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DSオートモビルの新しいフラッグシップEV「DS N°8(ナンバー8)」が欧州で受注開始

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DSオートモビルの新しいフラッグシップEV「DS N°8(ナンバー8)」が欧州で受注開始

 StellantisグループのDSオートモビルは2025年2月5日(現地時間)、昨年12月に初公開した同ブランドの新世代フラッグシップEV「DS N°8(ナンバー8)」の欧州市場における受注を開始した。グレード展開およびフランス本国での車両価格は、パラス(PALLAS)FWD:5万9200ユーロ(約928万円)~、パラスFWDロングレンジ:6万3300ユーロ(約992万円)~、エトワール(ÉTOILE)FWD:6万6480ユーロ(約1042万円)~、エトワールFWDロングレンジ:7万900ユーロ(約1112万円)~、エトワールAWDロングレンジ:7万4600ユーロ(約1170万円)~に設定する。

 改めてDS N°8の特徴を紹介していこう。

DSオートモビルの新しいフラッグシップEV「DS N°8」が初公開

 今回受注を開始したDS N°8は、DSブランドにおける電動車時代の旗艦モデルに位置。新進のSUVクーペのスタイリングに、快適性の基準を再定義するとともにアーティスティックな表現を施したインテリア、最大750kmの航続距離を実現した新開発の電動パワートレイン、最上の乗り心地とハンドリングが楽しめるアクティブスキャンサスペンション、最新のカメラやセンサー技術を使った先進安全運転支援システムなどを採用して、DSモデルならではの新しいラグジュアリーEVに仕立てたことが特徴である。

 また、DS N°8はDSオートモビルの新しいネーミングフィロソフィーを体現した第1号モデルで、車格を表す数字の前に、フランス語で“数”を意味する“numéro”の略称である“N°”を加えて、エレガンスと時代を超越したクルマであることを表現する。なお、車体に“°”を入れる際は “ひし形”の模様でアレンジ。DSモデルは従来から内外装ディテールにひし形をモチーフとしたアレンジを施していたので、その伝統を継承したようである。

 エクステリアについては、フロントとリアの力強いアイデンティティを持つカリスマ性と、テールゲートまで流れるような連続したルーフラインが強調するファストバックのピュアさに表れるエレガンスという、2つの長所を兼ね備えた新進のSUVクーペのスタイリングに仕立てる。ディテールのアレンジも秀逸で、とくに印象的なのが壮大な光のライトシグネチャー。市販モデルで初めて縦のラインでライトアップされ、合わせてDSのロゴが光る“DS LUMINASCREEN”イルミネーショングリルや、クル・ド・パリのパターンをあしらった8つのLEDで輪郭を描き、かつ3つのモジュールで構成する新造形のLEDヘッドランプ、V字型レイアウトで車幅を強調しながらスリムで細長い縦型のデザインで構成する“DS LIGHTBLADE”、DSモデルで初採用となるバーティカルライトシグネチャーを配するとともに縦型の三面体形状によりリアのエアフローを向上させたLIGHTBLADE、スケールパターンが先細りの水平LEDコンビネーションランプなどを装備して、ひと目で新世代の旗艦モデルと認識できる先進的かつ魅力的なライトシグネチャーを創出する。また、サイドの滑らかな表面と官能的な上部ボディ表面の微妙なバランスを引き立てるようにアレンジしたエクステンデッドデュオトーン塗装(ボンネットのブラック面にはベーキングフェーズを必要としない“ペイントジェット”技術を量産車で世界初採用)を導入したことも訴求点。ボディカラーとしては、新色のトパーズブルー、パラジウムグレー、アラバスターホワイトのほか、継続色のクリスタルパール、ペルラネラブラックなどをラインアップする。足もとには、軽さと堅牢性を兼ね備えた新造形の21インチ鍛造アロイホイール、または空力インサートを配する新造形の19インチアロイホイールを組み込んだ。なお、ボディサイズは全長4820×全幅1900×全高1580mm/ホイールベース2900mmに設定している。

 エアロ効率を最大限に重視した点も見逃せない。張り詰めた細長い先細りのプロファイルを採用したフォルムを基調に、可動フラップを備えたエアインテーク“CONTROLLED AIR INTAKES”を配備するフロントバンパー、ボートの船首のように空気を切り裂くフロントのLIGHTBLADE、飛行機の翼のようにエアフローを最適化するリアのLIGHTBLADE、パワードフラッシュフィットタイプのフロントドアハンドルおよびリアピラーにフラットに組み込んだリアドアハンドルなどを採用。結果として空気抵抗係数(Cd値)は0.24と、クラストップレベルの優秀な数値を実現している。

 先進テクノロジーを組み込んだうえでアーティスティックにアレンジした、オリジナリティあふれるインテリアのデザインも注目ポイントだ。幅広で継ぎ目のないダッシュボードは乗員を包み込み、シームレスな精神=シームレスデザインを体現。ステアリングホイールは、デザイン性とともに操作性も重視した新造形の“X-SHAPED”を採用する。DSモデルの特徴であるパールステッチは、ステアリングホイールやエアベントのクル・ド・パリにエンボス加工されたインサート、ダッシュボード、アームレストなどに継続して配備した。エクステリアと同様、ライトシグネチャーに工夫を凝らしたこともトピックで、インナーLIGHTBLADEの縦型ライトはデイタイムランニングライトと呼応し、ダッシュボードの端に命を吹き込んでドアハンドルの位置をマーク。また、コンソールのバックライト付きグラフィックは星空に照らされた空をイメージしてデザインする。一方、機能面ではダイナミックなデジタルアートコンテンツのアニメーションがドライバーを迎える10.25インチインストルメントディスプレイや、様々な情報をアクセスしやすく表示し、かつ音声認識で制御可能なDS IRIS SYSTEM 2.0も組み込んだ16インチセンターディスプレイなどを装備。また、前2席間には2階建てのフローティングセンターコンソールを組み込み、上部にP/R/N/Dトランスミッションセレクター、ドライブモード設定セレクター、オーディオシステムの即時アクセスボリュームコントロール、アルカンターラでトリミングしたスマホ収納エリアなどを、下部に取り外し可能なカップホルダー2個やUSB-Cソケット2個を備えるスライド式シャッター付きの収納スペースを配備する。さらに、赤外線処理や熱性能(夏と冬)専用の“LowE”コーティングを含む層を内蔵した合わせガラスを採用する大面積のパノラマスクリーンプリンテッドガラスルーフを設定。オーディオシステムには、コクピット全体に14個のスピーカーを統合して690Wの電力出力を実現し、かつスピーカーグリルをアルミニウム製ドアトリムと一体化した専用セッティングのFOCAL Electra 3D Hi-fiを用意した。

