブから4バルブに進化。400馬力(公称)の出力を得ていた。
数字の上ではライバルと互角(以上)のパフォーマンスを得ていたTipo 33/3は、しかしデビューイヤーはトラブルに付きまとわれ結果を残せないでいた。だが、デビュー2年目となった70年には信頼性も高まってきて速さが結果に結びつくようになり、セブリングで3位、最終戦のエステルライヒリンクで2位に食い込んでいる。そして翌71年にはブランズハッチ、タルガフローリオ、最終戦のワトキンスグレンと3勝を挙げ、他にも2位2回、3位3回と安定した強さを見せ、ポルシェに次ぐシリーズ2位の座に就いている。
もちろん、これでアウトデルタが満足する訳もなく、次なるウェポンとなる12気筒エンジンを投入してくるのだが、それはまたの機会に。
深紅のボディにボンネットをグリーンに塗った#39号車は68年式のTipo 33/2“DaytonaCoupe”。クーペとは言うもののルーフトップは取り払われている。2015年2月のレトロモビルにて撮影。
ノーズを白く塗った#26号車は70年式のTipo 33/3でテールの長いル・マン仕様。今年4月にミラノのアルファ・ロメオ歴史博物館にて撮影。テールのバーチカルフィンの形状が#39号車同様に、可愛い印象があった。ノーズを黄色に塗った#5号車は71年式のTipo 33/TT3(TTはTeleio Tubolareの略で、イタリア語でチューブラフレームの意)。同時代のマシン、例えばポルシェ908/3に比べてもコンサバでコンパクトに映る。#39号車と同様、15年のレトロモビルで撮影。
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