 一方でシートについては、前席に高密度フォームの使用と背もたれの調節可能なサイドボルスターを内蔵したうえで、クリスタルのような外観のバックライト付きDSロゴで照らされるネックウォーマーを配した新デザインのフロントシートを、後席に十分な膝のスペースとヘッドルームを確保するとともに40:20:40分割可倒機構を組み込んだ冷・暖房付きのリアシートを採用。ラゲッジルームは後席使用時で620リットルの容量を確保し、パワーオープニングをワイドレンジに設定できるテールゲートも設定して、荷物の積載時の利便性を高めている。

 エクステリアのエレガンスさに呼応した5つのインテリア仕様、アニマルフリー3タイプ/ナッパレザー2タイプをラインアップしたことも、内装のセールスポイントだ。アニマルフリーでは、虹色のマザーオブパールで制作したエレガントな「DSパールグレー/エターナルブルーキャンバスセッティング」、バサルトブラックを背景にグロスブラックとマットブラックの変化でグラフィックブラックを演出した「DSバサルトブラックキャンバスセッティング」、深いブルーの素材によって独特の佇まいと洗練感を強調した「エターナルブルーアルカンターラセッティング」を設定。一方でナッパレザーでは、暖かさと明瞭さをもたらす「アレザンナッパブラウンセッティング」と、溶岩石(玄武岩)のブラックをモチーフとした「バサルトブラックレザーセッティング」を用意する。トリムとしてサテンカラーのライトゴールドを採用して、鮮やかなコントラストを創出した点もインテリアの訴求点である。

 注目のパワートレインは、FWD、FWDロングレンジ、AWDロングレンジという3機種の400V電気システムを設定する。FWDは最高出力260hp(230ch)/最大トルク343Nmを発生するフロントモーターと、正極にニッケル・マンガン・コバルト(NMC)を採用した総電力量74kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて前輪を駆動。一充電航続距離は欧州WLTPサイクルで572km、交流電力量消費率は同モードで12.9 kWh/100kmを実現する。性能面では、0→100km/h加速7.7秒、最高速度190km/hを達成した。一方でFWDロングレンジは、最高出力280hp(245ch)/最大トルク343Nmを発生するフロントモーターと、総電力量97.2kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて前輪を駆動。一充電航続距離は欧州WLTPサイクルで750km、交流電力量消費率は同モードで12.9kWh/100kmを実現する。性能面では、0→100km/h加速7.8秒、最高速度190km/hを成し遂げた。そしてAWDロングレンジは、システム最高出力375hp(350ch)/最大トルク509Nmを発生するフロントおよびリアモーターと、総電力量97.2kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて4輪を駆動。一充電航続距離は欧州WLTPサイクルで686km、交流電力量消費率は同モードで14.2kWh/100kmを実現する。性能面では、0→100km/h加速5.4秒、最高速度190km/hを達成した。いずれのパワートレインも、外気と熱交換する省エネ型空調システムのヒートポンプや、3つのモードを設定する回生ブレーキ、ブレーキペダルに触れずに運転することが可能なワンペダル機能などを組み込んで、電費性能を高めている。

 充電に関しては、AC普通充電とDC急速充電に対応。DC充電では最大160kWの充電電力を確保し、ロングレンジのバッテリーで20%から80%の充電を27分でこなす。また、MyDSアプリからのリモート充電管理も可能とした。

 シャシー面については、フロントガラス上部に配置したカメラが前方の道路状況をとらえ、合わせて姿勢センサーと3つの加速度センサーがこれにリンクして可変ダンピングシステムが作動するDSアクティブスキャンサスペンションを採用。路面の凹凸にサスペンションがリアルタイムに適応して、最上の乗り心地とハンドリングを実現する。また、先進安全運転支援機能として拡張現実のヘッドアップディスプレイであるDSエクステンテッドヘッドアップディスプレイや、バンパーに組み込んだ赤外線カメラにより夜間の視認性を向上させるDSナイトビジョン、後方カメラからの映像をバックミラーに映し出すデュアルビューデジタルバックミラー、アダプティブライト/回転メインビーム/コーナリングライト/ノンダズリングメインビームをすべて組み込むとともに8つの“ダイヤモンドチップ”で際立たせたDSピクセルビジョン、ACCプレディクティブ機能によって強化したDSドライブアシスト2.0など、最新のシステムを装備。さらに、ChatGPTサービスを組み込んだ次世代マルチメディアシステムのDS IRIS SYSTEM 2.0も採用している。

 なお、DSオートモビルはN°8の欧州市場でのデリバリーを本年第2四半期より実施すると予告。日本への導入に関しては、現在のところ正式なアナウンスはない。

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